運命の桃花~宸汐縁~第32話 新たな旅立ち

第32話 新たな旅立ち運命の桃花

運命の桃花 第32話 あらすじ

もく景休けいきゅうに饅頭を渡した。景休は饅頭の礼に黙を話せるようにした。黙は桃花小築とうかしょうちくにたどり着き、住み始めた。黙は行き倒れていた景休を家に入れ看病した。宝青ほうせい欽原きんげんに捕らえられ、檻に入れられた。九宸きゅうしん山霊さんれい界の異変を調べようと山霊さんれい界に向かったが、入国を拒否され雲風うんほうに役目を託した。山霊さんれい界では翎月れいげつが玉座にいて、九宸に対する恨みを話した。

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運命の桃花 第32話 登場人物

人間界に転生した霊汐。自分が養女であること、父に殺されかけたことを知り生家を出てた。
九宸天族の戦神。神尊。霊汐の魔気を浄化しを生き返らせるために、霊汐を人間界に送った。
雲風九宸の弟弟子。上神。
司命人間の運命を司る神仙。
翎月山霊界の国主。霊汐の母。
景休山霊界の国師だったが、翎月に地位を解かれ、仲昊に仙力を封じられた。
宝青翎月の養女。
仲昊九宸の配下だった烈夷の息子。魔君に忠誠を誓った。山霊界に攻め入り支配した。
欽原仲昊の義理の息子。仲昊に協力している。
黒蚩仲昊に協力しているが、景休のスパイ。

運命の桃花 第32話 詳しいあらすじ【ネタバレ有】

もくは饅頭を取り出し、景休けいきゅうに渡した。

「食べて。どうぞ」
もくは景休の手に饅頭を握らせた。

景休は目が見えない様子で、臭いを嗅いでから食べ始めた。

もくも饅頭を食べ、しばらく眠った。

雨が止むと、景休は杖を支えにして立ち上がり、もくの側に傘を返しもくの喉に仙術を使った。

「一飯の恩だ。感謝する」
景休は歩き去った。

九宸きゅうしん雲風うんほう司命しめいと共に天宮を歩いている。

九宸は司命しめいに人間界に行くように命じた。

「海辺にある廃屋の庭に五感を植えた。そこへ霊汐れいせきを導き住まわせるのだ。用が済めば私も行く。…次のごうは何だ?」

「分かりません。成すも壊すも生も死も劫のため。天地の変動は大劫。心の転変は小劫。その中身は知り得ません。恐らく四苦を味わうかと。天機を探るのは禁忌。ご静観を」

司命は九宸に揖礼ゆうれいすると、人間界へ向かった。

元瞳げんどうが九宸に駆け寄ってきて、「神尊、己の過ちを認めます」とひざまずいたが、九宸は元瞳を無視して立ち去った。

もくは港町に到着し、街を見て回っていた。

もくの後を輿に乗った男性が通ろうとしている。

「どいてくれ。通るぞ」

輿の御者は声をかけながら通るが、もくは聞こえないのでぶつかってしまった。

「けがはなかった?」
かんおばさんがもくに声をかけ、小さな包みを渡してくれた。

「要りません」
もくは遠慮した。

「なぜ?いいのよ。くれたんだから。人が多いから気をつけて」

「ありがとう」
「どういたしまして」

もくかんおばさんの背中にもう1度「ありがとう」と伝えた。

少しして、もくはハッとした。

『私話せた?話せたの?』
もくは自分の喉を抑え、「要りません」と何度も言ってみた。

もくは活気のある通りを歩きながら言葉を話している。

「ありがとう」「もろこし」

すると占い師に扮した司命しめいが現れ、「占いはいかが?」ともくに声をかけた。

もくは司命を無視して行こうとしている。

「肉親との縁が薄く危うく死にかけ、ここへやって来たね?独りでは先が不安だ。今後のことを知りたくないか?」

もくは少し考えてから小さな銀の塊を取り出した。

『銭はこれだけ』
「手話は分からん」

もくは自分の喉をおさえ手の感触で確認しながら、「銭はこれだけしかない」と話した。

「私はもともと話せなかったのに、なぜか急に話せるように」
もくは驚いている。

「それは医者に言いなさい。座って。何が聞きたい?」

司命はもくを椅子に座らせた。

女子おなごは立身出世に関心なかろう。婚姻や子宝、今後の吉凶を聞きたいかね?」

もくは首を横に振った。

「私はどこへ行けばいい?」
「良い問いだ」

司命はもくに姓名と誕生日を書かせ、占いを始めた。

「そなたは偏官へんかんの星回りで、肉親と縁がない。難が軽ければ病や災いに苦しみ、重ければ命も落とす。己だけでなく親族も…。とにかく身震いするほどの大凶だ。だが悩むなかれ。天地に順序があり偏官へんかんに秩序がある。凶を制するすべが見つかれば安泰に暮らせる。乙卯きのとう生まれは水性の運命を持つ。水は金を生む。水は北。金は西に属す。北西へ行け。そこで水と山に挟まれ、庭に木がある緑豊かな家を探しなさい。安寧を得て放浪はそこで終わる。分かったかね?」

司命の話を聞き、もくは銭を差し出した。

「娘さん。一時の困難で失望せぬこと。そなたはある貴人と運命的に出会う。出会いは目前だ。心を静かに保ち、耐えて待つがいい」

司命はもくに銭を返し、「北西の方角で花と気がある家だ」と繰り返した。

宝青ほうせいが森の中で景休けいきゅうを捜していると、欽原きんげんに捕まった。

もくは海辺にたどり着き、浜で作業をしている女性に声をかけた。

その女性は司命しめいが扮装したものだった。

「あなたはさっきの…。占いの人?」
もくは気付いた。

司命は胸をそらせ、女性であることを強調した。
もくは自分の勘違いに気づいた。

「ごめんなさい。あの、この近くで休める場所はありますか?」

「あるわ」
「どこ?」

「どこだって休める。冗談よ。この先に古い家があり長年誰も住んでない。ここ数年など雨で朽ちかけてる。でも休めるだろうし、行ってみればいいわ」

「どこですか」
「この先よ。1里もない。庭に桃の木があるわ」

司命は方角を指さした。

もくは司命の示した方に歩いて行き九宸の用意した桃花小築とうかしょうちくにたどり着いた。

ちょうど庭の桃の木に花が咲いていて美しい。

家の中は蜘蛛の巣だらけでほこりも積もっているけれど、調度はすべてそろっているし、行李の中には衣も布団もあった。

もくは布団を干し、庭を整え桃花小築とうかしょうちくで暮らし始めた。

宝青ほうせい欽原きんげんに捕らえられていた。

「公主を捕らえるなんて、あんた死にたいの?聞いてる?解きなさい」

宝青の腕には仙術で作った手錠がはめられている。

「騒ぐと疲れるぞ」
欽原は焚火で肉を焼いている。

「じゃあ殺して」

欽原は宝青に焼いた肉を差し出した。

「空腹で死ねば餓鬼になる」
「要らない」

宝青は要らないと言いつつも、肉を食べる欽原きんげんを羨ましそうに見てつばを飲み込んだ。

欽原きんげんが宝青を見ると、宝青はツンと顔をそらせた。

欽原きんげんは宝青に再び肉を差し出した。

宝青は肉を受け取って食べ始めた。

景休けいきゅうはどこだ」
「知らないってば」
「私が信じるとでも?」

「本当なのよ。だから人間界へ捜しに来た」

欽原は宝青から肉を奪った。

「うそじゃないと言ってるでしょ。私が捕らわれたと知れば必ず助けに来てくれる。待ってれば分かるわ」

欽原は宝青に肉を返し、宝青は嬉しそうに肉を食べ始めた。

欽原きんげんも焚火の側に座り、肉を食べ始めた。

「水をちょうだい」

宝青が言うと、欽原は宝青を見て少し笑った。

もく桃花小築とうかしょうちくの桃の木の根元に、実家の裏の桃林から持ってきた土を埋めた。

景休けいきゅうは、目が見えず杖を頼りに歩いていたが、桃花小築とうかしょうちくの門のところで血を吐き行き倒れた。

もくは人が倒れているのに気づき、駆け寄った。

「あの時の?」

もくは景休を寝台に寝かせ医者(そん医師)を呼んだ。

「脈は少し弱いものの安定しておる。この目の傷は?」

もくは首を横に振った。

「家族か?」
もくは否定した。

そん医師は景休の眠る寝台から少し離れたところでもくに小声で話し始めた。

「見知らぬ者を家に入れてはならん。悪人ならどうする」

「悪い人とは思えません」

「若い娘なのだから常に用心しなくては」

2人が話していると、景休が目覚め、2人は景休の枕元に向かった。

そん医師が景休の脈を診ようとすると、景休はそん医師の腕をひねり上げた。

「痛い。手を離すのだ」
そん医師は叫びを上げた。

もくが景休をなだめると、景休はそん医師の手を離した。

「なんという怪力だ。回復が早い」
そん医師は驚いている。

景休は寝台から下り立ち上がろうとしている。

「薬も必要なかろう。私はこれで」

そん医師は逃げるように部屋から出ていく。

もくそん医師を見送りに出た。

「あれは赤の他人だろう?悪いことは言わん。行き倒れを助け医者も呼んでやったのだ。もう十分ではないか。目覚めたからには早く追い払いなさい」

そん医師はもくに助言し、帰っていった。

もくが景休の部屋に行くと、景休は杖をつき歩こうとしてよろめいた。

もくは景休を支えた。

「そなたは…」
「私を覚えてるの?」
「ここは?」

「私の仮の家よ。若君、悪人に襲われたのでは?その目はなぜ傷ついたの?原因が分かれば治せると先生が…」

「触るな。私に関わるな」
景休は杖をつき、出て行こうとしているが、何度もよろめいた。

「階段がある。手を貸すわ」
もくは景休が驚かないように、ゆっくり景休の手に触れた。

もくは景休を支えながら庭に出た。

「ありがとう」
景休はもくから手を離し言った。

景休は1人で歩き始め、もくは心配そうに後をついていく。

「ついて来るな」

景休は桃花小築とうかしょうちくから出ていった。

「変な人ね」
もくは景休に貸した部屋を片付けながら考えている。

寝台に景休の上着がかかっているのを見つけ、もくが後を追おうと家から出ると、雨が降り出した。

雨は大雨になった。

景休は階段の多い街を、杖をつきながらずぶ濡れで歩いている。

景休は人にぶつかり倒れた。

「すまない。けがは?目が見えんのか?この大雨だ送ってやろう。家はどこだね?」

ぶつかった相手は景休を助け起こし支えた。

しかし景休けいきゅうは腕を振り払い、「うせろ」と言って追い払った。

もくは倒れたまま空を見上げる景休けいきゅうに駆け寄り、傘をさした。

「ひどい雨よ。雨がやんでから発ったほうがいい。ひとまず私と一緒に帰りましょう」

もくは持参した上着を景休に着せた。

赤鷩せきべつは、宝青を見失った部下を責め、宝青を見つけるよう命じた。

仲昊ちゅうこう景休けいきゅうの行方を追っていたがまだ見つからない。

景休けいきゅうは精気と仙力を失い目も見えぬのです。恐れるに足りません」
黒蚩こくしは言った。

「やつを殺さねば。あの体で逃げ出せたのだ。甘く見てはならん。私が自ら捜す」

「お待ちください。山霊さんれい界の支配に専念し、捜索は私にお任せを。山霊さんれい族を討ったことを長くは隠しておけません。今天宮に知られたら…」

「その件は案じるな。私に策がある」

仲昊と黒蚩こくしが話していると、欽原きんげんが宝青を捕らえたと言ってやってきた。

宝青はかつて景休けいきゅうが入れられていた檻に入っていた。
宝青は眠っている。

「これが翎月れいげつの娘か」
「養女です」

「景休がこの者を救いに来ると?」

「今は体も弱り来られぬでしょうが、いざという時この者は利用できます」

「よかろう。ならばよく見張っておけ。目を離すな」
仲昊は命じた。

仲昊と共に去りながら、欽原きんげんは宝青を目覚めさせた。

「誰かいないの」
目覚めた宝青は叫んだけれど誰もいなかった。

「景休さん、どこへ行ったの」
宝青は檻の中で膝を抱えた。

もくが薬を持って景休けいきゅうの部屋に入ると、景休は目を覚まし寝台に座っていた。

「薬を塗り直すわ。孫先生が“まめに塗りなさい”と」
もくは景休の目に優しく薬を塗った。

「どれほど眠った」
「半月ほど」

薬を塗り終えると、もくは景休の目に黒い包帯を巻いた。

もくは包帯をよく確認し「これでいい」と呟いた。

「よく休んで」

もくは薬をもって景休の部屋から出た。

景休はもくが閉じた扉に「ありがとう」と言った。

九宸が天兵を率いて山霊さんれい界に入ろうとすると、国境で止められた。

「国主のめいである。戦神を山霊さんれい界に一歩たりとも入れぬ」

国境を守る兵は言った。

九宸は自分はここで待つことにし、雲風に兵を任せた。

「魔族は狡猾ゆえ惑わされることなく調べよ」
九宸は雲風に命じた。

雲風が天息宮てんそくきゅうに向かうと、玉座に翎月れいげつが座っていた。

山霊さんれい界に賊が攻め入ったと聞き、援護のため天君が戦神を遣わしました」

開陽かいようは来訪目的を翎月れいげつに伝えた。

「よくもぬけぬけと」
翎月は激高し立ち上がった。

「私の娘を殺した天族のくせに。この朝堂に入ってくるとは」

「お怒りなきよう。仲昊はもともと天族の者。反乱を起こせば、我々が討つのは当然のこと。私怨よりも民の安寧を真っ先に考えてもらいたい。天君は厚意で我々を遣わされました。天族と山霊さんれい族は長年苦楽を共にしてきた間柄。まさか天族との親交を断つおつもりですか?もしも国主に調べを阻止されれば私は天君に報告できない。そうなれば山霊さんれい族の無事を確かめるまでここにとどまるしかない」

雲風が言うと、翎月れいげつは玉座に座った。

「調べてもよい。天族のあらゆる者を山霊さんれい族は今後も受け入れる。しかし、この私がいるかぎり九宸きゅうしんには山霊さんれい界の地を踏ませない。九宸を仇敵とし一族が力を合わせ敵を討つ。口にしたことは必ずやり遂げる」

翎月は宣言した。

「天族への理解に感謝を」

雲風は揖礼ゆうれいした。

そん医師は景休の往診に来ていた。

「体の傷はすっかり治った。しかしこの目は私では治せない」
「今後よくなることは?」
もくは尋ねた。

「何とも言えん。もく、焦ってはいかん。海の幸や海藻を食べれば治ることもあろう」

そん医師は帰り、もくは見送りに出た。

2人が部屋から出ると、景休は仙術で目を治そうとしたが、胸に痛みが走り、のたうち回った。

もくは景休が苦しんでいるのに気づき、そん医師を呼び戻そうとした。

景休はもくの腕をつかみ止めた。

「大丈夫だ。何ともない。治まった」

もくは景休に水を差し出した。

「よくなった?」
もくは景休を見ている。

「あの医者が“もく”と呼んでいたが、そなたの名か?」

「私の姓はりん林黙りんもくというの」

もくは自分の喉に手を当て、確かめながら話している。

りんさん、迷惑をかけた。私は大丈夫だ。下がってくれ」
景休は水を飲んだ。

もくは下がらずに景休を見ている。

「まだ何か?」
「名は?」
「姓はしゅうだ」
「“しゅう様”と呼べば?」
「私は偉くもない」
しゅうにいさん」

もくが呼びかけると、景休は返事をした…。

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感想

今回は、手負いの獣を手懐ける回です。

景休さんのおかげで、黙は話せるようになりました。
少海パパが黙にのどの震えで言葉を教えていたから、それがよかったようです。
仲昊は景休さんの仙力を封じたと言っていましたが、完全には封じられていない様子?

司命の大活躍でたどり着いた”桃花小築”、すごく良い物件ですね!
ぽつんと一軒家っぽいですけど、庭も家も広いし。
よく誰も住みつかずに残ってましたね。
黙以外は見つけられない術でもかけておいたのでしょうか。

欽原きんげんが宝青に「空腹で死ねば餓鬼になる」と言っていますが、神仙は空腹にならないのではないのですか?

15話で、神尊は「神仙に食べ物は不要だ」と言っていました。
だから食べなくても大丈夫なはずですよね?
宝青と欽原きんげんは神仙ではないのでしょうか?よく分かりません。

景休さんの目に巻いた包帯が黒かったのは、景休さんのイメージを壊さないようにするためなのか、それともこの時代の中国では包帯と言えば黒いのか。
判断不能です。

景休さんの立場だと、長い間「ありがとう」なんて言ったことなさそうなのに、今回は何度ももくに感謝していました。

心の底から感謝の気持ちが湧き出てきてそれが言葉になった、そんな「ありがとう」だと感じました。
もくは本当にいい子で、無事手負いの獣を手なずけることに成功した様子(!?)

ただ、そん医師が言っていたように、ちょっと無防備すぎるかもですね。
視聴者的には景休さんだってわかってますけど、黙にとっては素性も何も知らない男性なわけで。

山霊界は仲昊に支配されましたが、傀儡として翎月が表に出ている様子?
翎月は神尊をすごく恨んでいるけど、本当は全て霊汐を助けるため。
早く霊汐が帰ってきて、本当のことを翎月に話して、神尊に対する誤解が解ければいいなと思いました。

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