運命の桃花~宸汐縁~第1話 桃林の箱入り娘

第1話 桃林の箱入り娘運命の桃花

運命の桃花 第1話 あらすじ

夸父こほ山の桃林とうりんに暮らす霊汐れいせきは、「戦神物語」を呼んで妄想を広げていた。霊汐はいつも見る夢があり、そのことについて父・楽伯らくはくに相談したが、楽伯ははぐらかした。霊汐が桃林を抜け出し天宮に行った帰り、霊汐は天兵に追われ長生海ちょうせいかいの氷の宮殿に落ちてしまった。氷の宮殿の奥で、霊汐は凍り付いた仙人を見つけ、仙人が持っていた長生結ちょうせいけつを温めた。すると凍り付いた仙人が目覚め…?

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運命の桃花 第1話 詳しいあらすじ【ネタバレ有】

夸父こほ山の桃林とうりんでは、霊汐れいせきが桃の木の下に寝転がり「戦神物語」を読んでいる。

霊汐は読みながら妄想を膨らませ、にやにやと笑い地面を転げまわった。

そのまま寝てしまった霊汐は、白衣の軍と黒衣の軍が戦い、最後に1人の白衣の人物が全員を消し去るという夢を見た。

ハッと目を覚ました霊汐は、「またあの夢だわ」と呟き起き上がった。

霊汐は父・楽伯らくはくを捜したが父はなかなか見つからない。
いびきが聞こえる方に行ってみると、やっと楽伯が見つかった。
楽伯はお酒を飲んで大甕の中で寝ていたようで、霊汐の声で目を覚ました。

「聞きたいことが」

霊汐は楽伯に言った。

「何だ」

「また夢を」

「夢って?」

「例の戦神の夢よ。天兵や魔族、吞天獣とんてんじゅうも出てきた。なぜあんな夢を?書物に記されてある。“魔族と戦い魔君まくんを封印した戦神は、長生海ちょうせいかいで眠りについた”ってね」
霊汐が楽伯らくはくを見ると、楽伯は寝ていた。

「私も夢が見たいから眠らせてくれ」
楽伯は霊汐に取り合わず、出来上がった薬を取り出し承晏しょうあんを大声で呼び始めたが、承晏はいないようだ。

流雲りゅううん上仙じょうせんに薬を届けさせる。承晏に渡してこい」
楽伯は霊汐に薬を差し出した。

流雲りゅううん上仙?私が行く」
霊汐が薬を受け取ると、楽伯は「お前はいかん」と言った。

「どうして?」
霊汐が楽伯に問うと、楽伯は言葉に詰まった。

「一定の時を過ぎると薬効を失う。だから承晏しょうあんに渡し、急いで行かせなさい」
少ししてから楽伯は言い、「お前は行くなよ」と霊汐に念を押した。

「どうして私を桃林に閉じ込めるのよ」
霊汐は不満げに呟きながら承晏しょうあんを捜したが、承晏しょうあんはいなかった。

「早く薬を届けなきゃね」
霊汐は呟き、にやりと笑うと丹鳥たんちょうの姿になり桃林を抜け出した。

『私は夸父こほ山のふもとの桃林に住む丹鳥たんちょう。父さんに禁じられてるけど、桃林を出て四海八荒しかいはっこう(四方の海と八方の果て)が見たい。そうだ流雲りゅううん上仙はどこにいるの?天宮へ行こう』

天宮では、天雷真君てんらいしんくんの昇格式典が始まろうとしていた。

霊汐は天宮の南天門に到着し中に入ろうとしたが、門衛に招待状を出すよう迫られた。

霊汐は招待状を持っていない。
薬を届けるだけだと言い父の名も出したが、通してもらえなかった。

「南天門で騒げば掟を破った罪で罰せられるぞ。さっさと帰れ」
門衛は厳しい表情で霊汐に言った。

霊汐は近くの木の陰に隠れ、様子を見ることにした。
すると霊汐が手を当てた木がボロボロと崩れ消えてしまった。

門衛が不審に思い門を離れた隙に、霊汐は丹鳥の姿になって天宮に入った。

霊汐は人の姿になり流雲りゅううん上仙を捜したが、神仙が多く集っていてどれが流雲りゅううん上仙か分からない。
霊汐が歩いていると、司命しめいほう仙人が、天雷真君てんらいしんくんの昇格式典について話していた。

今日の式典で天雷は紫雲台しうんだいで9回の雷に耐えなければならないらしい。

天雷真君てんらいしんくんって誰です?」
霊汐れいせきは司命とほう仙人に声をかけた。

「ここで最も肌が黒く醜い者のことだ」
答えたのは雲風うんほうだった。

ちょうどその時、階段の上から天雷が歩いてきた。

「雷に打たれ、何に昇格するので?」
霊汐れいせきは尋ねた。

「戦神だ」
雲風うんほうは虚無の表情で答えた。

「戦神?」
霊汐は大声で叫んでしまい注意された。

「天族も随分と格が落ちましたね。あれが戦神なんて」
霊汐は天雷を見て言った。

「やはり眼識がある」
雲風うんほうは霊汐を見て言った。

霊汐は門衛が歩いているのを見かけ、薬を雲風に託し天宮から飛び立った。

門衛は霊汐の後を追った。

門衛はどこまでも霊汐を追ってくる。
門衛の攻撃を受け、霊汐は地面に落ちてしまった。

落ちた場所は長生海ちょうせいかいの氷の宮殿だった。

「氷の宮殿へ入ったなら大罪だ」
門衛は霊汐を追うのをやめ、報告に戻っていった。

「今日まで20数万年も耐え、やっと戦神に封じられる。若造の九宸きゅうしんでさえこの雷をしのいだ。乗り切ってみせる」
天雷は紫雲台しうんだいに立ち式典に向けて自分を鼓舞していた。

多くの神仙が紫雲台しうんだいに集まり、式典が始まるのを待っていた。
その中には雲風と司命もいた。

「かつてあに弟子は楽々と雷をやり過ごしたのに、あのぶざまな姿を見ろ」
雲風は司命に言った。

九宸きゅうしん戦神は誰にも勝るお方です」
司命が言うと、雲風は眠そうにあくびをした。

霊汐れいせきは氷の宮殿の奥で、修行するような恰好で凍り付いている仙人を見つけた。

「もう息が絶えてる?まだとても若いし、それに美男ね。もったいない」
霊汐は間近で仙人を観察し、ツンと胸を指先でつついてみた。

仙人は右手に長生結ちょうせいけつを握っていた。
霊汐れいせきは長生結を引き抜き、温めるように息をかけ指でこすった。

すると長生結から青白い光が出て、仙人の胸の中に入っていった。
凍り付いて目を閉じていた仙人が目を開けた。

霊汐れいせきは驚き、しりもちをついた。

「生きてる?神仙なの?名を名乗りなさい」
霊汐れいせきは尻もちをつきながらも、強気の表情で仙人に言った。

仙人は霊汐を見ている。
霊汐はとっさに長生結を背中に隠した。

「見ないで。私の物よ。何とか言えば?私を甘く見ないことね。外に仲間がいる。10万の天兵を待機させてるのよ」

霊汐は立ち上がった。

仙人の体を覆っていた氷はどんどん溶けていく。

「何よ私と戦う気なの?なら神器を取ってくる。“参りました”と言わせてやるわ。そこを動かないで」
霊汐は言い終えると、全力で駆け去った。

全身の氷が溶けた仙人は両手を合わせ仙術を放った。
すると雪に覆われた神殿・従極淵しょうきょくえんから剣が飛び出した。

天雷は8回の雷に耐え、あと1回の雷で式典を終える所まで来ていた。

「最後の9回目で音を上げたら笑える。こんなに大勢が見ている前で、8回の雷を無駄にすれば大恥をかくぞ。当然、戦神にもなれない」

雲風は結構な大声で話しており、司命しめいに注意されていた。

集まった神仙たちが9回目の雷を待っていると、空から吞天獣とんてんじゅうが降りてきて紫雲台しうんだいに降り立ち叫び声をあげた。

「南天門の門前に封印されたはず。いつ解かれた?」
雲風は真面目な表情でつぶやき、呑天獣に立ち向かっていこうとした。

すると天雷が「私が成敗する」と言って呑天獣に剣を向け戦い始めた。

天雷が呑天獣と戦っていると、空を何かが飛んでいき、呑天獣はその何かを追って飛んでいった。
天雷も呑天獣の後を追っていった。

「今のは昆吾こんご剣?」
天雷と呑天獣を見守っていた雲風は、呆然と呟き天雷の後を追っていった。

天兵も天雷の後を追った。

長生海ちょうせいかいの氷の宮殿で解凍された仙人・九宸きゅうしんの手の中に飛んできた昆吾剣が納まった。

霊汐れいせきが空を飛び逃げていると、隣に呑天獣が飛んでいた。

「もしや呑天獣じゃ?これも夢かしら」
霊汐は現実逃避しながら逃げていたが、呑天獣は霊汐と並行して飛び続けている。

「ついて来ないで」
霊汐は呑天獣に言った。

背後から天兵が追いかけてきていることに気づいた霊汐は、「私が何をしたの?」と呟き速度を上げた。

空に浮かぶ岩を避けながら飛んでいると、霊汐は岩にぶつかり落ちてしまった。

すると呑天獣が背中に霊汐を乗せてくれた。

天雷は呑天獣に向けて攻撃を放っており、霊汐は落ちないよう呑天獣の背中の毛にしがみついた。

呑天獣が地上に降り立ち、霊汐が呑天獣の背中から降りると、天雷と天兵たちが待ち構えていた。

「仲間だな」
天雷は霊汐は呑天獣の仲間だと考えているようだ。

「いいえ違います。話を聞いて」
霊汐は言ったが、天雷と天兵達は呑天獣と霊汐に攻撃を仕掛けてきた。

霊汐は岩に追い詰められ剣を向けられてしまった。

天雷が呑天獣と戦っていると、雲風と司命しめいが到着した。

その時昆吾こんご剣が飛んできて呑天獣の頭の前で止まり呑天獣の動きを止めた。

剣に遅れ九宸きゅうしんがやってきて、呑天獣に対峙した。

「神尊?九宸きゅうしんさん」
雲風は明るい表情で叫び、九宸きゅうしんは雲風を見た。

天兵達は「神尊に拝謁を」と九宸きゅうしんの前にひざまずいた。

『あれが戦神の九宸きゅうしんなの?書物の絵姿とは違う』
九宸きゅうしんを見て、霊汐は思った。

桃林に狐が駆けてきて、1人の青年・承晏しょうあんに姿を変えた。
そこに美女・青瑶せいようが飛んできて承晏の体を仙術で木に縛りつけた。

「霊汐から目を離すとは」
青瑶せいようは承晏に言い、家の中に入っていった。

「俺が何をしたって?姉さん解いてくれよ」
承晏は青瑶の背中に向かって叫んだ。

青瑶は霊汐が天兵に捕らわれたことを楽伯に報告し、2人で天宮に向かった。

天宮では大勢の神仙が集まる中、天君が九宸きゅうしんと対面していた。
九宸きゅうしんが天君の前でひざまずくと、天君は九宸を立たせた。

「5万年だ。また会える日が来るとは思わなかった。戦いで神魂が傷つき眠りについたゆえ、もう目覚めぬと思っていた」
天君は九宸に声をかけた。

「ご案じくださりなんとも恐れ多い」
九宸は天君に揖礼ゆうれいした。

天君は玉座に着き、天雷が8回の雷を受ながら、呑天獣と戦ったことを褒めた。

「仰せのとおり妖獣はひどく狂暴です。もし兄弟子が目覚めなければ、恐らく天雷神君は医官の厄介になる前に命を落としていました」
雲風は立ち上がり、発言した。

「私では呑天獣に勝てなかったとでも?」
天雷は雲風を見た。

「雲風よ、そなたより年長の天雷真君を敬え」
天君は言い、雲風は行儀よく頭を下げた。

天雷は霊汐を議場に連れてこさせ、呑天獣と親しい魔族と言って糾弾した。

「言いがかりです。呑天獣に勝てなかったのを私のせいにするの?」
霊汐は呑天獣に救われたのは偶然であることを話し、家の恥になるとして素性を明かさなかった。

「重い刑罰を与えねば口を割りません」
天雷が霊汐を外に連れていこうとするのを、天君が止めた。

天君はなぜ長生海ちょうせいかいにいたのか霊汐に問うた。

「天兵に追われて逃げ込んだだけです」

「氷の宮殿に入ったのか?」

「いいえ」
霊汐は答え、九宸を見た。

長生海ちょうせいかいは天族が安眠する場所で、立ち入りが禁じられておるのだ。入ったのなら申せ」
天君は霊汐に言ったが、霊汐は黙っている。

九宸きゅうしん、この者を宮殿で見たか?」
天君は九宸に尋ねた。

「いいえ」
九宸は答えた。

「今日は私の昇格の式典でしたが、なぜか呑天獣が封印を破り天宮で暴れました。さらに九宸上神が折よく目覚め、妖女が南天門を騒がせ長生海ちょうせいかいに侵入を。これが全て偶然とは考えられません。私の見るところ、魔族の残党による謀略だと思われます。この妖女をお引き渡しください。厳しく尋問し、真相を吐かせます」

天雷は意見を述べた。

天君が霊汐に素性と呑天獣との関係を尋ねた時、楽伯らくはく青瑶せいようが議場に乱入し天君の前にひざまずいた。

「私はすでに27万歳の老いぼれです。再び子を持とうにも体力がありません。私の一粒種を殺し丹鳥たんちょう族を絶やす気ですか」
楽伯らくはくは天君に訴えた。

「楽伯の娘か?」
楽伯らくはくはうなずいた。

「天君はご存じのはず。かつて我ら丹鳥たんちょう族も九天の神族でした。でも妖王が魔君まくんに惑わされ天族と戦った時、先陣を切った丹鳥族は大半が死に没落したのです。このためかつては自由に通れた南天門も今では入れなくなった。その南天門に来ただけで娘は尋問されねばならぬのですか?」

楽伯らくはくが訴えると天君は微笑み、素性が分かったので罰は与えないと言った。

楽伯は喜び、霊汐と共に天君に感謝を述べた。

「楽伯、喜ぶのは早いぞ。お前の娘は呑天獣と親しいようだ。皆も見ておったが、どう申し開きを?」

天雷は言った。

「それが何だ。このとおり娘は美しい。好意を持たぬのは不粋なお前くらいだ」

楽伯は言い、神仙達の笑いを誘った。

呑天獣とんてんじゅうは神獣だ。美を愛でる心も持つゆえ、美しい娘を見て接近しただけだ」

楽伯は叫んだ。

「お前とは5万年ぶりに会うが、相変わらず道理を知らん」

「何を偉そうに。いいか?南天門は天宮の入口なのだぞ。娘は若くて仙力も弱いのに、やすやすと通れたのだ。己の指揮がまずいのを棚に上げ、娘を責めるとは話にならん」

「黙れ」

「九宸が死んで幸いだった。もしも存命なら娘は天宮に入れなかった」

天雷と言い争う楽伯を霊汐は止めたが、楽伯は止まらなかった。

「九宸は死んで何よりだ。お前の無能ぶりを見れば、棺から飛び出すやも」

霊汐が再び楽伯を止めた時、「楽伯、久しぶりだ」と九宸が声を出した。

楽伯は死人を見たような顔で九宸を見た。

「5万年ぶりだが、相変わらず多弁だ」

九宸は楽伯に言った。

「生きていた?聞いた話では、そなたは神魂が離散し完全に死んだはず。それなのになぜ生きておる?」

九宸に近づき脈を診ようとする楽伯を、青瑶が止めた。

楽伯は天君に娘を連れ帰り桃林に閉じ込めるので許してくれるよう頼んだ。

すると九宸が話しだした。

「楽伯、私は戦傷を負い5万年も眠っていたが、まだ神魂が回復せぬゆえ医術を知る介添えが必要だ。娘御とは縁もあるゆえしばらく貸してほしい」

「とんでもない。娘は確かに美しいが、粗野で医術の心得もない。そばにおいても邪魔になるだけだ」

「構わん」

「娘は礼儀を知らないし、気が短くて口も悪い。私が老けたのもそのせいだ」

「構わん」

「娘は奇病の持ち主で怒ると誰にでもかみつくぞ」

「それほど拒むのは何か事情でも?」

「何だって?事情などあるわけがない」

「ではなぜ拒む。医は仁術のはず。体を癒やすためしばらく借りたいだけだ」

九宸が言うと、楽伯は天君の前にひざまずいた。

「丹鳥族は落ちぶれましたが、この楽伯の娘たる者が侍女になるなど、あってはならぬかと」

楽伯は天君にとりなしを求めた。

「霊汐、お前の考えを聞かせてみよ。…九宸の侍女となって、体を癒やすのを手伝いたいか?」

天君は霊汐に言った。

霊汐が楽伯を見ると、楽伯は首を横に振っていたが、九宸の姿を見て霊汐は心を決めた。

「はい」

霊汐は笑顔で答えた…。

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感想(3件)

感想

永遠の桃花と運命の桃花とは全く別の物語のようですね。
帝君がいません。

主人公の霊汐の性格が私は好きだなと思いました。
「10万の天兵を待機させてるのよ」
と、とっさに言えるメンタルと機転。すごい!

そして青瑶さんに一目ぼれしました。
九宸という名前は、なぜかリズムに乗せて2回言いたくなります。

第1話で分かったことは、天雷と雲風が対立しているっぽいということです。

九宸側に雲風(九宸の弟弟子)・司命がいて、天雷は九宸が好きじゃないっぽい。
天君は九宸が好きっぽい。

霊汐は呑天獣と九宸、両方とも目覚めさせたっぽいですね。
呑天獣は「南天門の門前に封印されたはず」と雲風が言っていたので、霊汐が触れた木が呑天獣だったようです。


楽伯役の俳優さんの個性がすごい!
唯一無二の方だと思いました。

楽伯は、霊汐を桃林に閉じ込めたい様子。
何か霊汐に秘密があるのでしょうか?

まだまだ始まったばかり。
楽しんでいきたいと思います!

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