運命の桃花~宸汐縁~第15話 長生結が結ぶ縁

第15話 長生結が結ぶ縁運命の桃花

運命の桃花 第15話 あらすじ

人間界で暴れていた獣は、神獣・白澤だった。霊汐は白澤を五椀ごわんと名付け、飼う許可を九宸きゅうしんからもらった。九宸は霊汐を連れて山霊さんれい界を訪ね、翎月れいげつから歓待を受けた。翎月は丹鳥族の霊汐を自分の娘かもしれないと思ったが、霊汐に家族がいると知って自分の勘違いだと結論付けた。九宸は霊汐を封じられた魔君のところへ連れていった。ここに来られたのは九宸以外は霊汐だけ。九宸は霊汐を従極淵しょうきょくえんの奥深くに閉じ込めて…?

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運命の桃花 第15話 登場人物

霊汐桃林出身の丹鳥族の娘。九宸を目覚めさせた。扶雲殿の侍女になり九宸に仕えている。
九宸天族の戦神。神尊。
雲風九宸の弟弟子。青瑶のことが好き。
司命人間の運命を司る神仙。
翎月山霊界の国主。5万年前に生き別れになった娘を捜している。
石ばあや翎月の側近。
景休山霊界の国師。
宝青翎月の養女。山霊界の公主。景休のことが好き。

運命の桃花 第15話 詳しいあらすじ【ネタバレ有】

九宸きゅうしんは小さくなった獣を鎖妖塔さようとうに入れると言い出した。

「食いしん坊なだけで悪意はありません。…父が言ってました。無辜の者を殺めた神獣は目が血走り凶悪な顔をしていると。この瞳を見てください。澄んでます。殺生は犯してません」
霊汐れいせきは訴えた。

「では容赦するが飼うな」
「なぜですか」

「それは上古の猛獣白澤はくたくで魔よけの象徴だ。まだ幼いが大きくなればそなたの仙力では御せない」
九宸の話を聞き、霊汐は俯いた。

「“小白しょうはくに似てる” 白澤が神尊の仙力で小さくなった瞬間からそう思ってました」
霊汐が言うと、九宸は何も言わず歩き出した。

「感謝します。必ずしっかり世話をします。厳しくしつけるので安心してください」
霊汐は笑顔になった。

九宸は霊汐と共に山霊さんれい界を訪ねた。
翎月れいげつが出迎え、100年に1粒しか作れない冷えの薬善火丹ぜんかたんを九宸に贈呈した。

「そちらは戦神の侍女ですね。優しそうな顔だわ。名は何と?年はいくつかしら」
翎月れいげつ霊汐れいせきに声をかけた。

「私は霊汐と申し、5万歳です」
霊汐が答えると、翎月れいげつせきばあやは息を飲んだ。

「5万歳…。そうなの」
翎月れいげつは呟き考え込んでいる。

「国主」
九宸は声をかけた。
翎月はハッとして意識を九宸に戻し、2人をもてなした。

「愛らしい侍女ですね。どの一族ですか」
せきばあやは霊汐れいせきに尋ねた。

「私は丹鳥たんちょう族です」
丹鳥たんちょう族?」
せきばあやは嬉しそうに翎月れいげつと顔を見合わている。

「丹鳥はすばらしい。美しくて活発です。それでは誰のもとでお育ちに?」
「父に育てられました」

「お父上がいるので?」
「そうですよ。姉と弟もいます」
霊汐が答えるとせきばあやと翎月れいげつは残念そうに俯いた。

九宸は退席を申し出た。

「ではひとまず部屋でお休みに。今夜宴を開きますので、どうぞお越しください」
翎月は数日滞在するという九宸一行を手厚くもてなした。

宝青ほうせい景休けいきゅうが仕事しているのを近くでうっとりと見つめている。
そこに赤鷩せきべつがやってきた。

「戦神が突然お越しに。…国主は今夜宴でもてなすそうですが…」
そこまで言うと赤鷩せきべつは宝青に視線を向けた。

帰っておめかしし、宴に備えるよう景休が宝青ほうせいに言うと、宝青は帰っていった。

「国主はこたびの宴に国師を招きませんでした。それでも行きますか?」
赤鷩せきべつは話の続きを話した。

「招待客は?」
「戦神の他に扶雲殿ふうんでんの小仙もいます」

「小仙?」
「はい。国主に気に入られ贈り物も賜りました。丹鳥族です」

「小仙」
景休は呟いた。

霊汐は九宸に与えられた部屋で白澤と遊んでいる。

「白澤に名をつけてやりませんか?呼びやすくて響きが良くてかわいい名がいい」
霊汐は九宸に相談した。

「“五椀ごwなn”は?」
霊汐は提案した。

「五椀?」
「大食いで毎食5杯は食べます」

「任せる」
霊汐は白澤に“五椀”と呼びかけてみたが、白澤は名前が気に入らない様子でそっぽを向いた。

宴には山霊さんれい族の各族長が勢ぞろいしているが、景休の姿はない。

「私から一歩も離れるな」
九宸は霊汐に念を押した。
霊汐は不満顔だ。

「神尊、五椀がいません。捜してきます」
「行くな」
「迷子かも」
先ほどまですぐ側にいたはずの五椀がいなくなり霊汐は心配している。

宝青ほうせいは新調した衣を景休に見せたくて宴に参加したが、肝心の景休がいない。

「母上、体調が悪いから帰る」
宝青は心配する翎月れいげつに大丈夫だと言って席を立った。

「国主、私もこれにて」
霊汐も退出し、五椀を捜した。

「子犬のような神獣を見ませんでしたか?」
霊汐はすれ違った宮女に尋ねた。

「いいえ。庭園に行ったのでは?」
霊汐は庭園の方へ向かった。

庭園では、大変な騒ぎになっていた。
五椀が宝青ほうせいを噛んだため、逆上した宝青ほうせいが宮女や衛兵を動員して五椀を捕獲しようとしていたのだ。

霊汐は五椀が囲まれているのを見て、助けようと仙術を放った。
五椀は霊汐を見て駆け寄って来た。

「誰よ」
宝青ほうせいは仙術を放った主を捜している。
霊汐は慌てて逃げ出した。

宝青は逃げた影を追うよう命じた。

追われた霊汐が逃げ込んだのは、見知らぬ宮殿だった。

霊汐が恐る恐る室内を歩いていると、鬼藤きとうの枝が伸びてきて霊汐の体に巻きついた。
霊汐は身動きできなくなってしまった。

「誰だ」
景休が姿を現した。

「あなた?」
「また会った」
「追われててしかたなく入ったの。早く放してよ」

「何者だ」
「私は…」
霊汐は答えようとしたが、九宸の名を出したら迷惑がかかると考え口を閉ざした。

「言わないのか」
「悪気はないの。大目に見て」

霊汐が景休けいきゅうに頼んでいると、霊汐を捜す追手の声が聞こえてきた。

「国師の居所に逃げ込んだのでは?」
宮女は宝青ほうせいに進言した。

「景休さん、もう寝ちゃった?」
宝青ほうせいは外から景休に声をかけている。

「白状しなければ公主に引き渡すぞ。どんな目に遭うやら」
景休は状況を察し霊汐を脅した。

「ねえ、話を聞いて」
霊汐が頼むと、鬼藤きとうの縛めが解けた。

霊汐は逃げようとして棚の上の長生結ちょうせいけつを見つけた。

景休は部屋に入って来た宝青ほうせいに対応していた。

「景休さん、起きてたの?」
「公主に起こされた」

「白い犬を見てない?」
「犬?」

「小仙は見た?天宮から九宸きゅうしんと来たの」
「いいえ」

「景休さん、なぜ宴に出なかったの。本当につまらなかった」
「つまらない宴など私は出ない。夜も遅いから早めにお休み」

景休に言われ、宝青ほうせいは帰っていった。

「九宸?」
景休は呟いた。

景休が部屋に戻ると長生結が消えていた。

霊汐は長生結を眺めながら歩いていて、ふいに「五椀は?」と呟いた。

五椀の鳴き声が聞こえ、霊汐は五椀をみつけた。

「早く捜せ、どこへ逃げた」
衛兵の声が聞こえる。

九宸は霊汐と五椀を仙術で隠し、衛兵をやりすごした。

霊汐れいせき。…また面倒を?」
九宸は霊汐に近づいた。

「私は…ごめんなさい」
霊汐は手の中の長生結について話そうとしたが、「もう休め、明日ある場所に行く」と九宸が先に話したため機会を失った。

雲風うんほう司命しめいに運命簿の記述を捜させていた。

「ありました」
司命はついに記述を見つけ、雲風うんほうは司命に駆け寄った。

「私がお読みする約束ですよ。しかも青瑶せいよう医官の修練の部分だけです」
司命は念を押した。

「掟が多いな。読め」
「“庚子かのえね年8月7日、青瑶せいようは人間界で修練すべくはく家に生まれ”」

「白家か。どうした」
司命は続きを読まず運命簿を胸に抱いて雲風うんほうを見ている。

「よこせ」
雲風は司命から運命簿を奪ったが司命は抵抗しなかった。

雲風は運命簿を読み「まさか」と呟き司命を見た。

「そのまさかです。上神は医官の人間界の夫を死なせました」
司命が言うと、雲風うんほうは自分の頭を殴り座り込んだ。

「起きてしまったことです。肩を落とさぬよう」
司命は雲風の隣に座った。

「簡単に言うな。青瑶は怒って私に剣を突きつけたんだぞ」

「物事には両面があります。こう考えては?上神のおかげで、青瑶せいよう医官は十分に苦しみ上仙じょうせんに昇格できた」

「私への慰めか」
「ええ」
「ありがとう」
「いいえ」

「実によき友だ。あとで十三じゅうさんからたっぷり礼をさせる」
雲風は立ち上がり帰ろうとしている。

「どうも。結構です要りませんよ」
「私をこけ・・にするのがそれほど楽しいか」

雲風は司命に向かって運名簿を投げると立ち去った。

九宸は霊汐を幽都ゆうと山の魔君が封じられている場所へ連れていった。

「興味津々でしたけど来てみたら、何の変哲もない所みたいですね。神尊帰りましょう」
霊汐は怪訝そうな表情をしている。

「帰る?5万年来、ここは魔気が強く無事に入れたのは私を除くとそなただけだ。なぜだと?」

「なぜ?」
霊汐は考えている。

その時魔君から黒いもやが出てきて、九宸はもやを抑え込んだ。

「私の修行地へ?」
「行きます」

九宸は霊汐と五椀を従極淵しょうきょくえんに連れていった。

九宸は従極淵しょうきょくえんの中に入っていき、霊汐も後に続こうとしたが五椀は動かない。
初めての場所だから怖いようだ。

霊汐は五椀を腕に抱き、従極淵しょうきょくえんに入った。

従極淵しょうきょくえんの奥深くには、長生海ちょうせいかいの氷の宮殿のように氷に覆われた部屋があった。

部屋に入ると五椀は霊汐の腕の中から逃げ出してしまい、霊汐は五椀の後を追おうとした。

「ここにいろ。私が捜してくる」
九宸は五椀を探しに行き、従極淵しょうきょくえんを守る仙人は部屋の扉を閉ざした。

霊汐を部屋に1人になった。

「神尊、外で待ってもいいですか」
霊汐は扉の外に話しかけるが返事はない。

部屋の中はとても寒かった。

「私の修為しゅうい(修練を積み得た仙力)を試してるのね」
霊汐は丹鳥姿になったり修練をして体を温めようとしたが、寒さは変わらない。

霊汐は長生結を見ながら体を抱えた。

五椀は何かを訴えるように九宸の前で鳴いている。
九宸が無視すると、五椀は霊汐が閉じ込められた部屋に走っていき、部屋の扉に体当たりをした。

陽が上った頃、霊汐の体は凍り始めていた。

九宸はこれまでの霊汐の言葉や行動を思い出し、霊汐を助けに行った。

「神尊、お返しします」
助けられた霊汐は九宸を見て長生結を差し出し気を失った。

九宸は5万年前、傷だらけで魔君を封印した日、赤子がいたことを思い出していた。

この長生結は赤子が持っていたものだ。

魔君が仕掛けた攻撃を九宸は防いだが、黒いもやが少し赤子の体に入った。

九宸は赤子に仙力を送ったが、途中で力尽き気を失ってしまった。

「神尊をずっと待ってたんですよ。神尊、私が何か過ちを犯したから罰したんですか。父が私を閉じ込めたように。あそこは寒くて凍え死ぬかと思いました。神尊は私を脅かしただけですよね。絶対私を見殺しにしないと分かってました」

目覚めた霊汐は涙を流しながら九宸に言い、微笑んだ。

のどが渇いたと言う霊汐に、九宸は茶を注いでやった。

「よく休め」
九宸は立ち去ろうとした。

「何か食べたいです」
「神仙に食べ物は不要だ」

「いいえ。桃林とうりんの者はしっかり食べます。父はよく人間界から焼餅シャオビンや牛モツ炒めを」
「食いしん坊だな」

「そういう楽しみがないと毎日がつまらないでしょう」
「私はつまらない神仙だ。この従極淵しょうきょくえんには何もない。何か食べたければ去れ」

「この宮殿はすごく大きくて怖いです。どうかそばにいてください。お願いです」
霊汐が頼むと、九宸は霊汐が寝ていた寝台に座った。

霊汐に背中を向けているが、霊汐は嬉しいのか少しにんまりして、少し泣いて横になった。

五椀は九宸が歩くのについていき九宸の周りをうろちょろしている。

「まるで犬気取りだな」
九宸は五椀に声をかけた。

五椀はクルクル回っている。

「霊汐は桃林に送り返す」
九宸は呟いた…。

U-NEXT


感想

五椀ごわん小白しょうはくに似ているか問題。
白い所は似てるけど…?
どうなんだ!
いつか出てくることは、オープニングとエンディングでがっつりネタバレされてたので知ってました。
待ってたよ!

霊汐と翎月が出会いましたが、お互いに親子だとは気付けないまま。
ニアミスです。

雲風うんほう上神はやっぱり青瑶さんの夫を殺していたようです。
故意ではないですが、遺族からしたら殺されたと思っちゃいますよね。

青瑶さん…。
青瑶さんは夫からもらった櫛を今も大切に持っています。
人間界の櫛すごい!5万年後も品質保証!!!

霊汐は雲風うんほう上神でさえ近づけなかった魔君の所にいても何ともない様子でした。
それで神尊は霊汐を殺そうとしたのでしょうか??
あれは殺そうとしてましたよね?
途中で思いとどまってましたが。

神尊の持っていた長生結はもともとは翎月が霊汐のために持たせたもの。
それを神尊が眺めていた。
そしたら魔君が攻撃してきて、霊汐の中に黒いもやもやが入ってしまった。
(この黒いもやもやが、霊汐の首の後ろの黒いあざになっているのでしょうか?)
それをどうにかしようと神尊は頑張ったけど、力尽き意識を失ってしまった。
手には長生結を持ったまま。
神尊が目覚めた時には赤ちゃんの霊汐はいなかったということでしょうか?

続きが気になります。

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