運命の桃花~宸汐縁~第23話 死罪の宣告

第23話 死罪の宣告運命の桃花

運命の桃花 第23話 あらすじ

九宸きゅうしん霊汐れいせきを一度死なせ、人間界でごうを受けさせ魔気を除き、神農鼎しんのうていを使い復活させるという計画を立てていた。霊汐は禍斗かとに聴覚を差し出し、徐々に聴力を失っていった。裁きの場で、九宸は「霊汐は斬るべし」と主張し、霊汐は絶望した。九宸は霊汐に計画を打ち明けたが、すでに霊汐は聴力を失っていた。

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運命の桃花 第23話 登場人物

霊汐桃林出身の丹鳥族の娘。魔君の元神が霊汐の中にあるため狙われている。
九宸天族の戦神。神尊。
青瑶霊汐の姉弟子。薬王洞で働いている。
雲風九宸の弟弟子。上神。
司命人間の運命を司る神仙。
十三元は鮫人族の男性だった。扶雲殿の侍女。司命のことが好き。
翎月山霊界の国主。5万年前娘と夫を失った。
景休山霊界の国師。霊汐と何かと縁がある。
禍斗鎖妖塔の看守。
元瞳九宸の配下だった元征の妹。兄は魔道に落ち、家は没落した。
天雷九宸不在の5万年間、戦神代行していた。賞罰を司る。

運命の桃花 第23話 詳しいあらすじ【ネタバレ有】

雲風うんほうに身体のことを問いただされた九宸きゅうしんは、神農鼎しんのうていを出現させた。

神農鼎しんのうていがここにあるのなら、女媧石じょかせき鎖妖塔さようとうに?」
女媧石じょかせきを取り戻しに行こうとする雲風うんほうを九宸は止めた。

神農鼎しんのうていがなければ霊汐れいせきは死ぬ」
九宸は言った。

「霊汐のことしか考えていない。女媧石じょかせきを失えばあなたが死ぬのですよ」
雲風の目は赤く染まっている。

「全ての起因となった私がけりをつける」

「天宮と六界を見捨てるのですか?あなたは戦神でしょう?」
雲風は九宸を説得した。

九宸は雲風の肩に手を置いた。

「私は4代目の戦神だが、戦神とて死ぬ」
「ならば私は何を?」

「私の精気の消耗を防ぎ、霊汐を人間界へ送る手助けを頼む」
「3度のごうを経て魔気を浄化すると?」
雲風の瞳から涙がこぼれた。

「そうだ。神農鼎は万物を生みその変化を防ぐもの。これがあれば霊汐の魂を守り、肉体を再生できる。そして人間界で劫を受けさせれば、魔気も魔印も除ける。だが仙洗池せんせんちの威力に体が耐えられん。3日後は、ちょうど星が動き吉祥の気が尽きる時だ。正午には仙洗池せんせんちの威力が最も弱まる。それを逃せば次は100年後だが、霊汐はそこまで待てん」

「では霊汐を一度死なせ、3日後に賭けると?」
雲風が問うと九宸はうなずいた。

「誰にも疑われぬよう事を運ばねば」
雲風は思案している。

「私に考えが」

「今さら“私心はない”などと言わせません。でも霊汐のため命を捨てる価値が?」
雲風に問われた九宸は、瞳を閉じた。

鎖妖塔さようとうでは、禍斗かとが霊汐から聴覚を奪っていた。

霊汐は絶叫し、聴覚を奪われる痛みに耐えた。

禍斗には聴覚が備わった。

火精かせいを…」
霊汐は禍斗かとに腕を伸ばした。

火精かせいだって?何の話だ」
禍斗はとぼけている。

霊汐の口には血が滴っている。
霊汐は執念に燃える目で禍斗を見て、手を伸ばした。

火精かせいか、思い出した」
禍斗は霊汐の迫力に負け、霊汐に火精かせいを渡した。

「お前の聴力は少しずつ失われる。少し痛むだろうが、先ほどよりはましだ」
禍斗は去っていった。

霊汐は意識を失った。

元瞳げんどうげん家の霊廟に1人でいる。

「天兵を殺したのか?」
霊廟に入ってきた杜羽とうは元瞳に問いただした。

「霊汐を救うため青瑶せいようが殺したのよ」
元瞳は言った。

「いつまでも隠し続けられると思うか?明日はお裁きが」

「ばれない。楽伯らくはくは死んだし、いずれ霊汐も死罪になる。青瑶を殺せず残念だけど。母上が死んだのも、この騒ぎも全て霊汐が原因よ。始末をつけさせる」

元瞳は去っていった。

霊汐の聴覚はかなり弱まっているが、まだ聞こえる。

霊汐は裁きを受けるため鎖妖塔さようとうから連れ出され普化ふかと共に天宮に向かうことになった。

「神尊もいますか?」
霊汐は普化ふかに尋ねた。

「神尊は戦神ゆえ、協議には必ず加わる」
普化ふかが答えると、霊汐は安堵の表情を浮かべた。

凌霄殿りょうしょうでんには天君、九宸をはじめ諸神が集まっていた。

霊汐は凌霄殿の中央に連れて行かれた。

「霊汐、己の罪を分かっておるか?」
天君が口火を切った。

「分かりません」
霊汐は九宸の表情を窺がってから答えた。

「話によると、私が帯びる魔気で魔君は封印を解けるとか。でも私は桃林とうりんで育ち誰かを傷つけたこともなく、医仙だった父は大勢を救ってきました。天族は私を魔だと言い、魔族も私を狙い父まで殺しました。私は存在することが罪なのでしょうか?」

霊汐の訴えを聞いた諸神は言葉を失った。

「答えよ。あね弟子の青瑶はお前を救い出すために紫雲台で天兵を毒殺したのか?」
天雷てんらいが霊汐に下問した。

「ありえません。眠り薬を使ったもののすぐ解毒しました。長年天宮で働くあね弟子の品性はご存じのはず。私を救えたならなぜ兵を殺す必要が?天君、これには何か裏があるはずです」
霊汐は訴えた。

「私も奇妙だと思います」
雲風も立ち上がり意見を言った。

「改めて尋問するゆえ霊汐を鎖妖塔さようとうへ戻し、青瑶を呼べ」
天君が言うと天雷てんらいが進み出て待ったをかけた。

天雷は紫雲台しうんだいから逃げた霊汐がまた逃げ出し、魔君復活につながることを懸念している。
迅速な判断を天雷は求めた。

雲風うんほうは天雷の隣に進み出た。

「天雷真君の言うとおりです。禍根は早く断たねば。霊汐と魔君の関わりが動かぬ事実なら早い決断を」

雲風が天雷に賛成したので、天雷をはじめ諸神は驚いている。

天君が意見を求めると、諸神も九宸も天雷に賛成した。

「神尊…。今何と?」
霊汐は信じられないといった表情で九宸を見ている。

「魔族の邪念を砕くため、そこの霊汐は斬るべし」
九宸は霊汐を指さし、斬るように指を振り下ろした。

霊汐は呆然とし、力を失った。

「しかし戦神、以前とは話が違う」
天雷は九宸の態度が急変したことを訝しんでいる。

「過ぎたことだ。霊汐をかばったのは、魔族の残党が四散していたからだ。魔族は根絶せねばならない。残党を一網打尽にするため霊汐をおとりに使った。今や仲昊ちゅうこうら一味はすでに脅威ではない。ゆえに霊汐は一日も早く刑に処さねば」

霊汐の聴覚は弱く、強い耳鳴りもするが九宸の言葉が霊汐には聞こえる。
霊汐は呆然と九宸を見ていた。

霊汐は天兵に連れて行かれた。

「元瞳、前に出よ」
霊汐が退場すると、九宸は元瞳を名指しし前に呼んだ。

九宸は天君に向かって話し始めた。

「紫雲台の天兵を殺した凶手が分かりました」
九宸は元瞳を見た。

元瞳げんどうはその場に膝をついた。

鎖妖塔さようとうに戻された霊汐は、涙を流しながら長生結を見ていた。

『霊汐、魔気を帯びていようと必ず何とかなる』
『よいか。何が起こっても、私を信じてくれ』

霊汐は九宸に言われた温かい言葉を思い出していた。

霊汐は長生結を握りしめ、泣いた。

「仙女よ。俺の聴覚は戻った。お前の美しい声で歌を聞かせろ」
禍斗は霊汐に頼んだが、霊汐にはもう聞こえなかった。

九宸は霊汐に会いに鎖妖塔さようとうに行ったが、明日の刑の執行まで会えないと見張りの兵に言われた。

九宸は鎖妖塔さようとうの外から言葉だけでも霊汐に伝えようと口を開いた。

『霊汐、霊汐』
鎖妖塔さようとうの中に九宸の声が響いている。

『そなたは臆病だから怖かっただろう。恐れるな。私は考えがありあのように言った。全て私に任せよ。明日はきっと苦しいだろう。だが天界から逃がし、そなたの身についた魔気を消すためだ。紫雲台の件は元瞳の所業だと暴いた。元瞳げんどうは罰を受ける。法に背いた青瑶も罰を逃れられないが、案ずることはない。これが終われば私は長く籠もる。そなたが天宮に戻っても私はいないだろう。明日紫雲台しうんだいでは決して恐れるな』

九宸の言葉が終わると、禍斗は涙を流し拍手を送った。

「胸を打つ言葉だ。だがお前は聞こえん」
禍斗の声が鎖妖塔さようとうにこだました。

霊汐は長生結の中に火精かせいをしまい、手に握った。

山霊さんれい界では景休けいきゅうが霊汐について思案していた。

「私が手を出さねば全てのことは、私とは無関係だ」
景休は呟いた。

景休は翎月れいげつに会いに行った。

「5万年前の幽都ゆうと山で国主の子は死んでいなかった。当時私が駆けつけた直後に山が崩れてきました。だがあとになって生きていると知ったのです」

「私の娘はどこに?言いなさい」
翎月れいげつは景休に詰め寄った。

「天宮に。名は霊汐です」
翎月はすぐに駆け出していった。

霊汐は紫雲台しうんだいで処刑されるのを待っている。
周りには刑を見届けるため諸神が集まっていた。

『神農鼎は万物を生みその変化を防ぐもの。これがあれば霊汐の魂を守り、肉体を再生できる。そして人間界で劫を受けさせれば、魔気も魔印も除ける。だが仙洗池せんせんちの威力に体が耐えられん。3日後は、ちょうど星が動き吉祥の気が尽きる時だ。正午には仙洗池せんせんちの威力が最も弱まる。それを逃せば次は100年後だが、霊汐はそこまで待てん』

九宸は再度自分の計画を思い出していた。

刻限になり、普化ふかが刑の執行を始めようとしたとき、1人の天兵が入ってきた。

「申し上げます。山霊さんれい界の国主がお越しです。属国の誼で公主の霊汐を返してほしいと」
天兵は翎月れいげつの言葉を伝えた。

「昨日戦神の態度が妙だと思ったが、こういうことか」
天雷は翎月に霊汐を助けさせる計画だと見当をつけた。

「魔に関われば山霊さんれい界の公主だけではなく一品の正神せいしんとて死罪は免れない」
天雷は刑の執行を主張した。

「戦神、どうなさる?」
普化ふかは九宸に意見を求めた。

翎月れいげつは凌霄殿の入口で、落ち着かない様子で天君を待っていた。

天君がやってくると翎月れいげつは天君の前にひざまずいた。

「お願いします。我々への情けをもって娘をお返しください」
翎月れいげつは天君に霊汐の助命を請うた。

紫雲台しうんだいでは刑の執行が始まっていた。

重い鎖につながれた霊汐は、九宸に揖礼ゆうれいした。

「神尊に永の別れを申し上げます」
霊汐は叩頭し、九宸に長生結を差し出した。

「神尊こちらをお返しいたします」
九宸は霊汐から長生結を受け取った。

「執行せよ」
九宸の声で普化ふかは仙術を使った。

そこに天兵が入ってきて、刑の中止を伝えた。

「直ちに執行する」
九宸は中止の伝令を無視し、軒轅剣けんえんけんを取り出した。

『死ぬと決まったなら、あなたの手を煩わせない。殺生はさせない』

霊汐は自ら軒轅剣けんえんけんに首を斬られに行った。

九宸は首を斬られ死の間際にいる霊汐の体を抱き留めた。

「神尊、私は願ってます。何度生まれ変わっても、あなたの記憶を失ってるようにと」

霊汐は九宸の腕の中で死んだ。

翎月れいげつが飛んできて、霊汐の亡骸を見た。

「九宸、殺してやる」
翎月れいげつは九宸に斬りかかった。

翎月の剣が九宸の右胸を貫いた。

「我が娘の敵を討つ」
翎月れいげつは剣を抜くと、再度九宸に刺そうとした。

雲風は翎月の剣を弾き、翎月と戦った。

「国主、おやめを。霊汐が」
司命しめいは声を上げた。

翎月の体は九宸の腕の中で光の粒となって混沌に帰っていく。

翎月は剣を置き、霊汐のそばに駆け寄った。

「霊汐、嫌よ。私の娘がなぜ…。5万年も思い続けた。霊汐。霊汐!」
翎月は消える霊汐を見ながら叫んだ。

天恒神砂てんこうしんさがころりと転がり、霊汐は消えた。

翎月れいげつは血を吐き意識を失った。

扶雲殿ふうんでんに帰った九宸は、天恒神砂てんこうしんさを見ながら涙を流した。

雲風は霊汐が刑に処されたことを青瑶せいように話した。

青瑶は駆け出していこうとしたが、雲風は話は終わっていないと言って青瑶を止めた。

「では続きを。もし納得できぬ時は霊汐の敵を討ちます」

「納得できるか分からぬが、霊汐は無事だ。…九宸きゅうしんさんが体から女媧石じょかせきを取り出し、神農鼎と取り換えたのだ。霊汐の魂を集め体を再生するために。…だがこのことは誰にも言うな。承晏にも」
雲風は青瑶に口止めした。

十三じゅうさんはショックを受け落ち込んでいる。

「扶雲殿は寂しくなるだろう」
司命は十三の隣に座り、十三を慰めた。

「司命、霊汐が死んで私もこんなに苦しいのに、神尊はいかほどか」
十三は泣いている。

「きっと全てよくなる」
司命は十三の背中を軽くたたき、呟いた…。

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感想

ダメでした。
霊汐が自ら軒轅剣けんえんけんに斬られに行ったところで、涙腺崩壊しました。
霊汐の愛の深さ、神尊を想う気持ちがぐっと来たんだと思います。
霊汐は絶望していた。それでも好きな人の手を汚させたくなくて自殺を選んだ。

神尊、話すのが遅いよ。
もうちょっと、あと少しだけ早ければ霊汐は絶望して死なずに済んだのに。

3日後に間に合うように、なんとしても刑を執行したかった神尊。
全ては霊汐を助けるためですが、天雷すら本当の意図に気づけなかった。
鎖妖塔での神尊の言葉が聞こえなかった霊汐には、凌霄殿で神尊が語った言葉が真実になってしまっています。
どれほどの絶望でしょうか。

神尊は信じろと言っていた。
でも自分がまさに処刑されるという瞬間になってまで信じているのは難しいと思いました。
神尊が凌霄殿で話した話(魔族をおびき寄せるために霊汐を使った)が辻褄があってたのも痛い。

何か計画を立てていたとして、その計画の主人公が何も知らない状態というのは、リスクが高いのではないでしょうか?
そういうサプライズが許されるのは誕生日祝いとか結婚祝いとかおめでたい出来事の時だけです!

次回タイトルは「人間界への転生」ということなので、霊汐は人間界に行くようです。
どうなる!?

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