夢幻の桃花 三生三世枕上書 第56話 【最終話】天命の行方

第56話 天命の行方夢幻の桃花

夢幻の桃花 第56話【最終話】 あらすじ

東華とうか緲落びょうらく星光せいこう結界の中で戦い始めた。九天の空を、隕石が落ち始めた。これは上神の死の兆候と言われている。鳳九ほうきゅうは東華に会いに、梵音谷ぼんおんこくの入口に向った。星光結界の中には東華しか入れないはずが、鳳九の指輪が光り、鳳九の体は結界の中に引き込まれて…?

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夢幻の桃花 第56話 【最終回】登場人物

鳳九青丘の姫。東華との子供、滾滾を人間界で出産した。
東華最も尊い神仙。
緲落数万年前、暴虐の限りを尽くし、東華に封印された魔尊。
重霖東華の側近。
連宋天君の第三皇子。
司命人間の運命を司る神仙。
成玉元は人間だった神仙。鳳九の親友。
燕池悟魔族の青(燕)魔君。姫蘅のことが好き。鳳九の親友。
姫蘅魔族の公主。
白真鳳九の叔父。
折顔青丘の十里桃林に住む上神。医術では右に出る者がいない。白家と仲良し。
謝孤栦幽冥司の冥主。
葉青緹元・承虞国将軍。鳳九が長い年月をかけ復活させ、神仙になった。

夢幻の桃花 第56話 【最終回】あらすじ【ネタバレ有】

梵音谷ぼんおんこくの入口に敷かれた結界の中、東華とうかと共に閉じ込められた緲落びょうらくは、術を放ってみた。術は結界に触れると跳ね返った。

「命を顧みず、星光せいこう結界を張るとはな。東華とうか、私への哀れみはないのか?」
緲落は言った。

「昔、一片の情けでお前を生かした。こたびは決して手加減せぬ。今日こそお前の願いどおりにしてやる」
東華は蒼何そうか剣を持ち、緲落を見た。

「そうか。私を星光結界に封じれば、お前も二度と出られぬ。お前を黄泉への道連れにしてやる」
緲落は攻撃を開始した。

燕池悟えんちごが意識を取り戻すと、星光結界の中で東華と緲落が戦っていた。
東華は蒼い光、緲落は赤い光を身にまとい、ぶつかり合っている。

「そうだよな。仏頂面なら戦える」
燕池悟は一言呟き、苦しそうに胸を押さえた。

九天では、鳳九が指輪を見つめながら、泣いていた。
「帝君を死なせられない。重霖ちょうりん、帝君に会いに行く」
鳳九は決意した。

「隕石が降り注いでいる。もう遅いです」
重霖は言った。

「間に合うわ。共に生きる縁はなくとも、共に死ぬ縁ならきっとあるはず」
鳳九の言葉に、集まった者たちは息を飲んだ。

「帝君は緲落と戦ってるのよね?どこにいるのか教えて」
成玉せいぎょく連宋れんそうに聞いた。

「隕石が落ちる方向から見て梵音谷ぼんおんこくにいるだろう。急いで行けば、まだ会えるやも」

梵音谷入口では、緲落が攻撃の手を止め、「本当に私と死ぬ気か」と東華に言っていた。
「私が来た目的は、すでに言ったはずだ。…私の命で八荒六合はっこうりくごうの安寧を保てるのなら損はない」
東華は遠くを見つめた。

「己に対してさえ非情だな」
「お前の執念が深すぎるだけだ」
「執念?魔尊に執念など不要だ。忘れるな。私を魔にしたのはお前だ」

緲落は攻撃を再開し、再び赤い光と蒼い光が交差した。

重霖が到着し、星光結界に触れたが弾き飛ばされた。
続々と太晨宮にいた者たちが集まってくる。

「ひどい邪気です。星光せいこう結界でも浄化できない」
重霖は言った。

「帝君は誰の手も借りる気はないようだ」
連宋は戦う東華を見て言った。

「連宋、何とか帝君を助けて」
成玉は頼んだが、結界には東華とうかしか入ることができないと言われてしまった。

皆集まり、燕池悟えんちごとも合流したが、結界に入れず見ていることしかできない。

「しけた顔するな。結界に入れなくとも、緲落に勝てば仏頂面は出てくるさ」
燕池悟は言った。

「見えぬのか?九天の星が落ち始めた。死の兆しだ」
連宋の言葉に、皆東華とうかを見た。

鳳九が心の中で東華を呼ぶと、東華に声が届いた。

東華は鳳九を見た。
その隙に緲落は攻撃した。

攻撃をくらった東華は、血を吐き梵音谷に落ちていった。
緲落も落ちた東華を追いかけ、梵音谷に入っていった。

鳳九が星光せいこう結界に触れてみると、指輪が蒼く光り、鳳九は指輪を付けている左手を引かれるように結界の中に入った。

青緹はとっさに紐を投げ、鳳九の右手に巻きつけ引っ張った。

「やめて」
鳳九は青緹に向けて叫んだ。

「行けば死ぬのに黙って見ていられない。…たとえ恨まれようと放すものか」
青緹は必死に紐を引っ張っている。

「青緹、帝君の命が危ないの。無茶はしないから近くまで行かせて」
鳳九は叫んだが、青緹は放さなかった。

東華と緲落は、梵音谷の刑場で戦っていた。
強大な気がせめぎ合い、美しい花びらが舞っている。

十里桃林じゅうりとうりん白真はくしん折顔せつがんは、暗くなった空を見上げ、隕石が落ちていくのに気づいた。
「あの隕石は上神の死の予兆では?」
白真はくしんが言うと、折顔せつがんは目をつぶった。

「まずい」
折顔は白真を連れて梵音谷入口へ向かった。

梵音谷入口では、鳳九が「行かせて」と叫び、青緹の紐を剣で斬って梵音谷に入っていった。
到着したばかりの白真と折顔は、鳳九が星光結界の中に入れたことを不思議に思った。

「(指輪は)帝君のしんの臓の半分を使って作った。ゆえに鳳九は結界に入れたのだ」
連宋は解説した。

「鳳九様と帝君にとって、これもごうなのか?」
司命しめいは呟いた。

刑場に到着した鳳九は、緲落の攻撃を弾き加勢した。
鳳九は剣で緲落の術に対抗したが、鳳九の心臓を緲落の術がえぐった。
心臓からは大量の血が溢れ、緲落の顔や手に飛んだ。

東華は鳳九に駆け寄った。
鳳九の血のついた緲落の体は、赤く光っている。

「どういうことだ。これは?」
緲落は血の付いた手を見て言った。

九尾狐きゅうびこしんの血は妖魔を浄化する。私の血で緲落に打撃を与えられる」
鳳九は傷つきながらも、真っ直ぐ緲落を見て言った。

「いつまでその狐に構っているつもりだ。愛する者を失う痛みを味わうがいい」
緲落は東華に攻撃を仕掛け、二人は戦い始めた。

うずくまっている鳳九は、心臓の傷から溢れる血を刀身に付け、機を窺がった。
東華が投げ飛ばされたと同時に、鳳九は緲落の右腕に斬りかかった。
最初の一太刀は浴びせたものの、鳳九も投げ飛ばされてしまった。

鳳九の血がついた緲落の体からは、赤い光が漏れ出ている。
浄化されているのだ。

鳳九は蒼何そうか剣にも自分の血を付けようと、刀身を握った。
しかし東華は鳳九を止め、首を横に振った。

霊梳台れいそだいへ行って私を待て。あとで迎えに行く」
東華は言った。

「まただますの?見て。私のしんの血は妖魔を浄化するけど、本来魔尊の修為を一瞬で奪う力はない。でも阿蘭若あらんじゃくの夢であなたの血を飲んだから、力を得たんだわ。何度もだまされて、何度も誤解したけど、こうして一緒にいる。縁が深いのね。帝君、私を追い払わないで」

鳳九は東華と見つめ合い、訴えた。

東華は鳳九を止めている腕をゆっくり放した。
鳳九は蒼何そうか剣の刀身を自分の血で染めた。

東華は緲落に剣を向け、とびかかった。
緲落は右手で自分に襲い掛かる刀身を握った。

「私を殺せるわけがない」
緲落は東華の腹に術を放ち、弾き飛ばした。

鳳九は緲落めがけて攻撃し、鳳九の剣は緲落を貫いた。
東華も体勢を立て直し、緲落に剣を突き立てた。

二人に身体を貫かれた緲落は、高笑いし「懲りぬ奴らだ。お前たちでは私を殺せない」と言い2人に術を放った。
二人は飛ばされ、背中から地面に倒れ込んだ。

二人がゆっくり起き上がると、緲落が不敵な笑みをたたえて近づいてきた。
しかし緲落は途中で自分の体の変化に気づいた。

緲落の傷口や鳳九の血が付いた場所からは、次々浄化が始まっていた。
最初はほんのり血の付いた場所が光っていただけだったが、光は足元から広がり全身が燃え上がるように赤い光で染まり始めた。

「どうなっている。これは何だ。私の体は?東華とうか早く止めて。私を消さないで。早く私を封じて。嫌よ東華とうか。やめて。東華!」
緲落は断末魔の叫びを上げると、まばゆく光り爆発するように消えた。

梵音谷入口にも緲落消滅の衝撃が伝わった。
しかし待つ者たちには何が起きているのか分からない。

「神族どもは何の手だてもないのか」
燕池悟は心配のあまり悪態をついた。

「1つだけ方法がある。…結界が破れる時、外から強い力で守れば中の者は助かるやも」
折顔は言った。

「我々が仙力を結集して結界を破り、邪気を防ぎつつ中の者を救い出し、再び結界を閉じると?」
連宋が訪ねると、折顔せつがんは頷いた。

「誰も試したことがなく、成功するかは分からん」
折顔は答えた。

「仏頂面と小九しょうきゅうを救うためならやろう」
燕池悟の言葉に皆同意した。

「全員の力で結界を破る。結界に割れ目ができたら…折顔せつがん上神、この中では私たちが年長だ。助けに入るのは私たちとしよう」
連宋の提案に折顔せつがんは同意した。

「皆は外で邪気を防げ」
連宋の号令で、集まった8名は仙力を送り始めた。

梵音谷の刑場にいる鳳九は、瀕死の重傷を負い、倒れたまま起き上がれずにいた。

小白しょうはく、痛いだろう」
東華は鳳九の背中に腕を回した。

「痛くない。やっと会えたもの。痛くなんかない」
鳳九は笑顔を浮かべた。

「来てはいけなかった」
東華は言った。

「あなたは結界を張り、その中で緲落を道連れに死のうとしてた。私は賢くないけど、ずっとあなたが好きだから、あなたのことは分かる」
鳳九は傷のため、囁くような声だ。

「そなたを外に出さねばならぬ」
「どうして外に出すの。私があなたの心を傷つけたから?あなたも私を傷つけた。おあいこよ。そうでしょ?そばにいたい。いてほしいわよね?」

鳳九は痛みをこらえている。

「そのとおりだ。来てほしいと願った。どこまでも連れていきたい。たとえ死んでも離れたくはない。だができぬ。そなたには未来がある」
東華は微笑んだ。

「連れていけなくても、私が先に行くかも。東華、すごく痛いの。私が喜ぶような話をして」
鳳九は咳をし、苦しそうに顔を歪めた。

東華は鳳九の手を握った。

「何が聞きたい?」
「私のことを“好き”と…」
東華は鳳九を抱き起こし、抱きしめた。

「愛している」
「私も愛してる。約束して。私が死ぬ時は、手をつないでて。どこへ行こうと、あなたについていく。東華、手を離さないで」

「分かった」

鳳九は力を失い、首がガクっと傾いた。
東華は鳳九と共に地面に倒れ込んだ。

苦しそうに咳をしながら、鳳九は意識を取り戻し目を開けた。
隣には東華とうかが横たわっている。
鳳九が東華の頬に手を当て何度も呼ぶと、東華は薄く目を開いた。

東華とうか、眠ってはだめ。目を閉じないで。目を閉じたら恨むわよ」
鳳九は泣きながら声をかけ続けた。

東華は鳳九の手を握っている。

東華は目を閉じ、「ありがとう」と言い鳳九の指に唇を寄せた。

「何も言わないで。私の言うことだけ聞いて」
「私を忘れよ」
鳳九は声を上げて泣いた。

「私は本能で愛してる。忘れるわけがない。…東華とうかお願いよ。…お願い目を開けて。東華起きて」
東華は動かなくなった。
鳳九は泣きながら血を吐き、東華の名を呼びながら意識を失った。

二人の倒れた地面は、石畳になっている。
鳳九と東華から流れる大量の血は、石畳の目地を流れ、交わった。

すると血は輝きだし、血の伝った目地も輝いた。

星光結界が消え、邪気で赤く染まっていた空は本来の色に戻り、入口で待つ者たちは衝撃で吹き飛ばされた。

比翼鳥ひよくちょう族は青丘せいきゅうに受け入れられることになった。
青丘せいきゅうは魔族とも和を結んだ。

燕池悟えんちごは隠れ家に姫蘅きこうを迎えに行った。
「俺だ。迎えに来た」
燕池悟が言うと、姫蘅は燕池悟に抱き着いた。

燕池悟えんちごは腕を回していいのかどうか戸惑っている。

小燕しょうえん、何も言わないで。私から言い出す勇気をなくしてしまう。かつて私は愛のため、相手が好む自分に変わろうと必死になった。自分を失ってまでも、愛されたかった。どんな危険を冒そうとそれが愛だと思ってた。でもあなたがいなくなって気づいた。誰かの前で仮面を脱ぎ、本当の自分に戻れたら、それが本当の愛よ。幼子のように駄々をこね、遠慮なく泣いたり笑ったりできる。わがままを言い、怒った時には文句だって言える。傷ついた時には、寄りかかる肩を借りることだってできる。それが本物の愛だわ。ずっとそばにいたいのに、あなたに気づかなかった。小燕しょうえんごめんなさい。こんなに長い時をかけて、あなたの大切さに気づいた。この世の最も美しい愛の物語は、詩や書画の中にはなかった。あなた自身だわ。二度と離れない。一生あなたのそばにいる」

姫蘅は抱き着いたまま燕池悟の耳元で言うと、体を離し燕池悟えんちごの目を見つめた。
燕池悟えんちごは結局姫蘅の背中に腕を回せなかった。

「今日からは、私があなたを好きでいていい?」
姫蘅は笑顔で燕池悟えんちごを見た。
燕池悟えんちごは信じられないものを見るように、目を見開いている。

「どうして何も言わないの」
姫蘅は答えを待っているが、燕池悟は瞬きを何度も繰り返し黙ったままだ。

「私のこと嫌いなのね?」
姫蘅きこうは俯き、頬に手を当てた。

「違う俺は…じゃなくて私は…嫌いなわけないだろう?私の一生の中で何よりも大切だ。やっと…私を見てくれて本当にうれしいよ。とうとうやったぞ。愛してくれた」
燕池悟は叫びをあげ、体全体で喜びを表現した。姫蘅きこうも嬉しそうだ。

「子供みたい」
姫蘅きこうは燕池悟のあまりの喜びようを見て言った。

姫蘅きこう、私は…後悔しないよな?もしそれなら…それなら」
燕池悟は何か思いついたように、自信に満ちた表情で姫蘅きこうを見ると、抱き上げた。

「先に床入りを」
抱き上げられた姫蘅きこうは「ちょっと冗談やめて」と言って暴れた。

「お断りよ」
姫蘅きこうが家から出ようとすると、燕池悟は姫蘅きこうの髪を引っ張った。

姫蘅きこうは額に手を当て振り向き、燕池悟は額を叩くそぶりをした。

「からかっただけだ。姫蘅きこう、私がいる。今日から私たちはずっと一緒だ」
燕池悟は言った。

碧海蒼霊へきかいそうれいでは、青緹と連宋が碁を打っている。
太晨宮には新入りの美しい侍女がいるらしい。

「通りすがりだ」と言って燕池悟えんちごが寄り込み、碁盤を見て「連宋の負けだ」と判断した。

「もう1局いこう」
連宋は誘ったが、青緹は政務があると帰ってしまった。

「じゃあ俺が相手だ」
燕池悟は連宋の対面に座った。
燕池悟えんちごは碁が嫌いだが、皆の顔を見たくて来たそうだ。

星光せいこう結界が破れて三月だ。この碧海蒼霊へきかいそうれいによく来るが暇なのか?」
連宋は言った。

「道に迷っただけさ」
燕池悟が答えた時、成玉、折顔せつがんと司命が入って来た。

九尾狐きゅうびこしんの血と赤金血せききんけつで邪気が浄化され、結界が自然に破れるとは」
司命しめいは感嘆の声を上げた。

碧海蒼霊へきかいそうれいも無事だったし本当に良かった。でも鳳九が心配です。元神が傷つきまだ目覚めません」

成玉は言った。

「私の医術は役に立たぬと?」
折顔の言葉で、成玉は失言に気づいた。
「もしそうでも鳳九なら大丈夫だ。帝君とは縁がなかったはずが、天に選ばれ伴侶になったほど強運だ」
折顔は言い、連宋も同意した。

天命石てんめいせきなど信じるべきではなかった。もしも私が、“意中の者と無縁”と言われたら、天命石てんめいせきなどその場で割ってやる」
連宋は成玉を見ている。

「連宋殿下は腕が立つのね。…でも誰かさんは星光せいこう結界を破る時、折顔せつがん上神を道連れにしようとしたわ。鳳九を見習えば?」
成玉が連宋を見ると、連宋は後ろを向いた。

「あれほど仙力の高い狐は他にいない。さすがは俺の親友だ」
燕池悟は誇らしげに笑った。

そこに「ばかめ」と言って謝孤栦しゃこしゅう滾滾こんこんを連れて入って来た。

「どこの子だ?」連宋が言うと、「分かるでしょう?」と謝孤栦しゃこしゅうは答えた。

司命しめいは分かったようだ。
「その髪は…東華の子か」
連宋が言うと、成玉は少し驚き、燕池悟はかなり驚き、折顔はニヤリと笑っている。

「東華って?僕は母上だけの子です。謝おじさん、母上は?」
滾滾こんこんは謝孤栦に聞いた。

「母上は傷を負ったが、しばらく休めば治る。母上はいい子だと褒めていたが、本当かどうか見せてくれ」
滾滾こんこんは元気よく頷いた。

謝孤栦は滾滾を鳳九が眠る部屋へ連れていった。

東華は鳳九の寝台に腰掛け、乳鉢に薬を用意していた。
「母上何してるの」
滾滾は鳳九の寝台に駆け寄った。

「誰だ?」
東華は滾滾を見た。

「僕は白滾滾こんこんです」
「どこの者だ?」
滾滾は自分を指さし、次に鳳九を指さした。

「母上の息子です」
東華は乳鉢を落とした。

「母上の息子だから驚いたんですか?器まで落とした」
東華は乳鉢を落としたことに気づいていなかった。

「美男のおじさん、あなたは誰ですか?」
東華は滾滾こんこんの腕を取り、引き寄せた。

「滾滾よ。そなたの父だ」
東華は滾滾の頭を撫でた。

眠る鳳九の指輪が、紫色に光った。

桃色の花咲く大きな藤の木の下、鳳九と東華は霊鳥と遊ぶ滾滾を見ている。
東華は鳳九の額に口づけた。

「また口づけしてる。僕にもして」
滾滾は両親の所へ駆け寄った。

東華は滾滾を抱き上げ、高い高いをしてくるりと回した。

3人は手をつないで家に帰っていった。

『長い長い年月の中で、たとえ縁がなくても、私は東華帝君を自分の世界に引き込んだ。だってあなたが好きだから』
『三生三生にわたり、狐は私のものと決められている』
『何度生まれ変わろうと、東華は鳳九のもの』
『父上と母上は僕のもの』

水道直結式【AQUA STYLE】



感想

ついに終わってしまいました!!

長かったような、短かったような。

分かっていましたが、幸せな終わり方で良かったです。

「私を魔にしたのはお前だ」という緲落の言葉、気になりました。
帝君と緲落の過去にも並々ならない何かがあったのですね、きっと。

気になりましたので、2時間ドラマとかで作っていただけないでしょうか?
映画化も歓迎します。

41話では、血が怖いと言って鶏の血糊を作り用意していた鳳九が、ためらいなく剣に自分の血をまとわせていて、鳳九の成長を感じました。

神仙女子達は、恋を遠回りするようにプログラムされているのかもしれません。
なにせ長生きなので、くっつくまで時間をかけるのでしょう。

鳳九も白浅も長かった。

姫蘅も長かったし、その間何度も自分を変えようとしたらしいですが、どんな姫蘅でも全部好きという燕池悟えんちごが偉かったです。
やっと恋が実ってよかったね!おめでとう!

しかし、燕池悟と姫蘅きこうの場面は、なんだか微笑ましいというか、笑えるというか、とにかく可愛いことには変わりないのですが、見返したら笑ってしまいました。
燕池悟えんちごが挙動不審すぎる!!

一人称を「私」と言いたいらしく、言い直しています。
なぜ?もしかして姫蘅きこうが「この世の最も美しい愛の物語はあなた」的なことを言ったから、物語に出てくるような王子様的男子でも意識しているのでしょうか?
面白い!

(ところで、緲落が「残った魔君はおまえだけ」と燕池悟に言っていたことから察すると、今の魔族は燕池悟が束ねているのでしょうか?大丈夫なの?平和だから平気なのか?)

次は成玉の番だと思います。
成玉もものすごい遠回りしてますね、きっと。
そして成玉が人間から神仙になった時の経緯は、連宋殿下が関わったことは仄めかされているものの、分からずじまいでした。

詳しく話を聞きたいので、どうぞよろしくお願いします。

帝君がついに滾滾と対面しました。
良かったね!

そして今さらですが、帝君って子供の頃から髪白かったんですね。

てっきり、御年を召してらっしゃるから白いのかと思っていました 笑

「美男のおじさん、あなたは誰ですか?」

という滾滾の台詞、言ってみたい。

碧海蒼霊で家族3人仲良く暮らしてる最後の終わり方も綺麗でした!

毎回、短いながらも何かしら感想を書いてドラマを見続けたのは初めてでした。
見返すと、見当違いなことをたくさん書いているのですが、そこも本人としては面白いです。
このブログを見てくださったり、twitterで絡んでくださったりしたかた、本当にありがとうございました。

BS12で「運命の桃花~宸汐縁~」が2021年2月24日(水)から始まるみたいです。
毎週月~金曜日 夕方5時00分~

サブスクで見ようか、DVD借りようか、どうしようか悩んでいたのですが、普通に無料放送されるみたいなので、次は、運命の桃花を見ようと思いました。

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