運命の桃花~宸汐縁~第9話 霊汐の丹薬

第9話 霊汐の丹薬運命の桃花

運命の桃花 第9話 あらすじ

九宸きゅうしんは、封印されてはいるものの魔君まくんが目覚めたことを雲風うんほう司命しめいに伝えた。霊汐れいせきはついに九宸きゅうしんのための丹薬作りに成功し、自分の体で薬を試そうと望月泉ぼうげつせんに飛び込み九宸に助けられた。翎月れいげつは自分の子が生きていることを確信し、居場所を占ってもらいに南極仙洲せんしゅうを訪ねた。元征げんせいの遺宝が奉納されることが決まり、霊汐れいせきも南極仙洲せんしゅうに向かった…。

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運命の桃花 第9話 登場人物

霊汐桃林出身の丹鳥族の娘。九宸を目覚めさせた。扶雲殿の侍女になり九宸に仕えている。
九宸天族の戦神。神尊。5万年前に10万の天兵を見殺しにした疑惑を持たれている。
雲風上神。九宸の弟弟子。
十三扶雲殿の侍女。元は鮫人族の男だった。
花煙扶雲殿の侍女。元は人間だった。
青瑶薬王洞で働く霊汐の姉弟子。
景休山霊界の国師。
翎月山霊界の国主。5万年前、実の娘を失った。
宝青翎月の養女。山霊界の公主。

運命の桃花 第9話 詳しいあらすじ【ネタバレ有】

十三じゅうさん鯨呑大法げいどんだいほうを練習中。
花煙かえんに教わった通りにやってもうまくいかず、食糧を夢中でほおばっている所をたまたま通りかかった司命しめい雲風うんほうに見られ、司命には女子とは思えぬ食欲と言われてしまった。

雲風うんほう九宸きゅうしん幽都ゆうと山に仲昊ちゅうこうが入ったことを報告した。
しかし九宸の元神げんしん魔君まくんしか見なかった。

「魔君が目覚めた?」
雲風は深刻な表情で言った。

「だが封印されたままで力も損なっている。今のところ封印は破れない。…元神が体内にないのだ」
九宸は言った。

「ならばどこだ」
「調べねば」
「もしや…」
雲風が言おうとするのを九宸は手で制した。

「あの女子おなごから魔気を感じない」

楽伯らくはくは優れた医仙ゆえ、誰にも悟られぬよう魔気を封じたのやも」
「そうかもしれない。私も心に留める」

「今のお話はもしや霊汐れいせきのことで?」
九宸と雲風の話を静かに聞いていた司命が尋ねた。

「疑わしいだけだ。誰にも話すなよ」
雲風は言った。

霊汐れいせきは愛らしく賢く善良なのに魔君まくんなどと縁があるわけがない。きっと何かの間違いです」
司命が話した時、扶雲殿ふうんでんに爆発音が響いた。

雲風うんほうと司命は天雷てんらいが押し入って来たのではと驚き立ち上がった。

十三と花煙かえんが心配して霊汐れいせきの部屋に入ると、霊汐は「成功した。見て、成功したわ」と言いながら卵サイズの黒い物体の匂いを嗅いでいた。

丹薬作りが成功したのだ。

「見た目は武器っぽい」
十三に言われ、霊汐は十三から丹薬を奪い返した。

「これは何に効くの?…初めて作ったのね。…でもたやすく飲んではだめよ。もし製法を間違えて毒薬だったら大変だわ」
花煙は言った。

上清境じょうせいきょう望月泉ぼうげつせんの水は身を切る冷たさとか?」
霊汐は十三に尋ねた。

「そうよ。前に万霊苑ばんれいえんの仙童が落ちた時、その場で死にかけたわ。神尊の冷えの病と同じようなものね。仙童は助かったけど発作に苦しみ、見かねた天君は逐日鳥ちくじつちょうの世話を命じた。逐日鳥ちくじつちょうの熱気で暖を取るためよ。うちでも逐日鳥ちくじつちょうを飼わない?神尊の病が癒えるかもよ」

十三は話した。

夜、霊汐は扶雲殿を抜け出し、望月泉ぼうげつせんに向かった。
九宸は霊汐の後を追った。
霊汐が試しに足先を入れてみると、命の危険を感じる寒さだった。

「でも薬を試さなきゃ」
霊汐は自分の作った丹薬を一口かじり、望月仙に飛び込んだ。

九宸は霊汐をすぐに助け出した。

十三じゅうさんによると、万霊苑ばんれいえんの仙童はここに落ちて死にかけたとか。…丹薬が完成しました。ほら、私は何ともない。薬王洞の薬がなくても今後は私が作ります」
霊汐はずぶ濡れで座り、興奮しながら話している。

「ここへ効能を試しに?」
「7回目で成功ですよ。私って才能があるみたい」
霊汐は嬉しそうだ。

「帰ろう、ここは寒い」
九宸は霊汐を立たせた。

「そうだ神尊が冷える」
「己の身を案じよ」
九宸が言うと、霊汐は満面の笑みで照れながら喜んだ。

翌日、霊汐は十三と花煙に九宸の薬が完成したことを報告した。

「薬を作る才能があると神尊も言ってくれた」
霊汐は誇らしげに言った。

「もう薬王洞の者に遠慮しなくていいの?」
花煙は素直に喜んでいるが、十三は疑いの目で霊汐を見ている。

「本当に神尊が才能があると言ったの?寒さに強いだけじゃ?」
十三は言った。

「どうして?」
「薬王洞で作る薬とは見た目が違いすぎるもの」
十三は言った。

「どこが?これに書かれたとおり作ったのよ」
霊汐は散寒さんかん法の本を差し出した。

そこに雲風うんほうが通りかかった。

「何の書物だ」
雲風が書物を受け取り読んでみると、“閻辛花えんしんか”の絵が描かれていた。

「これは?」
雲風に聞かれ、霊汐は説明した。

「冷気を払う薬の主となる材料です。でもこの花は見つけるのが難しく、開花は60年に1度。花を摘んだら半日内に丹薬にしないと効能を失うんです。ゆえにこたびは逐日鳥ちくじつちょうの羽を代用したので、薬の効能は劣るかと」

閻辛花えんしんかは昨日青瑶せいよう畢方ひっほうと戦い採っていた花だった。

雲風は九宸に会いに来たはずだが、すぐに青瑶のところへ向かった。

青瑶は、ちょうど九宸の薬が出来上がったところだと言って、雲風に薬を託した。
青瑶の右手には畢方ひっほうの爪で引っ掻かれた痕が痛々しく残されている。

「では昨日この薬のために花を…」
雲風が話し終える前に青瑶は部屋に帰っていった。

「恩に着る」
雲風は青瑶の背中に礼を言った。

霊汐は青瑶の作った薬を九宸に差し出した。

「あの丹薬は?自ら効能を示したではないか」
九宸は言った。

「薬が届いたのに、私の薬を飲むのですか?」
「どれも同じだ」

霊汐は喜んで自分で作った丹薬を取りに行き、九宸に差し出した。

霊汐の作った丹薬はひどく大きく、九宸は戸惑っている。

「初めて作ったので、あね弟子のようにうまくできません。でも効能はあね弟子の薬に負けませんよ。安心してどうぞ」
九宸は自分が言った言葉を後悔していた。

小白しょうはくは意思を持って動く毬を追って、扶雲殿ふうんでんから出て行った。
小白の後を緑色の鳥が追いかけている。

夜、小白しょうはくが戻らないので霊汐が探しに行くと、小白しょうはく扶雲殿ふうんでんの門の前で冷たくなっていた。

霊汐は冷たくなった小白しょうはくを布でくるみ洗仙池せんせんちに連れて行った。

『十三によると、罪を犯した神仙はこの池に落とされ、仙骨を失って人間界へ行くとか。お前は人間界から来た。ならばここから帰りなさい』

霊汐は泣きながら布から小白しょうはくの顔を出した。

小白しょうはく、今度は人に生まれても犬に生まれても、賢くなるのよ。善人も悪人もいるのは神仙だって同じ。誰かの犠牲になる者もいれば、ひどく邪悪で私利私欲にまみれた者もいる。お前はばかよ。ここで暮らしてても善悪を見分けられず、だまされるなんて」

小白しょうはくに話し終えると、霊汐は小白しょうはくを布でくるみなおし、小白しょうはくを仙洗池に入れた。

十三も花煙も小白しょうはくを何日も捜している。
霊汐は部屋に閉じこもり続けていた。

山霊さんれい界の翎月れいげつは、5万年前景休けいきゅうに赤子を頼み、陌歓はくかんに加勢した時のことを思い出していた。

陌歓はくかんは追手に胸を刺されてしまった。

翎月れいげつ、私は大丈夫だ」
陌歓はくかんは言うと、翎月れいげつの盾になり降ってくるくる弓から翎月れいげつを守った。

陌歓はくかんの背には矢が何本も突き刺さっている。

翎月れいげつ、すまない。そばにいてやれない。…約束を。約束してくれ。生き続けるんだ。あの子を…。私たちの子を…」

「父のいない子にしないでちょうだい。陌歓はくかん、しっかりして」
翎月れいげつは泣いている。

陌歓はくかんは息絶え、陌歓はくかんを失った翎月れいげつは周りの兵たちを倒した。

翎月れいげつはうたた寝をしていて目を覚ました。
せきばあやがやってきて、景休を疑っているなら問いただすべきと進言した。

「私をだましておいて素直に話すと?長い付き合いよ。あの者のやり方はよく分かっている」
翎月れいげつは言った。

「もしや国主は長生結ちょうせいけつを見誤ったのかも」

「まさか。私が編んだのよ。見間違えたりしない。景休は確かにあの長生結を持っていた。なら私の子は、生きているかもしれない。あの子を捜す」

翎月れいげつは立ちあがった。

四海しかいは広大ですし、もう5万年も前のこと。どうやって捜すと?」
せきばあやが言った時、宝青ほうせいが汁物を持ってやってきた。

最近翎月れいげつに食欲がないため淡泊な味にしたそうだ。

「国主、薬を飲む前の飲食はなりません」
せきばあやに言われ、翎月れいげつは薬を飲んでから汁者をいただくことにした。

薬を持ってこさせようと、せきばあやは蘭児らんじを呼んだ。
しかし代わりに来た侍女が何日も蘭児らんじの姿が見えないと報告した。

蘭児らんじは実直よ。勝手に去りはしない。よく探して」
せきばあやは命じた。

小白しょうはくはまだ見つからず、花煙かえんは心配していた。

「心配しないの?」
花煙は十三じゅうさんに尋ねた。

「空腹になったら帰ってくるでしょ。犬だけじゃなく、誰も扶雲殿ふうんでんに寄りつかない」

十三と花煙は、元瞳げんどう九宸きゅうしんが禁足になってから来ないことにがっかりしている。
元瞳げんどうは最近天雷てんらいのお供をしているそうだ。

そこに司命しめい百扇ひゃくせんと普化仙君を連れて九宸に会いに来た。

九宸は部屋から出てきて、司命一行と対面した。

「3日後、の刻に紫雲台しうんだいでお裁きが。当日は天君や諸神も集まります。…戦報がなくなった今、幽都ゆうと山の真相を明かせと神仙たちが訴えておる。それゆえに裁くのだ。上神は六界で上に立つ方。ならば掟は守るべき。私も掟に従い伝達に参ったのです」

普化仙君は九宸に言うと百扇ひゃくせんを連れて帰っていった。

「あいつらの仲間なの?」
十三は怒りに任せ、司命の耳を掴んだ。

司命しめいはたままた凌霄殿りょうしょうでんで会い、天君に供を命じられたそうだ。

天雷てんらい真君が3日後、元征げんせいの遺宝を功徳殿くどくでんに納めるよう進言し、天君はご同意を。同時に神尊の龍牙甲冑りゅうがかっちゅうは取り除かれます。…ただし天君は、“神尊の裁きを終えてから決定する”と」

司命は報告した。

九宸は何も言わず立ち去り、十三は文句を言い続けていた。

夜、霊汐の頭には“元征げんせいの遺宝を功徳殿くどくでんに納めるよう進言し、天君はご同意を。同時に神尊の龍牙甲冑りゅうがかっちゅうは取り除かれます”という司命の言葉が響いていた。

霊汐は以前十三じゅうさんが火鉢を運んでいた時、風に吹かれて飛んだ灰を巾着に入れて保管していた。
その灰は、戦報を九宸が燃やした時のものだ。

霊汐は手の中の巾着を見つめた。

景休けいきゅうの所に、翎月れいげつせきばあやだけを連れ外出したと報告がなされた。
赤鷩せきべつせきばあやに千里香せんりこうをかけておいたので、後をつけられるようになっていることも付け加えた。

「もうよい」
景休は言った。

翎月れいげつは南極仙洲せんしゅうに来ていた。
翎月れいげつは南極仙翁せんおうに子供の居場所を占ってもらいに来たのだ。

「国主の子は山霊さんれい族ゆえに寿命が長い。占えば体力を消耗する。私の力では60年に1度しか占うことができぬし、占いの最中に中断もできない。欽原きんげん、お前が護法を施してくれ」

南極仙翁せんおうが命じると、欽原は護法を施し、南極仙翁せんおうによる占いが始まった。

景休も南極仙洲せんしゅうにやってきて、占いが行われている洞窟の外で仙翁せんおうの占い結果を聞いていた。

仙翁せんおう翎月れいげつの子が存命であると言った。

「国主の娘は死んでいない?」
景休がつぶやいた時、黒装束に身を包み鼻から下を黒い布で覆った霊汐れいせきが南極仙洲せんしゅうにやってきた。

景休は木陰から霊汐れいせきの動きを見守った。

霊汐は小枝を踏んで音を立ててしまい、欽原に気づかれた。

霊汐は景休の隠れている木陰に身を隠し、2人は顔を合わせた。

「あの時の…」
霊汐は景休に声をかけた。

「偶然だな」
「私よ」
霊汐は顔を覆っていた布を外し、顔を見せた。

「分かっている」
2人は笑いあった。

その時、欽原が侵入者を捜しに来た。

「助けて」
霊汐は景休を見た。

霊汐は丹鳥たんちょうの姿になって飛び去り、景休は欽原と戦った。

欽原を岩肌に投げ飛ばすと、景休けいきゅうは鳥の姿になって逃げた。

霊汐は洞窟に逃げ込み、水月鼎すいげつていを捜した。

洞窟には人工的な階段がある。
霊汐が歩いていると、上に薄く水の張られた大きな石台のようなものがあった。

霊汐が水に触れると、水が飛び出し、空中で紫色に光る4つの石が現れて…?

U-NEXT


感想

小白しょうはく(´;ω;`)ウッ…
あの緑色の鳥が犯人なのでしょうか。
動物を故意に痛めつける人は本当に無理です。
可哀想すぎます。

「7回目で成功ですよ。私って才能があるみたい」
この霊汐の自信たっぷりで前向きな感じが好きです。
憧れます。

霊汐の丹薬デカすぎて、霊汐の努力を知ってやさしさを発揮した神尊が後悔してるの面白かった。
それで笑ってた心が小白しょうはくの死で冷えました。

九宸の持っていた長生結ちょうせいけつ翎月れいげつが作り娘に持たせたもののようです。
それをどういうわけか九宸きゅうしんが持っていて、さらに霊汐が奪い、景休さんが拾った。

景休さんはたまたま持っていただけです。
でも翎月れいげつの立場からすると、娘を託した景休けいきゅう、しかも娘は死んだと報告してきた景休けいきゅうが、娘に持たせたはずの長生結を持っていたわけで、景休けいきゅうさんすごく怪しいと思われてそう…。

そして宝青ほうせいは、可愛い顔して蘭児らんじを殺した(?)ようです。怖い。
雲風上神も殺そうとしてたので、殺人(殺仙?)の常習犯かもしれません。
翎月は宝青のことを本当にかわいがっているということが、よく分かりました。

そういえば、桃花シリーズでは、やたらと汁物を差し入れるような気がします。
私は桃花シリーズしか見ていませんが、中国時代劇あるあるだったりするのでしょうか?

差し入れと言えば汁物な気がします。
あー、でも鳳九は料理上手でお菓子を差し入れてましたが。
お菓子か汁物率高い気が!

雲風上神は、前回青瑶さんが先に帰ったことを怒っていました。
でも今回、青瑶さんが先に帰った理由は効能の失われないうちに薬を作るためだと知り、青瑶さんの見方が変わったようです。

水月鼎すいげつていは灰になったものも元に戻せるという神器ですね。
霊汐が桃林とうりんに戻って承晏しょうあんから聞き出したやつ。
なんとなく霊汐れいせきがしようとしていることが分かったような気がしました。

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