運命の桃花~宸汐縁~第60話(最終回) 約束の言葉

第60話 約束の言葉運命の桃花

運命の桃花 第60話(最終話) あらすじ

霊汐れいせき観雲殿かんうんでんに籠っているのが雲風うんほうであると気付いた。霊汐は縛霊淵ばくれいえんの中に入り、天地に婚礼の礼拝をした。縛霊淵の中に現れた景休けいきゅうを、九宸と霊汐は攻撃した。景休を倒しても新たな魔君が誕生する。九宸は景休を引き連れて幽冥ゆうめい門の中に入った。九宸は霊汐に幽冥門を閉じるよう命じ、内と外から幽冥門を閉ざした。300年が経ち…?

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運命の桃花 第60話(最終回) 登場人物

霊汐桃林出身の仙女。上神。山霊界の国主。九宸と結婚の約束をしたが…。
九宸天族の戦神。神尊。衆生を守るため1人縛霊淵の中に入った。
景休山霊界の国師だったが、悪事を暴かれ逃走した。元瞳に唆され魔君になった。
青瑶霊汐の姉弟子。
雲風九宸の弟弟子。石封の刑を受けていたが、九宸が自分の身代わりにするため石から出した。
司命人間の運命を司る神仙。
玉梨薬王の娘。青瑶の姉弟子。
十三扶雲殿の侍女。元は鮫人族の男性だった。

運命の桃花 第60話(最終回) 詳しいあらすじ【ネタバレ有】

霊汐れいせき観雲殿かんうんでんにやってきた。
九宸きゅうしんの身代わりで雲風うんほうが籠もっている。

「中にいる?」
霊汐は十三に確認し、中に向かって話し始めた。

青瑶せいようさんを見守らなくていいの?青瑶さんは悲しみ酒に浸っている。病を治すことが使命なのに、今や鍼さえ持てない。雲風上神は青瑶さんの夫を死なせ5万年も苦しめた。今同じ思いをさせている。“会うも別れるも天意”とこの前言ったわね。なぜ天意は青瑶せいようさんにこれほど残酷なの。何とか言って、雲風上神」

雲風は中から仙術で扉を押さえていたが、手を下した。

霊汐が仙術を使うと、あっけなく扉は開いた。

「なぜ雲風上神が?」
十三は驚いている。

「九宸に何があったの」
霊汐は雲風うんほうに問いただした。

「無駄だ。そなたも救えない」

「危険な目に遭っているの?まだ生きている?答えてよ」
霊汐は叫んだ。

霊汐は縛霊淵ばくれいえんに行った。
霊汐は縛霊淵のなかを覗き込みながら、観雲殿かんうんでんで雲風と話したことを思い出していた。

「九宸さんはそなたが愚かな真似をすることや、魔族の残党が動き出すことを恐れた。そこで私に九宸さんのふりをしろと。六界が安定し、そなたが九宸さんを忘れるまでな」
雲風は霊汐に話した。

「忘れる?じゃあ私に何か言づては?」
「ない」

「もっと早く気づくべきだった。あなたにとって本分は天より高く海より深い。何より重要だもの」

霊汐は縛霊淵の穴の淵に座った。

「そうね。あなたは戦神よ。あなたの決断は変えられない。命懸けで衆生を守るあなたを私が止めるとでも?何の言葉も残さず去るなんて。私のことを、何だと思っているの。きちんと説明して」
霊汐は涙を流した。

九宸は幽冥ゆうめい門を閉じようと奮闘を続けていた。

雲風は天君に凌霄殿りょうしょうでんに呼び出された。

雲風うんほう、そなたも九宸きゅうしんのように己の本分を果たすのだぞ」

天君は雲風に声をかけた。

すると青瑶せいようが雲風の名を呼びながら駆けてくる声と、青瑶を止めようとする百扇ひゃくせんの声が聞こえてきた。

雲風は凌霄殿りょうしょうでんから出て、青瑶せいようと対面した。

青瑶せいよう
「生きてたのね」
2人は見つめ合った。

「聞いてくれ」

雲風が青瑶に近づくと、青瑶は雲風の頬を叩き消えてしまった。

「雲風上神、早く追わねば」
百扇ひゃくせんに鼓舞され、雲風は青瑶の後を追った。

雲風うんほう桃林とうりんまで青瑶を追って行った。青瑶は雲風を無視しようとし、雲風は青瑶と話をしようとした。
青瑶が雲風の顔の前で手に仙術を込めると、雲風は動きを止め目をつむった。

「ぶってくれ。私をぶち殺せば悲しみも癒える」

青瑶は手を下ろし、雲風と向かい合った。

「なぜだましたの。私は何年もあなたを待ってた。封印が解かれる日を心待ちにしてたのよ。あなたにとっては一夜の夢でも、私にとっては無限の苦しみだった。ひどすぎる。私をだますなんて。どうして」

雲風の体を力なく叩いて泣く青瑶を、雲風は抱きしめた。

「すまない。全て私が悪い。私の過ちだ」

2人は抱き合った。

霊汐は譲位の下命を机の上に置き、国主の衣装を脱ぐと縛霊淵ばくれいえんの中に飛び込んでいった。

霊汐と九宸は縛霊淵の中で対面した。

「霊汐、なぜ来た」

霊汐は九宸を見つめている。

「誰が来させた。ここがどんな場所か知らぬのか」
九宸は怒鳴った。

霊汐は右手に握った婚姻の約定書を九宸に示した。

「約定書にはっきり書いてある。“良縁を結び、一生添い遂げる”九宸、私を捨てないで」

霊汐が目に涙をためて訴えると、九宸は霊汐を抱きしめた。

荒涼の地にいる景休けいきゅうは、小箱から鳥の羽を取り出し風に飛ばした。

「結局九宸の後を追ったか。時が経てば諦めると思ったが違ったな。縛霊淵に飛び込んででも一緒にいたいとは。なぜだ。私には機会もくれない。なにゆえだ。なぜ我らは一緒になれない。私の最後の希望さえ打ち砕かれた。これは愛の魔だ。愛にとらわれ、もだえ苦しむ」

景休は呟き、高笑いをした。

「不公平だ。そうだろう。不公平すぎる」
景休は天に向かって叫んだ。

「お前たちが六界と衆生を守るならば、私はこの天と地をぶち壊し衆生を苦しめる。私だけが苦しむのではない。もくよ、そなたが追い詰めたのだ」
景休の頬には涙の痕があった。

縛霊淵ばくれいえんの中。

幽冥ゆうめい門の封印はまだなの?」
霊汐は九宸に尋ねた。

「ああ。私の力不足やも」

「どうすれば?」

「未来永劫ここで魔を阻むまでだ。魔とて私をどうにもできまい。縛霊淵は一度入れば最後、永遠に出られないのだぞ」

九宸は霊汐に向き合った。
「覚悟のうえできたのよ。婚礼を挙げる。婚姻の約定書はもう交わしたから、あとは天地に拝礼するだけ。ここは広々としていて魔気に満ちている。景色も独特ね。神界と魔界の狭間で私たちの身分にふさわしい。始めるわ」

霊汐は地に膝をつき、胸で両手をクロスさせた。

「山霊族の霊汐は今日ここで九宸に嫁ぎます。生涯を共にし永遠に離れません。天に固く誓います」

霊汐は礼拝をし終えると、九宸を見上げた。

「私は正式にあなたの妻になった。二度と私を置き去りにしないで」

九宸は霊汐と視線を合わせ、怖い顔で睨んだ。
「片方だけが礼拝を?私の分も含めろ」

「いつも私を捨てるから、私はなりふり構わず追いかけるしかない」

2人はクスリと笑い、抱きしめあった。

十三は霊汐を訪ねようと、山霊界との境界に来ていた。

「霊汐国主に会う。通して」

十三は境界警備兵に言った。
昶亭ちょうてい国師が“よそ者を入れるな”と。ご理解のほどを」

「なぜ封鎖してるのよ」
「存じませんが、国師は先ほど天宮へ。急用であれば天宮にどうぞ」

納得いかない様子の十三が警備兵に食って掛かろうとしたとき、黒い煙をまとった景休が現れ警備兵は倒された。
十三は混金鎲こんきんとうを取り出し景休に向けた。
「景休、まだ生きてたの?なぜここへ?」

「己のものを取り返しに来た」

景休は十三を倒すと、山霊界に入っていった。

山霊界は黒い煙で覆われた。

天宮の空も黒い煙に覆われ始めた。
天兵は異変を察知し凌霄殿りょうしょうでんに知らせた。

「山霊界から魔気が」
昶亭ちょうていと謁見中の天君の所に、報告が入った。

桃林とうりんの空にも魔気が漂い、青瑶、雲風と承晏は異変を察知し空を見上げた。

昶亭ちょうてい、天雷、司命、青瑶と雲風は山霊界との境界に到着し、警備兵と十三が倒れているのを見つけた。

司命と青瑶は十三に駆け寄った。
青瑶は十三の脈を診ていたが、言葉を失い十三の腕を放した。

「魔君が現れたか。含章がんしょう開陽かいよう、…幽都ゆうと山へ行け。紫光しこう方昇ほうしょう、山霊界を見てこい」
天雷は将軍たちに命令を出した。

景休は縛霊淵の中にいる、九宸と霊汐の前に現れた。

「やはり仲むつまじいな」

「お前も魔道に?」
九宸は景休を見て言った。

「魔とは何だ」

「道を踏み外し衆生を傷つけることよ」
霊汐は景休の問いに答えた。

「それが魔か?魔とは何か教えてやろう。欲望や心を惑わすものや貪婪や殺生。盗みや妄言や邪念ばかりか狡猾や恨みや偏屈や傲慢や罪業も魔だ。魔は至る所にあり全てを含んでいる。お前たちの虚栄や偽善さえも魔なのだ。魔道に落ちた?いいや。魔は心の中にある。つまり誰もが魔だ。もくよ、そなたは私の心の魔だ」

「景休、悔い改めれば救われるわ」
霊汐は景休に言った。

「私はもう救われた。改める必要が?」

「無駄話はよせ。頑迷なやつめ」
九宸は冷静に景休を見た。

「九宸、私を殺してもまた新たな魔君が現れる。魔は万物や衆生の悪念だ。おびただしい悪念を成敗できるのか」

「では魔界で魔君になれ」

九宸は白龍、霊汐は鳳凰の姿になり、無数の玄鳥となった景休を追い攻撃した。

景休は幽冥ゆうめい門の前で人型になると、幽冥ゆうめい門を大きく開いた。

霊汐は幽冥ゆうめい門から溢れる魔とも戦い、九宸は景休と魔を相手に戦った。

九宸は景休の魔刀を昆吾剣で受け、鍔迫り合いになった。

景休の魔刀が九宸の肩に食い込み、景休は力を籠め魔刀をさらに食い込ませようとした。

九宸は魔刀に手を添えると、景休の腹を昆吾こんご剣で貫いた。

九宸と景休はそのまま幽冥ゆうめい門の向こう側へ入っていった。

九宸は縛霊淵に戻ろうとする景休を幽冥ゆうめい門の中に引き留めようと仙術で引っ張っている。

「九宸、出てきて」
霊汐は幽冥ゆうめい門の前で仙術を送った。

「霊汐、門を封じろ」
九宸は幽冥ゆうめい門の向こう側から霊汐に命じた。

「早く出てきてよ」
霊汐は叫んでいる。

「霊汐には無理だ。お前を一途に愛している。魔界に送れるわけがない。絶対にできん」
景休は言った。

「霊汐、急げ。私を信じろ。必ず戻ってくる」

九宸は叫んだ。

「嫌よ。やめて」

「私はそなたの夫だが、戦神でもある。そなたも山霊界の国主だ。魔族が六界を乱すのを座視するのか」

九宸の叫びを聞いた景休は高笑いをした。

「霊汐はお前を見殺しにできん」

景休は縛霊淵に戻ろうとしている。

「門を封じろ。急げ」
九宸は霊汐に命じた。

霊汐は九宸と共に幽冥ゆうめい門の外と中から門を封じる術を放った。

霊汐は幽冥ゆうめい門を封じながら、婚礼の礼拝をした後、九宸と縛霊淵で過ごした時間を思い出していた。

「礼拝したからもう私を捨てられないわよ」
霊汐は九宸にぴったりくっついて座っている。

「共に閉じ込められたのに捨てられるか」

「何が起こるか分からないもの。誓って。一生私のもとから離れないと」

「そなたから離れないし、捨てたこともない。どんなことが起ころうと私がどこにいようと、命があるかぎり必ずそなたのもとに戻る。安心しろ」

九宸は霊汐の手を握った。
霊汐は笑顔を輝かせ、九宸の肩に頬を寄せた。

幽冥ゆうめい門は封じられた。

~300年後~

霊汐れいせき扶雲殿ふうんでんの庭の木に手を当て、空を見上げていた。

「何者よ」
霊汐が振り返ると、花煙かえんと同じ顔をした女性が霊汐に箒の柄を向けていた。

花煙かえん?」
霊汐は驚き花煙らしき女性を見た。

「私と面識が?いえ知らない顔だわ。誰なの。なぜ勝手に扶雲殿へ?先代の戦神の居所なのよ」

「あなたは仙女なの?」
「当然よ。元は人間だったけど修練を積んで仙女に」

「元の名も花煙かえん?」

「いえ。魚の鉢を抱えた神仙がくれた名よ。俗っぽいけど響きは悪くないわね」

霊汐はクスリと笑った。

「なぜ笑うの。それよりどこの何者なのさ」

「私はここの主の妻よ。ここの主と言ってもいいわね」

「女の主がいるなんて初耳よ」
花煙かえんが首をかしげていると、幼女が「母上」と言って霊汐の所に走って来た。

念児ねんじどうしたの?」
霊汐は念児ねんじと視線を合わせるようにしゃがんだ。

「父上を捜したけど、どこにもいない」

「言ったでしょう。父上は遠い所へ行ったからまだ戻れないの」

「ここの主の子?」
花煙は恐る恐る霊汐に尋ねた。

「そうよ」

「おばさんは誰?なんで父上の宮殿に?花蓼かりくさんが言ってた。母上以外で父上に近づく女はみんな悪者だって。悪者なの?」
念児ねんじは花煙を見上げた。

「もちろん違う。私は扶雲殿の侍女長で、人間界から来たの。十方じっぽう山の包鎖柱ほうさくちゅう様の初弟子よ」
花煙かえんは話した。

朱自在しゅじざいの孫弟子?」

「大師匠のことを?」

「本当に扶雲殿と縁がある。しっかり番をして。何かあれば従極淵しょうきょくえんに来てね。私は霊汐よ」
霊汐は花煙の手を取った。

「分かった。あなたも用があればこの扶雲殿に来て」

「今生は竹を割ったような性格ね」

「何?」
花煙かえんは怪訝そうな顔をした。

「いいの。では」

霊汐は念児ねんじを連れて司命殿に向かった。

雲風と青瑶は仲良く手をつなぎ、桃林を歩いている。

「今日は十三じゅうさんが変身する。早めに行こう」
雲風は青瑶に言った。

「十三は鮫人こうじん族だから、命の瀬戸際で魂が鮫珠こうじゅに還れた。さもなくば本当に死んでたわ」

「そうだな」

青瑶はため息をついて足を止めた。

「霊汐の心配を?」
雲風が青瑶を見つめると、青瑶はうなずいた。

「今日は霊汐も来る」
「行きましょ」

2人は歩き始めた。

「今日は十三が変身する日なの」
司命殿に到着した霊汐が念児ねんじに話していると、雲風、青瑶、花蓼かりくと承晏がやってきた。

念児ねんじ、私に会いたかったか」
雲風は念児ねんじに声をかけた。

「うん。でも母上は会いに行くなって」

「なぜだ」

「この前酒を飲ませたでしょ。念児ねんじは20日も眠っていたのよ」
霊汐は雲風に苦情を言った。

桃林とうりんの子供が下戸だとでも?念児ねんじ、桃林の酒はうまいだろ」
雲風は全く反省していないようだ。

そこに盥を持った司命が、開陽、含章がんしょう、玉梨と共に入って来た。
盥の中には青黒い魚が泳いでいる。

「これが十三なのか。なぜこんな姿に?仙女だった時よりべっぴんだな。鮫人こうじん族は半人半魚のはずだが、少しも人の姿をしていない」
雲風は感想を述べた。

「何か問題が起こったのやも。かつて景休に傷つけられ、命拾いしたあと魚になった。無事に変身できるだろうか」
含章がんしょうは盥の中をのぞき込んでいる。

「大丈夫、普通の魚は300年も生きられない。十三はもともとドジだった。鮫人になる時もまぬけさ」

開陽はおどけて場を和ませ、玉梨と目が合うと真面目な顔に戻った。

刻限がきて集まった者たちが盥を見守っていると、盥から魚が飛び出し、鮫人こうじん族の女性が現れた。
十三に似ているが、顔中に鱗があり、十三よりも小さく若く見える。

「十三」
司命は十三に駆け寄った。

「あなたは誰?」
十三は司命を見た。

「忘れたのか」
司命は残念そうだ。

「私たちは知り合い?会ったことが?」

司命は十三を見つめ続けている。

十三は集まった者たちに視線を向け、おそるおそる近寄った。

「あなたたちは誰なの。誰も知らないわ」

「いいのよ、焦らないで」
霊汐は十三に声をかけた。

「ゆっくりと知り合おう」
司命が十三に言うと、十三は少し微笑んだ。

霊汐は念児ねんじを連れ従極淵しょうきょくえんに帰った。

「十三さんは昔、本当に男だったの?」
念児ねんじと霊汐が話している側に、ミニサイズに戻った五椀ごわんがいる。

「鮫人族は300歳で人の形になる時と、その200年後に男か女か選べるのよ」
霊汐は念児ねんじに教えた。

鮫人こうじん族はいいな。私も鮫人ならよかった」

「あら。女の子でいるのは嫌なの?」

「男の子がいい。大きくなったら開陽かいようさんみたいに出征するの。すごく格好いい」

念児ねんじさえ望めば女の子でも出征できるわよ」

「そうなの?」

「もちろん。以前ある女将軍がいたわ。でも心がゆがんでいて一生を台なしにした。だから念児ねんじ、しっかり勉学に励んで修練を積みなさい。そうすれば将来、何をやってもいいわ」

「本当に?やったね。修練してくる」

念児ねんじは木刀を持って修練に向かい、五椀ごわん念児ねんじの後を追っていった。

霊汐が念児ねんじを捜していると、中庭に玩具が散らばっていた。
玩具を拾い集めていた霊汐は、しばらくして玩具が道を示すように置かれていることに気づいた。

霊汐が玩具の道を追っていくと、岩の上に長生結ちょうせいけつが置かれていた。

雪が降っているが、長生結の上には雪がない。
直前に置かれたようだ。

霊汐は周囲を見回し、長生結を手に取ると、走って従極淵しょうきょくえん中を捜した。

すると正面扉の向こうから声が聞こえてきた。

「おじさんは誰?」
「そなたは?」

「私は念児ねんじ。なんでうちに来たの?」
「そなたの家か」

「うん、私と母上の家だよ。ここで父上を待ってるの」

霊汐が扉の隙間から呆然と見ていると、九宸は念児ねんじを抱き上げた。

「おじさんは私の父上?」
「そうとも」

霊汐が駆けだすと扉が開き、念児ねんじを抱く九宸の笑顔があった。

「戻ってきた」
九宸は霊汐を見た。

霊汐は近くまで行くと、九宸をみつめ瞳を潤ませた。
九宸は霊汐を抱き寄せた。

五椀ごわんは九宸の足もとで、嬉しそうに鳴いていた。

九宸は念児ねんじを抱き、霊汐と五椀と共に従極淵しょうきょくえんの中に入っていった。

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感想

めでたしめでたし。
60話完走しましたー!めでたい!

景休さんを倒しても、また次の魔君が生まれちゃうだけなので、景休さんは魔界で魔君として生き続けるようです。

「縛霊淵は一度入れば最後、永遠に出られないのだぞ」
と、今回神尊は言っていますし、垣渡は縛霊淵の中にずっと閉じ込められていました。

神尊は一体どうやって魔界から帰ってきたのでしょうか。
そして霊汐はどうやって縛霊淵から出たのでしょうか。
そういえば、そもそも神尊は翎月を連れて縛霊淵から出たし、景休さんも赤鷩も縛霊淵から出てきました。

案外簡単に出入りできるのでしょうか?
そうだとすると垣渡は何で縛霊淵の中に閉じ込められていたのか…。
細けぇことは、いいんだよ!ということですね。

もしかしてもしかすると、開陽と玉梨はいい感じなのでしょうか?
私の予想ですと、念児が開陽に憧れていそうなので、念児・開陽・玉梨で三角関係になる未来が待っているかもです!?

新しい花煙に名前を与えた”魚の鉢を抱えた神仙”は司命のことですね。
ずっと十三が司命に片思いする日々が続いていたので、次は司命が十三に片思いする日々になるのでしょうか?

みんなの未来を妄想するのも楽しいです!
とりあえず、色々忘れているのでまた見返したいと思いました!

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感想(0件)

コメント

  1. Sara より:

    終わりましたね~(TT)
    景休さんは刺されたようでしたが、死んでいなかったんですね?!

    一番の謎は・・九宸どうやって戻ってこられたのか?!
    ちょっと説明不足では?と、消化不良。(><)

    縛霊淵、私も「あれ?」って思いました~。
    「霊汐、戻ってきたじゃん?」って。
    まあ、細けぇことはいいことにしましょう!

    それにしても、何もかもがバタバタとしていましたねー。
    雲風と青瑶、開陽と玉梨、十三が司命も、もう少し突っ込んで欲しかったし、ちょっと1話の中に詰め込みすぎた感がしましたね。

    なんかあっけなく終ってしまいました・・
    寂しい。

    私もまた見返したいです。
    またコメントさせてくださいね!
    ありがとうございました♪

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