運命の桃花~宸汐縁~第31話 悲しき宿命

第31話 悲しき宿命運命の桃花

運命の桃花 第31話 あらすじ

少海しょうかいもくを湖に沈めた。たんりん家に戻って来た。役人は皇太子の病が癒え妖星探しは終わったことを話した。黙は家に帰り、少海が自分を湖に沈めたこと、自分はもらわれ子であることを知った。黙は家から出て自分の道を進むことを決めた。青瑶せいよう方駿ほうしゅんに5万年前を思い出す薬を飲みたいか尋ねたが、方駿は飲みたくないと答えた。山霊さんれい界の異変を天族は知り、天君は九宸きゅうしんに出陣を命じた。もくは山の中で景休けいきゅうに出会った。

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運命の桃花 第31話 登場人物

人間界に転生した霊汐。林家の(養)女。耳が聞こえない。宋子玉と婚約した。
九宸天族の戦神。神尊。黙に子玉だと思われている。
青瑶霊汐の姉弟子。薬王洞の医官。
雲風九宸の弟弟子。上神。
方駿5万年前、青瑶の人間界での夫だった人物の生まれ変わり。
少海黙の父。
黙の異母妹。
林夫人少海の母。
承晏青瑶の弟。狐族。
花蓼蓼の精。承晏に拾われ桃林で暮らしている。

運命の桃花 第31話 詳しいあらすじ【ネタバレ有】

少海しょうかいは薬で眠ったもくを荷車に乗せて運んだ。

もくや、無力な父はお前を守れなかった」

少海は湖に用意したいかだの縄に切れ込みを入れ、筏にもくを寝かせた。

少海はもくを乗せた筏を湖に流した。
少海が細工をしたため筏の縄はほどけ、筏はばらばらになりもくは湖に沈んだ。

少海しょうかいは耐えきれず大声を出して泣いた。

九宸きゅうしんは司命殿の洞天鏡どうてんきょうから、もくが湖に沈んでいくのを見ていた。

「これは霊汐れいせきが経るべきごうです。神尊の犠牲を引き換えに与えられた機会なのです。誰もが皆己の運命に打ち勝たねば」

隣で見ていた司命は九宸に話した。

「どうにか活路を開いてほしい」
九宸は洞天鏡どうてんきょうを見続けた。

湖に沈んだもくを赤い光が包み、もくは目を覚ました。

もくは必死で泳いで水面から顔を出した。

りん家では、家族が集まりたんの帰りを待っていた。

たんは役人に連れられ帰ってきた。

りん殿、娘御をお返しした。無事に災難を免れたことお祝い申し上げる」
役人は少海に挨拶した。

「お役人様、我が娘もくの亡骸はどこにありますか」

「亡骸?りん殿、今朝都から知らせが届いてな。皇太子様の病は名医が治した。勝手に下命した宋貴妃きひは陛下のお叱りを受け、唆した欽天監きんてんかんは死を賜ったとか。林黙りんもく殿の亡骸は見つかっておらぬが、ふう家らの娘御ならば朝早くに帰されたぞ。都から遠く離れた地ほど知らせが届くのは遅い。隣県には昨夜伝わったがな。安心せよ。もはや誰も娘御を捕らえん」

役人は帰っていった。

少海しょうかいは血を吐き倒れ、家族は少海に駆け寄った。

少海は「安静にしてなさい」というりん夫人の言葉も聞かず、出かけようとした。

「あの子は死んだんだ。自分の体をいたわって」
りん夫人は泣きながら少海を引き止めた。

「母上、私はこの家を守れなかった。もくのことも。過ちを繰り返すわけにはいかぬのです。冷たい水の底に沈むあの子をすくい上げねばなりません」

少海が出て行こうとすると、もくが門から入って来た。

『父上けがはないですか』
もくは少海の身を案じている。

少海は泣きながらもくを抱きしめた。

『父上、一体何があったんです?なぜ私は湖にいたんでしょう』
もくが尋ねると、少海はもくの前に膝をついた。

『父上、何か言ってください』

もくや、私は…。お前に謝らねばならん。申し訳ないことをした」

「謝る必要はありません。私は死にかけました。溺れずに助かるなんて悪運の強い女ね」
たんは少海に駆け寄った。

「黙りなさい」
りん夫人はたんを叱り、たんを少海から引き離した。

『まさか父上が、私を沈めたんですか』
もくは少海に尋ねた。

少海は答えられず、よろけて地面に手を突いた。

『母上、たんは本当のことを?』
もくよう氏に確認した。

「あのね、私は…」
楊氏は黙り込んでしまった。

もくは家族の顔を見回した。

「しかたなかったの。問い詰めないで。過ぎたことよ」
たんの母は答えた。

もくや、申し訳ない」
りん夫人はもくに言った。

「おばあ様もなぜ謝るんです?…死んでないのに何よ」
たんは言った。

少海はたんを殴った。

「あんたさえ いなければ ぶたれなかったわ」
たんもくに文句を言った。

「旦那様、たんこそ実の娘ですよ。もくなんてただのもらい子なのに」
たんの母は少海をなじった。

もくは全てを知り、涙の一杯溜まった目で少海を見つめた。

もくは意識を失い、少海に抱き留められた。

少海はもくの寝台に黙を寝かせ、側で見守った。

目を開いたもくは、冷たい目で少海を見た。

もくは少海の視線を遮るように上掛けで顔を覆った。

もくは泣いているようで、少海も意気消沈して泣いた。

少海はもくの上掛けを軽く叩き、部屋から出ていった。

九宸と司命しめい洞天鏡どうてんきょうから泣くもくを見ていた。

「神尊、生劫せいごうを終えました。この先も1人で耐えねばなりません。小さな歯車のずれが未来を変えます」
司命は話した。

「霊汐ならば苦境を乗り越えられよう」
九宸は洞天鏡どうてんきょうを見つめた。

朝食の席に姿を見せたもくは、食卓に座る家族の前に膝を折って礼をし叩頭した。

『私は生まれつき耳が聞こえず、天涯孤独の身でした。天の定めた運命です。父上。父上がいてくれたから、私はずっと幸せでした。父上は私に書物を与え、文字、医術、薬の処方を教えてくれた。一度私を捨てたくらいで、ご自分を責めないでください。父上は私が一番敬愛する方です。この気持ちは変わりません。それでも、私はこの家を出ていきます』

「なぜだ」

『何もかも運命だと思いたくありません。私は学びたい。自分の道を進みます』

もくは少海の左手に自分の手を重ねた。
少海は泣きながらもくの手に右手を重ねた。

もくは自宅の裏の桃林の土を少し手巾に包み、わずかな荷物を持って家を出ていった。

庭軒楼ていけんろうでは、方駿ほうしゅんが青瑶を説得していた。

「考え直す気は?あなたは皇太子の病を治した。陛下より“侍医に”と請われ断る理由が分かりません」

ほう殿が恩賞を賜ったので十分かと」

「私は同行しただけです。手柄を立てたのは、あなた1人であって私は関係ない。身に余る恩賞に浴し恥じ入るばかりです」

「お気になさらず。あなたは天下万民を安んずる方。比べて私が救ったのはたった1人なのですよ」

「そんなことはない。去る決意は変わらぬと?」
「熱心に引き止められると勘ぐりますよ」

「高潔な志を持つ名医にやましい気持ちは抱きません。ただ…」
方駿ほうしゅんは青瑶を見た。

「何です?」

「残念でなりません。なぜだか初めて会った時から、懐かしさを覚えるのです」
「会ったことがあるとしたら?」

「それはいつですか。記憶力だけはよいので会ったなら忘れません」
「ずっと昔です」

「ならば幼少の頃でしょうか。違うはず」
「さらに昔。例えば5万年前とか」

「冗談がお上手だ」
方駿ほうしゅんは笑った。

ほう殿、ある薬を飲めば5万年前の記憶がよみがえるとしたら?飲みますか」
青瑶が尋ねると、方駿ほうしゅんは少し考えてから首を横に振った。

「飲みません。思い出せば行く手を見失います。後ろ髪を引かれる思いで前を向かねばなりません。先を見ず振り返ってばかりでは、今世を無駄にしてしまいます。それに前世の記憶を抱え込んでしまえば私は別人と成り果てる」

「ごもっともです。これにて失礼を。お元気で」

青瑶は立ち去った。

青瑶が街の門から出ると、雲風うんほうと出くわした。

「奇遇だ」
雲風は青瑶に声をかけた。

「私を待ってませんよね」
「待っていたとしたら?」

「お暇ですこと。他にも道はありますよ。そろそろ諦めては?」

「いつか追いつくまで追いかけるまでだ」
「好きになさったら?」

歩き去る青瑶を雲風うんほうは追いかけた。

もくはどちらに行こうか思案しながら森を歩いている。

九宸きゅうしんもくの後ろを歩いてもくを見守っていた。

そこに司命が一大事だと言って九宸を呼びに来た。

青瑶は桃林とうりんに帰り、楽伯らくはくの霊前に手を合わせた。

承晏しょうあんは桃の木にもたれかかり、彼心醸ひしんじょうを何瓶も空けていた。

「ちょっと飲みすぎよ。もう飲まないで」
花蓼かりく承晏しょうあんを止めた。

「酔っ払い狐か」
雲風は2人に声をかけた。

承晏しょうあんは酔って寝てしまっている。

「この狐を中に運んでくれますか」
花蓼かりく雲風うんほうに頼むと、雲風は仙術で承晏を家の中に運んだ。

花蓼かりく承晏しょうあんを追って中に入っていった。

入れ違いに青瑶がやって来た。

霊汐れいせきは生劫を経た」
雲風は周囲を気にしてから、青瑶に話した。

「本当に?」
雲風はうなずいた。

「苦しいはず」

「生劫なのだ。楽しくはなかろう。だが案ずるな。九宸さんがずっと見守っている。3度の劫を経たのちは、何もかも順調に運ぶだろう」

「そう願います」

花蓼かりくは寝台に横たわる承晏しょうあんを介抱していた。

「つらい?」
花蓼かりくが承晏の額に冷たい布を当てると、承晏しょうあん花蓼かりくの手を払った。

「つらいなら節制してよ。薬でも飲む?酔い覚ましの薬は要る?」
承晏は答えない。

花蓼かりくが薬を捜していると、承晏しょうあんは寝台から落っこちた。

「どこか打ってない?もっと気をつけてよね」
花蓼かりく承晏しょうあんに駆け寄った。

雲風は青瑶に元瞳げんどうが快癒したことを話した。

「元の地位に?」

「微妙だな。元瞳げんどうは以前4大戦将の一角だった。現在神位こそ回復したが肩書はない」

鎖妖塔さようとうから出ただけでも運がいいのに再び天宮軍に戻るなんて。命運が尽きないのね」

「天君が赦免なさった。青瑶、まかり間違っても…」
「愚かな真似はしません」

2人が話していると、1羽の鳥が飛んできて、天君が呼んでいることを雲風うんほうに伝えた。

承晏しょうあんは元瞳への恨みを募らせていた。

凌霄殿りょうしょうでんでは、山霊さんれい界で異変が起きた様子だが、翎月れいげつから援護要請がないことが話し合われていた。

「いくつか理由が考えられます。国主は己の力で逆賊を討伐したいのか。それとも山霊さんれい族は皆殺しにされたのか。もしくは恐らく天族に娘の霊汐れいせきを殺されたため、弱みを見せることを潔しとしないのでは?」

天雷てんらいは考えを述べた。

「いかなる理由であれ、こうして知ったからには放っておけない」
天君は九宸に出陣を命じた。

「よいか。そなたは恨まれておろう。山霊さんれい族より助けを求められた時は力を貸してやれ。関係の修復に努めよ。しかし相手が助けを拒んだ時は、おとなしく引き下がれ。さらに溝を深めてはならん」

天君は九宸に言った。

「承知しました」
九宸は揖礼ゆうれいした。

宝青ほうせいは人間界の食堂で1人食事をしている。

宝青の前にはたくさん料理が並んでいるが、宝青は興味がない様子で頬杖をついていた。

宝青の美しさを見て色目を使った男性は、宝青の仙術で顔にやけどを負った。

そこに赤鷩せきべつがやって来て宝青を個室に導いた。

「いつになれば景休けいきゅうさんの行方が分かるのよ」

「まだ見つかりません」
赤鷩せきべつは答えた。

「まだなの?この役立たず」
宝青は赤鷩せきべつを蹴飛ばした。

「今まで何をしてたの」

「おわびを。万事に抜け目なき国師ゆえ、よほどの事情があるのかと。しばしお待ちください」

「それしか言えないの?待ちくたびれた」
宝青は赤鷩せきべつの頬を殴った。

赤鷩せきべつは景休を捜しに行った。

宝青は自ら景休を見つけようと、探しに出た。

もくが雨の中傘をさして森を歩いていると、東屋で男性が雨宿りをしていた。

東屋の屋根には穴が開いていて、男性の肩には雨水が垂れている。

その男性は景休だった。

もくは東屋に近づこうとしたが、景休はもくが近づこうとすると杖を握りしめた。

もくはゆっくりと景休に近づき、景休に傘をさしだした。

「どうぞ」
もくは景休に傘を握らせた。

「必要ない」
景休は傘を置いた。

「手を」
もくは景休の手に文字を書いた。

「“この先に村がある。医館と役所がある”」
景休はもくが手に書いた文字を読み上げてから、「必要ない」と一言言った。

もくは東屋に腰掛けた…。

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感想

ダメでした。
今回は中盤まで泣きっぱなしでした。

あれだけ愛情を持って育てたもくを殺さなければならない少海の心を思って涙。
愛する父が実の父ではないと知った上、父に湖に沈められたんだと知ったもくの心を思って涙。
それでも今まで育ててもらった父を許し、自分を責める少海を思った言葉をかけたもくに涙。
家族の別れに涙。
もう全部涙です。

これだけりん家をかき回した危篤の皇太子が青瑶さんの治療で治り、翌日には命令が撤回されたということにすこし拍子抜けして笑いました。

しかも私が簡単に言い逃れできそうだと思って「いい商売ですね」と嫌味を言った欽天監きんてんかんが処刑されててびっくりしました。ごめんなさい。

青瑶さんは方駿に過去を思い出して欲しいのでしょうか?
私は雲風上神と青瑶さんがくっついてほしいと思い始めています。

赤鷩が捜してもなかなか見つからない景休さんに、黙は出会いました。
やっぱり景休さんと霊汐は縁があるみたいですね。

景休さんは黙を見ても霊汐だと気付いていないのでしょうか。
仙力が封じられているから?
謎ですが、物語の続きを待ちたいと思います。

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