夢幻の桃花 三生三世枕上書 第36話 公主の生活

第36話 公主の生活夢幻の桃花

夢幻の桃花 第36話 あらすじ

鳳九は阿蘭若あらんじゃくになりきろうと決意したが、青殿下という蛇を阿蘭若が弟分にして可愛がっていたと知り、挫折しそうになった。阿蘭若の師匠陌葉はくようは、連宋れんそうに頼まれ鳳九を捜しにやって来た。陌葉は阿蘭若の中に鳳九が入っていることを知った。陌葉は弟子である阿蘭若の死の真相をしるため、鳳九に協力を要請した。

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夢幻の桃花 第36話 登場人物

鳳九青丘の姫。阿蘭若の夢に入り、阿蘭若になっている。記憶を失っている。
東華最も尊い神仙。鳳九を助けるために阿蘭若の夢に入った。
沈曄比翼鳥族の神官。阿蘭若の従兄弟。
茶茶阿蘭若の侍女。

夢幻の桃花 第36話 あらすじ【ネタバレ有】

沈曄しんようは、仙術で阿蘭若あらんじゃくを映し出し、触れようとしている。

阿蘭若あらんじゃく、お前が逝って長いが、私はこの夢を作った。ここにある草や木そして生ける者たち。何もかもがお前のためにある。私はお前を失い死に至らしめた。だが話によると、この夢を作ればお前は最初からやり直せる。結魄灯けっぱくとうのようにお前の元神げんしん(肉体を超越した命の精髄)を集めることもでき、生まれ変われる。200年あまりが経つ。お前のことはもう私しか覚えていない」
沈曄しんようは映像の中の阿蘭若あらんじゃくに語りかけた。

「知っているか。今夢で見たあの時私たちは出会っていた。会いに行くよ。阿蘭若あらんじゃく
阿蘭若あらんじゃくの映像を映し出していたランプを抱いて、沈曄しんようは呟いた。

『今の私が阿蘭若あらんじゃくならなりきっておこう』
寝て起きても昨日のままであることを確認した鳳九は決意した。

阿蘭若あらんじゃくの身の回りは蛇だらけだった。
昨夜は湯船にも蛇の油を入れられた。
自分が誰なのかわからなくとも、鳳九は蛇が苦手なようだ。

鳳九が茶茶ちゃちゃを呼ぶと、大きな籠を下げた従僕たちをつれて、茶茶がやってきた。
「今日は楽しい日ですよ」
茶茶ちゃちゃは笑顔で鳳九に籠の中身を見せた。

そこには大きな緑色の蛇が入っていた。
鳳九は驚いて後ずさった。
せい殿下の誕生日をお祝いします」
集まった侍女や従僕たちはいっせいに誕生日を祝った。

蛇は籠から出て鳳九を追いかけた。
「こっちへ来ないで」
鳳九は逃げ回っている。

せい殿下からお逃げに?公主はいつもと違うわね」
茶茶ちゃちゃは不思議がっている。

東華とうか阿蘭若あらんじゃくの夢の中で鳳九の元神げんしんを探していた。
相里橘諾しょうりきつだくが落馬してけがをし、治療のため息澤そくたくが招かれるという噂を東華は耳にした。

『修正術を使えば夢にいる者の記憶を入れ替え、私は元の姿のまま息澤そくたくになれる』
東華は息澤そくたくに成り代わり、王宮に向かった。

鳳九は茶茶ちゃちゃから阿蘭若あらんじゃくせい殿下のことについて聞き出した。
「(せい殿下は)阿蘭若あらんじゃく公主が幼いころ命を救った青蛇で、“せい”と名付け弟分になさいました。今では大王に仕える側近から下働きに至るまで“せい殿下”と呼びます」
茶茶ちゃちゃは話した。

『蛇好きの公主のフリをしなきゃいけないの?もし蛇嫌いを克服すれば阿蘭若あらんじゃくだと信じてもらえて安泰な日々が送れる。それが無理なら偽物だとばれるし命も危ういかもしれない』
鳳九は何とかしようと決意した。

次に鳳九は、阿蘭若あらんじゃくが最も好きな人と嫌いな人を茶茶から聞き出した。
好きな人は夫の息澤そくたく神君と聞いた鳳九は、阿蘭若あらんじゃくが結婚していたことに驚き、夫にどう接すればいいだろうかと悩んだ。
嫌いな人は姉妹の公主だそうだ。

橘諾きつだく公主と嫦棣じょうてい公主は阿蘭若あらんじゃく公主の姉妹のくせに、ひどい仕打ちを。…お二方は阿蘭若あらんじゃく公主と違い幸せに育ちました。大王や王后を盾にして横柄に振る舞います」
茶茶ちゃちゃは2人の公主にいつも腹を立てているらしく、先日橘諾きつだくが落馬したので溜飲が下がったと話した。

息澤そくたくになった東華は橘諾きつだくの診察をした。
橘諾きつだく阿蘭若あらんじゃくと馬の競争をし、阿蘭若あらんじゃくに追いつけず落馬したそうだ。
「かなり悪い」
東華は集まった者たちに告げた。

『身ごもっている。元神げんしんが宿るのに胎児は最もふさわしい。仙力の強い母体ならなおさらだ。胎内を探ればすぐに分かるだろう』
東華は考えた。

しかし橘諾きつだくは傷を負っているため、無理に鳳九の元神げんしんを探すと負担がかかってしまう。
小白しょうはく、1割だけの仙力では連れていけぬ。そこを選んだのならしばらく休んでいよ。時機が来たら私が出してやろう」
人払いをした東華は、眠る橘諾きつだくの腹に語りかけた。

蛇を食べて蛇嫌いを克服しようと考えた鳳九は、酔里仙すいりせんですべての蛇料理を注文した。
蛇料理を前にした鳳九は、ためらい、嫌そうな顔をしている。
口に入れる前に吐き気が込み上げてしまい、鳳九は席を立ち、酔里仙すいりせんからでようとした。
そして沈曄しんようとぶつかった。

阿蘭若あらんじゃく
沈曄しんようは話しかけてくる。
『声をかけてくるなら阿蘭若あらんじゃくの知り合いね?侍女も連れずに来て大失敗だわ。やりすごさなきゃ』
鳳九は苦い顔をした。

鳳九は軽く挨拶して去ろうとしたが、「私を忘れたか?」と言われてしまった。

「覚えてます。その…」
沈曄しんようだ」
「そうよ沈曄しんよう殿です」
「忘れたのだな?」
「まさか、ちゃんと覚えてます。急ぐのでこれにて」

鳳九は吐き気が込み上げ駆け出して行った。
その様子を見ている男性がいた。

帰った鳳九は、茶茶ちゃちゃ沈曄しんようのことを話した。
「従兄の沈曄しんよう様に(阿蘭若が)誕生日の贈り物をなさると、橘諾きつだく公主と嫦棣じょうてい公主が“汚い”と言うので、沈曄しんよう様は全部お捨てに。以来親交はありません」
茶茶ちゃちゃは話した。

「それだけじゃなく、なにかありそうだったわ」
鳳九は沈曄しんようの様子を思い出し考えた。

翌日、阿蘭若あらんじゃくの師匠・陌葉はくようが訪ねてきた。
鳳九は元気にお菓子を食べていたのだが、頭痛がひどいと仮病を使い陌葉はくように帰ってもらうことにした。
陌葉はくようは昨日、酔里仙すいりせんで鳳九と沈曄しんようの様子を見ていた男性だった。

阿蘭若あらんじゃくの最近の様子を陌葉はくように聞かれた茶茶は、せい殿下に驚いたことと、今日は体調が悪く会えないことを伝えた。
すると陌葉はくよう阿蘭若あらんじゃくの元へ向かった。

『師匠というから九天の太上老君たいじょうろうくんみたいな白髪の年寄りと思ってた。こんな若造が師匠なの?』
陌葉はくようをみて鳳九は思った。

「私が教えた芸は習得できたか?」
陌葉はくようは頼みの綱の茶茶ちゃちゃを下がらせ鳳九に聞いた。
「最近記憶があいまいで」
鳳九はごまかした。

鳳九は茶を淹れたが、陌葉はくようは香りを確かめると茶を捨てた。
そして懐から酒を取り出し鳳九に飲ませた。
「どこかで飲んだような」
鳳九は酒を飲んで言った。

「間違いない。やはりそうだったか。鳳九殿」
立ち上がって陌葉はくようは鳳九に挨拶した。

陌葉はくようは鳳九は阿蘭若あらんじゃくではなく、青丘の姫鳳九だと教え、外に連れ出した。
ここが現実の世界ではなく夢の中の世界であること、蛇陣から鳳九はここに入ったことを陌葉はくようは話した。

陌葉はくようは西海の第二王子で、母は蛇の女王だ。
陌葉はくようは梵音谷に長く住み夢の中身にも詳しい上、蛇の女王の息子。連宋は陌葉はくように鳳九と東華の救出を依頼した。

阿蘭若あらんじゃくは私の弟子だ。25歳の時に蛇穴から救い出し面倒を見てきた。血縁はなくとも、私にとっては肉親と同じだ。かつて西海に用があり、梵音谷を2年離れたが、戻ってみるとあの活発だった娘が墓に埋まっていた。比翼鳥ひよくちょう族は口をそろえて自害したと言った。…私は信じていない。ゆえに200年あまり死因を探っているが比翼鳥ひよくちょう族は明かさない。こたびは、連宋殿下に請われそなたを救いに来たが、実は生前の阿蘭若あらんじゃくをしるため自ら望んで来た」

陌葉はくようは話し、鳳九に協力を要請した。
鳳九は快く引き受けた。

「もし梵音谷の者が夢に入れば、中にいる自分と自然に入れ替わる。例えばこたび私は夢に入ってきたが、もともと夢の中にいた私はすでに姿を消している」
「じゃあ私が阿蘭若あらんじゃくになったのは、私自身が阿蘭若だから?」

「そなたの場合は特殊だ。夢を作った者の仙術に落ち度があったやも。ここに来た者は過去の記憶の一部を失う。私も来た当初、阿蘭若の顔がおぼろげだった。それは仙術の落ち度が招いたと思う。そなたが阿蘭若になったのも同じ理由かもしれん」
陌葉はくようは自分の考えを述べた。

阿蘭若あらんじゃく元神げんしんは砕け、残ったのは墓のみ。比翼鳥ひよくちょう族は生まれ変わることができる。…阿蘭若以外は」
陌葉はくようはしみじみと語った。

鳳九は何かできることがあるか陌葉はくように尋ねた。
「偶然にも阿蘭若あらんじゃくになったのなら、完全になりきってほしい。生涯をありのまま再現するんだ。阿蘭若あらんじゃくが死ぬ日まで。それがここを無事に出る唯一の手段かもしれん」
陌葉はくようは鳳九に頼み、阿蘭若の人柄を知るため生前残した手紙を渡した。

部屋に帰った鳳九は茶茶から書簡を渡された。
王后の誕生祝の宴が南の行宮あんぐうで開かれるため、新しく作った船で向かうそうだ。

『よかった。せい殿下は船に乗れないし会わなくて済む。悩みが1つ減ったわ』
鳳九は微笑んだ。

息澤そくたく様も同行なさるので、ご夫婦で過ごせますよ」
茶茶ちゃちゃが嬉しそうに言うのを聞いた鳳九は、書簡を落とし不安そうな顔をして…。

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感想

私はてっきり阿蘭若あらんじゃく沈曄しんようは恋人同士で、それを引き裂かれたとかそういう話かなと思っていました。
でも阿蘭若あらんじゃく沈曄しんようは従兄弟同士ではあるものの、茶茶によれば最近は親交があまりないらしいです。

それを知った上で今回の冒頭の沈曄しんようの独り言を聞くと、危ないストーカーさん(沈曄しんよう)に阿蘭若あらんじゃくは殺されたとしか思えないのですが…(怖っ!)

沈曄しんようの顔は帝君なので絶対違うと思うのですが(メタ推理)、今日の時点だとそう思えちゃいます…。

相里橘諾しょうりきつだくが最初鳳九を見た時、「どこかで見た顔だわ」と言っていて、それは鳳九と面識があるという意味かと思っていました。
青丘と比翼鳥ひよくちょう族は確執があるので、それでかなと思っていました。

でも、あれは阿蘭若に似ているという意味だったのかなと今は思います。
シンデレラと意地悪な姉のような関係っぽいので気になります。 

阿蘭若がなぜ亡くなったのか、その推理小説的展開になっていくのでしょうか。

そして阿蘭若の旦那様、息澤=帝君なので、鳳九は次回帝君にあえるのでしょうか?でも夢の中の人には帝君は息澤そくたくに見えるのだとすると…???次回が楽しみです。

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