運命の桃花~宸汐縁~第6話 割れた紋章

第6話 割れた紋章運命の桃花

運命の桃花 第6話 あらすじ

霊汐れいせきが掃除していると、烈夷れつい族の紋章が置いてあった。烈夷れついとは、魔に惑わされ虐殺を犯したかつての九宸きゅうしんの配下で仲昊ちゅうこうの父だそうだ。天雷てんらいは九宸を退けるために動き始めた。山霊さんれい界では、景休けいきゅう仲昊ちゅうこうをはじめ烈夷れつい一族を皆殺しにしようとし、それに反対する国主・翎月れいげつと対立していた。

 

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運命の桃花 第6話 登場人物

霊汐桃林出身の丹鳥族の娘。九宸を目覚めさせた。扶雲殿の侍女になり九宸に仕えている。
九宸天族の戦神。神尊。5万年前に10万の天兵を見殺しにした疑惑を持たれている。
十三扶雲殿の侍女。元は鮫人族の男だった。
天雷賞罰をつかさどる神仙。九宸が不在の5万年間戦神代行をしていた。
紫光・方昇天雷の配下。
元瞳九宸の配下だったが、5万年前戦死した元征の妹。
景休山霊界の国師。
翎月山霊界の国主。
仲昊九宸の配下だった烈夷の息子。景休と間違い開陽を襲撃し追われている。

運命の桃花 第6話 詳しいあらすじ【ネタバレ有】

霊汐れいせきが罰として命じられた掃除をしていると、棚の上に置物があった。

「これは?」
霊汐は休憩中の十三じゅうさんに尋ねた。

「触らないで。烈夷れつい族の紋章よ」

烈夷れつい族って…天族なの?なぜ紋章が寝殿に?」

「かつて烈夷れついは神尊の配下の猛将だった。烈夷れつい族の威光は、今のげん家より勝ってた。でも烈夷れついは魔に惑わされ虐殺を犯し、神尊に殺されたの。一族の者も仙骨を抜かれ山霊さんれい界へ流罪に。もう神族の地に入れない」

十三は話した。

「仙骨まで抜かれるなんて。悪いのは烈夷れついだけなのに」

「それが天族の掟よ。烈夷れついを恨むしかない。人間を見なさい。仙骨がなくても生きてる。神尊は大事に残してるけど、話題にしちゃだめよ」

十三に言われ、霊汐れいせきはうなずいた。

天雷てんらいは戦神印を返上しようと天君の御前に戦神印を持ってやってきた。

呑天獣とんてんじゅうに邪魔され昇格を終えておらず、九宸も戻った今、戦神代行を返上したいと天雷は天君に話した。

「ならばそなたから九宸きゅうしんに渡すがよい。…そなたと九宸はいずれも天族の支柱だ。そなたらが円満なら四海しかいも六界も安泰となる。分かるな?」

天君は天雷に言った。

「分かっております」
天雷はうなずいた。

雷首宮らいしゅきゅうに帰った天雷てんらいの所に方昇ほうしょう紫光しこうがやってきた。

「天君は戦神印をお受け取りに?」
方昇は天雷てんらいに尋ねた。

「“そなたから九宸きゅうしんに渡すがよい”と仰せだった」

「九宸に頭を下げよと?」

紫光しこうは納得できない様子だ。

「九宸は天君のお気に入り。想定していたことゆえ、お怒りなきよう。しかし幽都ゆうと山での件を語りもせず返り咲く気とは笑わせる。九宸が戦神印を持とうと天兵は従わぬでしょう。…真君、いっそ九宸を退けましょう」

方昇が言うと、天雷てんらいは顔を上げて方昇を見た。

「先日の九宸のたわ言ですが、“己の言葉が証”など誰が信じます?誅邪ちゅうじゃが九宸に送った戦報は誰も開いたことがない。九宸が戦神でいたければ、自ら戦報を開き潔白を示すべきかと」

方昇が語ると、天雷は「そうだな」と同意し、山霊さんれい界の件に話題を移した。

「首謀である仲昊ちゅうこうを除く全員を捕らえ、景休けいきゅうに渡しました」
紫光しこうは報告した。

烈夷れつい族は天族の将だった烈夷れついの一族だ。かつて烈夷れつい元征げんせいと同じく、九宸の腹心だった。九宸は配下を大切にする。腹心の一族が皆殺しにされると聞けば、座視はできまい」
天雷は言った。

「九宸を唆すと?」
方昇は天雷に尋ねたが、天雷は何も言わなかった。

山霊さんれい界の景休けいきゅうは、長生結ちょうせいけつを見ながら霊汐と出会った南天門でのことを思い出し、「あの天族の小娘は面白い」と呟いた。

赤鷩せきべつがやってきて、仲昊ちゅうこうに逃げられたことを報告した。

仲昊ちゅうこうは戦神の一撃を食らい弱っており脅威にはなりません」
赤鷩せきべつは言った。

「死なねば安心できん。引き続き後を追い、必ず殺せと伝えるのだ」
景休は命じた。

「一族の者たちは?」
「殺そう」

「国主に報告は?」
「ささいなことゆえ不要だ。国主の誕生祭も近く血は禁忌だ。一族の者は縛霊淵ばくれいえんに葬る」
景休は告げた。

九宸きゅうしん扶雲殿ふうんでん元瞳げんどうを呼び出した。

部屋の掃除を命じられている霊汐は、ふすまの陰から二人の話を聞いている。

烈夷れついの一族を捕らえたのはお前か?」
九宸は元瞳げんどうに問うた。

元瞳は軍令に従い捕らえたことを話した。

仲昊ちゅうこうの父の烈夷れついを知っているな?」

「聞いたことは」

「当時は魔族が暴れ戦乱が起こり、天宮軍は死闘の中にあったゆえ道を誤ることもたやすい。だが烈夷れついに罪があろうと一族の者は無関係だ。その道理は分かるな?」

九宸は元瞳を見た。
「はい」

「罪なき者を殺した仲昊ちゅうこうの罪は重い。だが一族には老幼も女子おなごもいる。“神は命を重んじる”と人間は言う。我ら神仙はその希望に応えねばならん」

九宸は話し、ふみ山霊さんれい界の国主に届けるよう元瞳に命じた。

「“恩に着る”と伝えよ」
九宸が付け加えると、元瞳は出かけていった。

霊汐れいせきは話を聞いていたし、九宸にもばれていたが、掃除をしていただけだと誤魔化した。

「神尊、さっきの元瞳将軍って美しい方ですね」
九宸は文机の前に座り、目をつむっている。

「たおやかで声も優しくとても将軍には見えない。軍にいる女子おなごは皆十三じゅうさんのようだと思ってました」
九宸は目をつむったままだ。

「神尊にお聞きします。私も軍に入って将軍になれないでしょうか」

「無理だ」
これまで何を言っても反応しなかったのに、九宸は即座に返した。

「なぜですか?」
再び九宸は目をつむり無反応になった。

「父は私を桃林とうりんに閉じ込めてました。“美しすぎるから外へ出ると危ない”って。まさか神尊もそう思うなんて…」

霊汐はにまにまと笑い、九宸のそばに座った。

「修練が足らぬからだ」
九宸は霊汐を見て言った。

楽伯らくはくの酒好きは有名だ。酔言を真に受けるな」
九宸は真面目な顔で言った。

九宸は机の埃を指で確認し、「しっかり拭け」と言って立ち去った。

元瞳げんどうは山霊界の国主・翎月れいげつを訪ねた。

「神尊の言葉です。“仲昊ちゅうこうは罰を受けて当然だが、一族の者には何の関りもない”と。ゆえにお考え直しを」

元瞳げんどう翎月れいげつ揖礼ゆうれいした。

烈夷れついの一族を捕らえたことなど初耳よ」
翎月は調べるよう側近のせきばあやに命じた。

烈夷れついの一族は国師の命で縛霊淵ばくれいえんへ」
石ばあやはすぐに報告した。

景休けいきゅうは縛霊淵に、烈夷れつい一族と共にいた。

景休けいきゅうは目をつむり、幼い日のことを思い出している。

「景休、これは間違いなくお前が書いたのだな?見よ。景休は父を告発した。“魔族とつながり六界を乱し謀反をたくらんだ。それを確かに見た”とな」

垣渡えんとは言い、幼い景休の前に書簡を投げた。

「斬れ」
垣渡えんとが命じると、景休の父は絶命した。

景休は目を開いた。

景休が烈夷れつい一族に罰を与えようとしたとき、翎月れいげつが駆けつけた。

「国主、お助けを」「お助けください」
烈夷れつい一族の者達は翎月れいげつにひれ伏し、願っている。

「どういうことなの」
翎月れいげつは景休に問うた。

「謀反をたくらみ天族の将軍を傷つけました」

「それは仲昊ちゅうこうの所業よ」

「一族も同罪です」
「皆殺しに?」

翎月れいげつが問うと、景休は沈黙した。

「もし山霊族の何者かが罪を犯したら、私まで殺すのね?」
翎月れいげつは言った。

「滅相もない」
「やめさせなさい」

「法師が法術陣を開き始めると止められません」

「なんと残酷な。元凶は取り逃がし、罪なき者を殺すとは」

「罪なき者?一族を絶やさねばいずれ次の仲昊ちゅうこうが生まれます。あの者どもをかばい、山霊族の命を軽視なさると?」

「こじつけよ。全員が一蓮托生など許さない」

「別に殺そうとは思っていません。縛霊淵ばくれいえんに沈めて反省させるだけです」

縛霊淵ばくれいえんは死霊の地で入ると出られない。神仙ではない者を沈めるのは殺すも同然よ」

「なぜ今日は急に政務にご関心を?」

「一任はしても。目を離すつもりはない」

翎月れいげつが言うと景休はひざまずいたが、法術が発動し烈夷れつい一族は縛霊淵ばくれいえんに吸い込まれ始めた。

翎月れいげつは術を放ち、法術師の術を止めた。

「魔君よ。我が一族はこれで終わりです。ゆえにこの血をもって願います。私どもはあなたの魂に身を捧げます。どうか復活し敵を討ってください」

烈夷れつい族の長老がいい、一族の者達が祈りをささげると、烈夷れつい一族は黒い煙となって縛霊淵に吸い込まれていった。

吸い込まれていった入口は今まで青白かったのが、赤い光を放っている。
入口をおさえようと翎月、元瞳、景休や術師たちは仙力を送った。

霊汐れいせきが掃除していると烈夷れつい族の紋章が赤く光った。

仲昊ちゅうこうはわずかな配下とともに幽都ゆうと山に逃げてきたが、追手に追いつかれてしまった。

乱戦になったが、仲昊ちゅうこう以外の者は倒れ、黒い煙となって同じ方向に向かっていく。

仲昊ちゅうこうは黒い煙の後を追った。
すると岩の間に青白い光を放ち拍動する物体を見つけた。

「もう退路はない。私だけがお前を救える」
青い光から聞こえる声は高笑いしている。

仲昊ちゅうこうは黒い煙となって青い光に吸い込まれていった。

霊汐れいせきが掃除していると、烈夷れつい族の紋章から砂が流れ出し、床に砂溜まりを作っていた。

霊汐れいせきが紋章に触れると、楽伯らくはくから渡された透明の石が青白く光りだし、霊汐の右耳の後ろに痛みが走った。
霊汐は倒れ、紋章は割れた。

桃林とうりん楽伯らくはくは、小箱の中の石が青白く光っているのを見て深刻な表情で眉間にしわを寄せ、扶雲殿に向かった。

縛霊淵ばくれいえんでは、入口が落ち着きを取り戻した。

「残った者は放して」
翎月は景休に命じ立ち去ろうとした。

その時、『翎月よ。お前なのか?私の娘がいるのか?』という垣渡えんとの声が入口の下から響いた。

垣渡えんとめ。生きていたのか」
景休は呟いた。

霊汐が目覚めると、そこは自分の部屋で青瑶せいよう楽伯らくはくに見守られていた。

霊汐は起こったことを楽伯に話した。

九宸は開陽かいよう含章がんしょう雲風うんほうと共に割れた烈夷れついの紋章を前に会議していた。

「血の呪いやも」
九宸が言った時、霊汐と楽伯の騒ぎ声が聞こえてきて4人は声のする方に向かった。

桃林とうりんに連れ帰ろうとする楽伯に、霊汐が反抗していたのだ。

「なにゆえ連れて帰る?」
九宸は楽伯に尋ねた。

「娘が恋しいのだ」
「ならば会いに来ればいい」
九宸は言った。

「ここは堅苦しいゆえ、来たくない。自分の娘をそばに置きたいのだ。それに療養を手伝わせるだけの約束が、娘を掃除や炊事にこき使っているではないか」
楽伯はまくし立てた。

「火の番をしてるだけよ」
霊汐は口をはさんだ。

「黙れ。火の番や洗濯までさせている。かつて天宮で一目置かれた丹鳥たんちょう族の娘なのにひどい扱いだ」

「確かにひどい」
九宸は言った。

「ほら見よ」
「だから?」
「娘を連れて帰る」
「好きにせよ」

九宸は立ち去ろうとし、霊汐はここで働くのだと帰ろうとしなかった。

そこに元瞳が訪ねてきて九宸の前にひざまずき謝罪した。

烈夷れついの一族は?」

「魔君に己の身を捧げ、怨霊となって去りました」
元瞳は報告した。

次に天雷てんらいが戦神印を返しにやって来た。

「何やら裏がありそうだ。魂胆は?」
雲風うんほう天雷てんらいを見て言った。

天雷と雲風うんほうが言い争いになろうとするのを九宸は止め、戦神印を箱から取り出し検めた。

「本物だ。かたじけない」
九宸は言った。

「実はここに1通の戦報があるのだ。5万年前の幽都ゆうと山の戦いで、誅邪ちゅうじゃが戦死する前に送ったものだ。ゆえに戦神印を使ってこの戦報を開き、当時の戦況を皆に知らせてほしい。そなたの潔白も示せる」

天雷は言った。

天雷は天君にも根回し済みで、天君の側近・百扇ひゃくせん仙君を連れている。

九宸は戦神印で戦報を開け、中から手紙を取り出した。

元瞳げんどうは緊迫した表情で見守っている。

九宸は火の中に戦報を投げ入れた。

「戦報を失えば大罪だ。なんということを」
紫光しこうは九宸を糾弾した。

「配下の死の様子を再び目にしたくない。戦報は見ずともよい」
九宸は天雷てんらいの目を見て言った。

「隠蔽ではないか」
紫光しこうは九宸に向かって言った。

扶雲殿ふうんでんで騒ぐとは無礼な」
元瞳げんどうが言い紫光しこうが元瞳に言い返そうとしたとき、天雷が紫光を止めた。

「戦報などもう要らん。何の意味もない。“戦神”だと?」
天雷は不敵に高笑いし、方昇と紫光を連れて帰っていった。

百扇ひゃくせんが天君に九宸が戦報を燃やしたことを報告すると、天君はため息をついた。

元瞳げんどうは扶雲殿を訪ね、天雷一派が九宸を追及する構えをとっていると報告した。

「当時のことを知りたいか?」
九宸は元瞳げんどうに問うた。

「当時何があろうと、神尊のおんために死力を尽くします」
元瞳げんどうはひざまずき言った…。

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感想

徐々に人の名前と顔に慣れてきて、天雷さんの配下にも目が行くようになりました。
紫光は頭に血が上りやすくて怒りを言葉にするタイプ、方昇は智将で策略を巡らせるタイプのように見えます。

神尊はかつて配下だった烈夷族の紋章を今も大事にしていて、翎月さんに一族を助けてくれるよう文を出しました。
天雷さんも言っていましたが、神尊は配下想いなので、元征の一族も守ろうとしているのでしょう。

山霊界については、なんというかめちゃくちゃ謎です。
今回出てきた、縛霊淵という場所も謎の場所でした。

元瞳さんが神尊に「烈夷族は魔君に己の身を捧げ、怨霊となって去りました」と報告していたので、縛霊淵の青白く光る場所の下には魔君がいるのでしょうか。

仲昊も青白く光り拍動する何かに吸収されたので、青白い光は魔君でしょうか?

そして景休さん、今のところ悪い人というイメージしかないのですが、霊汐を気に入った様子!?

全体的に緊迫した感じの回でしたが、霊汐や楽伯のコメディパートも楽しかったです。

霊汐と神尊のやりとりもとっても面白かった。
霊汐の性格が…。いいキャラすぎます!

神尊が怖いお姑さんみたいに埃を指で確認してたのは怖かったけど、笑った。

このお話は、霊汐の存在そのものが鍵になっているようですね。
謎に包まれている霊汐が、今後どうなっていくのか楽しみです。

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