夢幻の桃花 三生三世枕上書 第9話 人間界への転生

第9話 人間界への転生夢幻の桃花

あらすじ

鳳九ほうきゅうが青丘に帰って100年が経過していた。未だに東華とうかのことを吹っ切れていない鳳九ほうきゅうは…?

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第9話 登場人物

鳳九青丘の尊い姫。以前、東華に恩返しするため太晨宮へ行っていた。
東華帝君。太晨宮の主。修為を消耗して倒れてしまった。
謝孤栦幽冥司の冥主。鳳九とは何でも話せる仲。
玄仁修為を回復するため人間界に転生した東華の人間界での姿。承虞国の王太子。
玄応玄仁の兄。
青緹武門の家系である葉家の若者。
聶初寅玄魔族の魔君。緲落の封印を解くために動いている。

あらすじ【ネタバレ有】

「それで縁談のほうは?」
折顔せつがんは落ち着かない様子で、白真はくしんが帰って来るなり尋ねた。

「男どもを脅したと聞き、鳳九ほうきゅうの母方の叔母が怒り、鳳九の外祖母に早速言いつけた」
「鳳九の話か?」
「他に誰が?」
折顔は落ち着きを取り戻した。

外祖母である伏覺仙母ふかくせんぼは、鳳九ほうきゅうにはもっといい相手がいるはずだと鳳九ほうきゅうの肩を持っているそうだ。

「何でも外祖母の望みは名家の若君で権威を持ち美男で粗野ではない者。そんな男が夫になれば間違いなく美しい子が生まれるし、狐族こぞくの対面も保てるそうだ」
白真はくしんは話した。

「その条件にかなう男は一握りだろう」
折顔は言った。
「それは最低条件だ」
「残念ながら鳳九はもっと見る目がある」

「その話はいい。やっと忘れて明るさを取り戻したのだから」
白真はくしんは言ったが、鳳九が東華を忘れるため一心不乱に桃花酔とうかすいを作り続けていることを二人は知っている。

鳳九ほうきゅうは100年経った今も東華とうかのことを吹っ切れていないのだ。
二人は鳳九ほうきゅうの身を案じるのだった。

鳳九ほうきゅうのところに謝孤栦しゃこしゅうが訪ねてきた。
謝孤栦しゃこしゅう幽冥司ゆうめいし冥主めいしゅ
南斗星君なんとせいくん北斗星君ほくとせいくんと共に人間や生き物の生死をつかさどる神仙だ。

南斗と北斗が生死を決め幽冥司ゆうめいしが死後に裁きを行う。
やってきた理由は東華とうかの件だった。

衆生は必ず縁啓台えんけいだいを経て転生するが、最近ある者が異界から誕生した。

そんなことができるのは、往世おうせいの術を使えるもののみで、現在使える神族は謝狐栦しゃこしゅうと太晨宮の耘荘仙翁うんそうせんおうだけ。

八苦を悟るため東華とうかは人間界へ行くと言っていたが、司命しめいの運命簿ではそれは300年後の予定で、それまでは瞑想すると聞いている。
どうやら東華とうかは己の分身だけ先に極秘で行かせたようだと謝孤栦しゃこしゅうは言った。

謝孤栦しゃこしゅうがこの極秘情報を鳳九ほうきゅうに教えてくれたのは、鳳九ほうきゅう東華とうかに魔族の地で命を救われ、恩返しに行って今度は十悪蓮花境じゅうあくれんげきょうの中で命を救われ、なんとしても恩返しをしたいと言っていたのを覚えていたからだった。

これは絶好の恩返しの機会だと謝孤栦しゃこしゅうは言った。

謝孤栦しゃこしゅうは、失恋の傷が癒えない今は東華とうか本人に会うのは辛いだろうけれど、分身になら気軽に恩返しできるのではないかと考えてくれたようだ。

「時は痛みを消す」と謝孤栦しゃこしゅうは言ったけれど、今も100年前と同じで心が痛いと今の心境を鳳九ほうきゅうは語った。

東華とうかとの良い思い出、悪い思い出を鳳九ほうきゅうは語りながら思い出している。

そして、東華とうかがあんなに気高い神仙ではなく悪い神仙だったらよかった。
悪い神仙ならば自分だけが東華とうかの良さを見つけて好きになり、精いっぱい尽くすのにと言うのだった。

謝孤栦しゃこしゅうは、貴い身分を投げ出し、毛皮を失い愛玩物に成り下がって東華とうかに尽くしたのだから、恩返しはもう十分ではないか?と鳳九ほうきゅうに問うた。
鳳九ほうきゅうは、そうしたのは自分が判断したことで恩返しとは関係ないと返した。

鳳九ほうきゅうは自分の分身に恩返しをさせたいので、影を持って帰り、東華とうかの影と同じところにやってほしいと謝孤栦しゃこしゅうに頼んだ。
影が恩返しに失敗したときは、300年後東華とうかが人間界に行くときに恩返しをしようと鳳九ほうきゅうは決意した。

深手を負い眠り込んでいた東華とうかが目を覚ました。
修為しゅういを著しく消耗した東華とうかは、次に緲落びょうらくを封印するまでの短期間で修為しゅういを回復しなければならない。
そこで300年後に予定していた人間界での修練を早めることにした。
人間界でごうを経れば修為しゅういの回復が早いたからだ。

人間界の承虞国じょうぐこくでは王の子が生まれようとしていた。
国の南方は水害で川が氾濫し、国の北方は干ばつで田畑が干からび死者が多数出ている深刻な状況。
雷が轟き、集まった者たちが不吉の予兆かとざわめいた時産声が上がった。

男の子が生まれたが、王后は亡くなってしまった。
王は王后の死の報告を聞いても涙を見せることもなく、各地の被害を冷静に判断して部下に命を下した。良い王のようだ。

王に王子の名を決めるよう臣下が求めると、王后は仁愛の心を持っていたところから、玄仁げんじんと王子に名付けた。
宋玄仁そうげんじん

それが人間界に転生した東華とうかの名だ。

成玉せいぎょく司命しめいを呼び出した。
新たに神仙になった成玉せいぎょくの友が5月5日の拝謁の儀で東華とうかに会うはずだったのに、今年の拝謁の儀は中止になった。
それはなぜなのか問いただしている。

なぜなのかさっぱり知らないと司命しめいはシラを切った。
連宋れんそうに聞こうかな」
成玉が言うと、司命は仕方なく口を割り、東華とうかは予定を早め人間界で修練中だと教えてくれた。

成玉せいぎょくが青丘の鳳九ほうきゅうを訪れると、鳳九ほうきゅうは浮かない顔で家に閉じこもっていた。

「あの方のせいでまだ落ち込んでるの?」

「たぶん恩返しを終えてないせいね。それが済めばきっと気も晴れる」

「まだ続けるの?」

「受けた恩は返さなきゃ。帝君を好きなのは私の勝手な思いよ。でも命を救われた恩は必ず返すのが道理だわ」

話を聞いた成玉せいぎょく東華とうかの人間界行きの話を鳳九ほうきゅうに教えた。

鳳九ほうきゅう東華とうかが人間界のどこにいるのか聞くため司命しめいの執務室を訪ねた。

「あんなに傷ついたのに…」という司命しめいに、鳳九ほうきゅうは恩返しはやり遂げなくてはならない、やり遂げればきっとあきらめられるというのだった。

司命しめい鳳九ほうきゅうの気持ちは分かるものの、東華とうかの修練を妨げたら大変なことになると言って逃げてしまった。
しかし鳳九ほうきゅうは人間界での東華とうかの運命簿がどれなのか見当がついた。

承虞国じょうぐこくでは、講談師が、集まった聴衆の前で国の成り立ちを語っていた。

初代大王は、自ら軍を率いて前線に向かった。
しかし敵の反撃に軍は後退し、山中に包囲されてしまった。
包囲網はどんどん小さくなり絶体絶命のピンチ。

その時大きな火の玉が現れ敵軍へ落下した。
敵軍は大混乱に陥り、その隙をついて反撃した初代大王は敵を蹴散らして見事勝利した。
火の玉の落下した場所で大王は玉石ぎょくせきを見つけた。
その玉石ぎょくせき承虞国じょうぐこくの国宝となり、霊璧石れいへきせきと名付けられた。

「でたらめだろ?」

ヤジが飛んだ。

講談師は霊璧石れいへきせきの落ちたところは巨大な穴が開いているので、デタラメだと思うなら見に行ってみろと言った。

この話を聶初寅じょうしょいんは聞いていた。
さっそく山中へ見に行くと、確かに大きな穴が開いている。
鎖魂玉さこんぎょく承虞国じょうぐこくにあるようだと聶初寅じょうしょいんは当たりを付けた。

姫蘅きこうは未だ記憶が戻らず、聶初寅じょうしょいんが手駒として使うために手中に置いていた。

玄仁げんじんは立派な若者に育ち、承虞国じょうぐこくの王太子になっていた。
今日は王主催の狩りが行われるため、王子と諸侯の世子が集まっている。
例年は数多く獲物を射止めたものが勝者となるが、今年は趣向を変えてより珍しい獲物を狩った者を勝者とすると王が発表した。

玄仁げんじんが馬に乗って走り始めると、すぐに馬が倒れて死んだ。
馬は毒を盛られたのかもしれないので王に報告をという大内官(王の側近)の言葉に、玄仁げんじんはことを大きくしたくないからと、馬を変えて森にかけて行った。

狩の途中、玄仁の兄・玄応げんおうが話しかけてきた。
玄仁げんじんの獲物はまだゼロ。
玄応げんおうは「慣れない馬での狩は大変だろう。獲物を分けてやろうか」と言うが、玄仁げんじんは父上に嘘は付けないと兄の申し出を断った。

探索していると空に大鷲が飛んでいるのを見つけ、玄仁げんじんは雉を空高く投げた。
雉を餌に大鷲を射ようという作戦だ。
しかし雉を投げた瞬間、近くで狩をする者に狼が襲い掛かろうとしているのが目に入った。

玄仁げんじんはとっさに狼を射殺し、近くにいた若者は大鷲を射殺した。
大鷲を狩ったのは葉青緹ようせいてい
亡くなった彼の父は武勇の誉れ高い葉将軍だ。

青緹せいていは、玄仁げんじんが狼を射殺してくれなかったら自分は死んでいただろうと言って、大鷲を玄仁げんじんに渡した。
玄仁げんじんが名を名乗ると、青緹せいていは礼儀正しくその場を去っていった。

そろそろ狩の終わりの時間だというのに玄仁げんじんは帰ってこない。
王はヤキモキしている。
今のところ玄応げんおうが一番の獲物を捕らえている。

そこに大鷲を持った玄仁げんじんが帰ってきた。勝者は玄仁げんじんに決まった。

褒美として汗血馬、剣と甲冑が贈られた。
玄応げんおう青緹せいていにも汗血馬が贈られた。

さらに王は、崇安国すうあんこくの軍勢が国境に現れたので、今回の勝者、玄仁げんじんに国境の鎮圧を命じた。
王は具合が悪そうな様子だ。

玄仁げんじんは今回が初陣。
王は玄仁げんじんのために副将として青緹せいていを選んでくれた。

「葉家は代々武門の家系で勇猛に戦い国を支えてきた。葉家の中でも特に傑出しているのが青緹せいていだ」
王の言葉に玄仁げんじんは笑顔でうなずいた。

鳳九ほうきゅう司命しめいの執務室に忍び込み、宋玄仁げんじんの運命簿を盗み見ていた。
そこに司命しめいが帰ってきてしまい、慌てて鳳九ほうきゅうは仙術で姿を隠した。
しかし、慌てていたため運命簿を逆に置いてしまった。

すぐに鳳九ほうきゅうがいることに司命しめいは気づいた。

「こそこそするのはあなたらしくない」
司命しめいの言葉に鳳九ほうきゅうは姿を現した。

しかし、東華とうかの運命簿を見ただろうという質問には見ていないと答える。
だが、運命簿に書かれていたことが気になってしまった鳳九ほうきゅうは、内容は本当なのか、東華とうかは命がけで戦うのかと司命しめいを質問攻めにした。

司命しめいは質問に対して頷くと、人間界に行くつもりかと鳳九ほうきゅうの目を見た。
鳳九ほうきゅうは修練を妨げないから一目見るだけ見に行きたいと言った。

「もし一目見た時、帝君が殺されかけていたら見過ごせますか?」
司命は質問した。
鳳九にできるわけがない。

「人間界で仙術を使えば己の身に返り、想像を絶する苦しみをなめます。…使った仙術がそのままはね返るのです。仙力も消耗するし、根幹が傷つき時には精気さえ尽きます」
司命しめい鳳九ほうきゅうに教え、断念するよう説得した。

「司命が言うなら行かない」
怖くなった鳳九ほうきゅうは、司命と約束して執務室を後にした。

青丘に帰った鳳九ほうきゅうは一人考えていた。

『私が行けば帝君の修練の邪魔になる。だけど劫を受ける修練は必ず危険が伴うわ。でも仙術で助けると己に返り恐ろしいことに。どうしたらいい?私ったら!己の身ばかり案じて恩返しができる?そうよやはり行かなくちゃ』

鳳九は決意した。

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感想

100年が経過していたようです。
さすが神仙!皆さん見た目は全く変わっていません。
そして100年経っても鳳九ほうきゅうは失恋の傷が癒えておらず塞ぎ込んでいました。

折顔せつがん白真はくしん謝孤栦しゃこしゅう成玉せいぎょくみんなが鳳九ほうきゅうを心配して気にかけてくれています。
皆に愛されている鳳九ほうきゅうが早く元気になってほしいです。

恩返しを諦めていない鳳九ほうきゅう東華とうかの影に恩返しすることを決めました。私は、今のところ「永遠の桃花」と「夢幻の桃花」を見ましたが、どちらも「恩返し」というのがキーワードになっています。

日本でも恩返しという考え方はありますが、こんなにも「恩返し」という単語がキーワードになっているドラマは珍しいのではないかと思いました。昔話とかではよく聞く単語ですが、恋愛ドラマではあまり聞かない気がします。中国ではよくあるのでしょうか?実はこのシリーズで初めて中国ドラマを見始めたのでわかっていません。

まぁ、その話は良いとして、どうやら人間界に鳳九ほうきゅうは行くことを決めたようです。永遠の桃花では人間界で甘々な展開があった記憶があるので、期待が高まります。



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