夢幻の桃花 三生三世枕上書 第20話 王宮の混乱

第20話 王宮の混乱夢幻の桃花

あらすじ

鳳九ほうきゅう青緹せいていには追手が差し向けられた。玄応げんおうは立后の儀が中止になったため聶初寅じょうしょいんに計画の中止を求めるが、聶初寅は青緹のいない今こそ好機と考えた。鳳九と青緹は連れ戻され牢に入れられた。玄応の手引きで崇安国の兵が承虞国に攻め入って来た。玄仁は青緹を将軍職に戻し都を守らせた。鳳九は崇安国の真の目的は霊璧石れいへきせきと見抜き、玄仁と共に地下宮殿に向かった。

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夢幻の桃花 第20話 登場人物

鳳九青丘の姫。東華の情劫を成功させるため役目を果たし、青緹と逃走中。
玄仁東華が修為を回復するため転生した人間界での姿。承虞国大王。
玄応玄仁の兄。承虞国の玉座を狙い聶初寅と手を組んだ。
青緹玄仁の義兄弟で、承虞国将軍。葉将軍。鳳九と逃走中。
賢太后玄仁の義母で、玄応の生母。
成玉鳳九の親友の神仙。元は人間だった。成玉元君。
楊順長年賢太后に仕えていたが、大内官が亡くなり玄仁の側仕えになった。
聶初寅緲落の封印を解くため霊璧石を探している魔族。人間界では崇安国の国師。
阿芒聶初寅に仕えている魔族。今は伝達役として玄応の側にいる。

あらすじ【ネタバレ有】

楊順ようじゅんは賢太后と玄応げんおうに、鳳九と青緹が駆け落ちしたことを報告した。

玄応は聶初寅じょうしょいんに計画の取りやめを打診した。
2人の駆け落ちで式典が中止になり、王宮に兵がとどまることになったからだ。

「そう焦るな。これはむしろ好都合だ」

「なぜだ」

「考えてみろ。葉青緹は王后と密通していた。二度と大王に信頼されぬだろう。葉青緹がいる禁衛軍は無敵だそうだな。だが今は?奴はいない。…天の助けでは?」
聶初寅は玄応を見た。

準備はすでに整っている。
あとは玄応が決断するだけだった。

鳳九と青緹はあと2日で国境という所まで来て、休憩のため馬から下りた。

「後悔を?」
青緹は鳳九の腕をつかんだ。
鳳九は目をそらし、青緹から体を離した。

「いいえ。ただあなたを巻き込んでしまった」

「水くさいことを言うな。早く発とう。王宮の精鋭が我らを捜しているはず。長くとどまれば危険だ」

その時、馬のいななきが聞こえ、追手が追いついた。

青緹は鳳九を逃がそうと、追手と剣を交えた。

鳳九は馬に乗ろうとしたものの、もし逃げたら自分を許せないと気付き、青緹と一緒に王宮に戻る決意をした。

「そなたと逃げられぬなら共に死ぬまでだ」
青緹は、剣を捨てた。

玄仁は鳳九と過ごした日々を思い出していた。

鳳九のために百合糕びゃくごうこうを作ったこと、鳳九が立后の礼装を身につけた姿、地下宮殿で指の手当てをしてくれたこと、青緹の顔の傷が治っていたこと、鳳九が木芙蓉花膏もくふようかこうを玄仁に塗ったこと。

傍らの香炉を怒りに任せ手で払うと、玄仁は項垂れた。

連れ戻された鳳九は、玄仁の前にゆっくりと進んだ。

香炉が床に落ち散らばっているのを見て、玄仁から香と香炉の贈り物をもらった日を思い出していた。

玄仁の前についた鳳九は、正座をして項垂れた。

「今夜は盛大な宴を用意していた。庭一面に植えた百合の花は百年相和する愛の象徴だ。そなたが最も好きな講談話を演じさせようと、国で一番の劇団も呼んでいた。惜しいな。そなたも余も見る機会がない」

玄仁は鳳九に静かに語りかけた。

「奴とはいつからだ」

鳳九はうつむいている。

「余をだましていたな。あの晩、そなたは講談を聴いていたと言ったが、あの日王と美姫の講談をした者はいなかった。奴と一緒にいたのでは?」「私が葉将軍を誘いました」

鳳九は答えた。

「なぜその時に去らなかった、なぜだ」
玄仁は悲痛な表情を浮かべ、鳳九に詰問した。

「富や名誉が惜しくて」
鳳九は答えた。

「皆に罵られても余はそなたを王后に立てたのだぞ。だがそなたは、そんなやり方で余に報いるのか」
玄仁は鳳九の顔を乱暴につかんでいる。

「本当に申し訳ありません」
鳳九は嗚咽を漏らし、声を振り絞った。

「そなたは余にしかと知らしめた。余は何をしても、そなたの真心はおろか、良心さえ得られぬと。なにゆえ、立后の日に駆け落ちなどした。余はそなたにとってとんだ笑いぐさなのか。まだ奴のことを思い案じているのだろう」

玄仁は涙を流している。

「私が思うに、全て最初から間違ってました」

「余に出会ったことを悔やんでいるのだな?」

「大王に出会わなければ、お救いできなかった。この出会いを悔やんではいません」
鳳九は話した。

「二度と顔を見せるな」
玄仁は後ろを向いた。

鳳九は土下座をし床に三度額を打ち付けた。

連れていかれる鳳九を見ないまま、玄仁は「もう二度と会うことはない」と呟いた。

しかし、扉を出たところで鳳九が血を吐き倒れると、玄仁は駆け付け抱き起した。

「離れなさい。早く牢へ」
賢太后は玄仁に命じた。

承明殿しょうめいでんには臣下が集まり、鳳九と青緹を死罪にするよう玄仁に奏上していた。

玄仁はその場で結論を出さず退廷し、青緹の牢に向かった。

青緹は何の弁明もせず、罪を認めた。

「小九とはいつからだ」
玄仁は青緹に尋ねた。

小九しょうきゅうが女だと知った時に恋心を」
青緹は答えた。

小九しょうきゅうも恋心を?」

「存じません」

「知らぬのか?」

「小九は立后の儀に出たくないと言っただけです。私が小九を王宮に連れてきたので…」
青緹の話の続きを怒りに任せ玄仁が続けた。

「王后になる日に連れ去ったのだな。葉青緹、余と承虞国の面目をあえて潰したのか?」
玄仁は厳しく青緹を問いただした。

「私は大きな過ちを犯しました。万死に値します」
青緹はうつむき、玄仁は立ち去った。

聶初寅じょうしょいん玄応げんおうは計画実行直前の密談をしていた。

聶初寅じょうしょいんは、玄応げんおうに崇安国が誇る一騎当千の兵30を割り当てた。

「我らは二手に分かれ都を責めつつ宝も奪う。…門を開けてくれれば私の手下が難なく落とせる。葉青緹のいない禁衛軍は総崩れになろう。そなたはとにかく王陵へ行けばよい。都の混乱に乗じてたやすく宝を奪えるはずだ」

計画を確認した聶初寅は、玄応げんおうに妖刀嵐雨らんうを与えた。

玄応げんおう嵐雨らんうを鞘から出すと、刀身は鈍く紫に光った。

牢にいる鳳九ほうきゅうの所に成玉せいぎょくが現れた。

「全部見てたわ。ばかね、ここまでやる必要が?」
成玉せいぎょくは話しかけた。

鳳九は自分の役目だから果たしたけれど、今はすごくつらいのだと語った。

「人間界ではたくさんの講談本を読んだ。男心を踏みにじる手は全部使ったのに、大王の愛は変わらない。結局私は、大王だけじゃなくよう将軍も裏切った」

鳳九は暗い顔で遠くを見つめながら話している。

玄仁を裏切るのは東華とうかのためだが、善良な青緹を巻き込んでしまったと鳳九は落ち込んだ。

成玉せいぎょくは鳳九を励まし、死罪になっても苦しまずに天上に戻れる腕輪を渡した。

玄仁は賢太后の前で床に額をつけ、鳳九の死罪を免じてくれるよう頼んだ。

「2人をどう処分するの?」

「小九はもともと王宮を好みません。称号を剥奪し平民に落として故郷へ帰します」

「葉青緹も殺さないつもりでしょう」

「葉将軍はこたび大きな過ちを犯しましたが、葉家は代々忠臣で、父親は先王を守るために戦死しました。葉青緹は葉家の唯一の子孫です。将軍家は没収し、葉家の者を故郷へ。二度と都に戻さず登用もしません」

賢太后に問われ、玄仁は答えた。

賢太后は、青緹は先祖代々王家に仕えてきたことに免じて許すにしても、王家の体面を傷つけた鳳九は絶対に殺さなければならないと言った。

「殺して何になりますか」
玄仁は賢太后に許しを求めた。

「あの者を生かすなら私が死ぬわ」

小九しょうきゅうをお許しになるまでここを動きません」
玄仁は土下座した。

「たかが女のために土下座するとは。よいわ。ずっとそうしていなさい」
賢太后は部屋を出て行った。

夜、都の門が開かれ、武装した兵の軍団が入っていった。

鳳九は成玉せいぎょくの仙力で治療を受けているところだったが、異変を察知した。

玄仁げんじんの所にも異変の報せが届いた。

楊順ようじゅんから王宮に内通者がいると聞かされた玄仁げんじんは、青緹を解き放ち王宮を守らせるよう命じた。

鳳九は内乱について相談があると言って玄仁げんじんに謁見を求めた。
すると玄仁げんじんは牢までやってきた。

「敵が都を攻めてきたと聞きました」

「まだ余に関心が?」
玄仁は鳳九を鋭い視線で見下ろした。

「1つお願いがあります」

「申せ」

「私は万死に値する罪を犯しました。ですが今は国事を第一に考えて葉将軍を放ち、都の民を守らせてください」

「余を呼んだのは、葉青緹のためか」

「いいえ違います。これは民と承虞国のためです。そして大王のために」

「やめよ」

「大王、私は幸が薄く大王のご厚意を受けられません。大王にお願いできる立場にありませんが、死で償うゆえ葉将軍を放ち敵を阻ませてください。このとおりです」

鳳九は土下座した。

「ついてこい」
玄仁は鳳九を牢から連れ出した。

玄応の配下が都の門を開き、崇安国の兵が攻め入った。
承虞国を守る兵の中には将軍・葉青緹の姿があった。

青緹は一騎当千の勢いで敵を次々なぎ倒した。

玄応げんおうは崇安国の強兵30を連れ、王陵に来た。

「大王のめい霊璧石れいへきせきを取りに来た」
玄応は言った。

「大王が許したもの以外お通しできません」
王陵を守る兵は玄応げんおうを阻み、すぐさま玄応げんおうに殺された。

鳳九は玄仁の後をついて歩きながら考えている。

「おかしいわ。なぜ敵はたやすく侵入を?きっと王宮に内通者がいるはず。でもそう単純ではない。楚宛そえんの行いやこの内乱は、崇安国すうあんこく霊璧石れいへきせきを盗むためでは?」
鳳九は玄仁に考えを伝えた。

楊順ようじゅん、葉将軍と精兵2千を王陵に送れ」
玄仁はすぐさま命を出した。

玄応げんおう達は慎重に王陵の地下宮殿を進んでいく。

玄仁と鳳九が修復した仕掛けが行く手を阻み、脱落者が次々でたが、30名中10名の兵が霊璧石れいへきせきを安置する部屋にたどり着いた。

鳳九と玄仁も王陵に着き、罠にかかった兵の死骸を見つけ、鳳九の読みが正しかったことを視線で確認しあった。

玄応が台座を触ると霊璧石れいへきせきが現れた。

すぐに手に入れようとした玄応だが、寸前で思いつき阿芒あぼうに命じた。

阿芒あぼう霊璧石れいへきせきに触れようとすると、下から仕掛けが作動しその手を阻んだ。

そこに玄仁げんじんと鳳九が到着した。

「東華帝君」
阿芒あぼう玄仁げんじんを見て、思わず叫んだ。

玄応がいるのを見て、玄仁は兄が霊璧石れいへきせきだけでなく玉座も狙っていることを知った。

「盗むのではない。盗んだのはお前のほうだ。宋玄仁。…王家においてお前は私の弟にすぎぬが、生母を失うと私の母に育てられた。母はお前に目をかけ、私という実の息子さえ忘れた。なぜ弟のお前が太子なのだ。しかも父と母に溺愛された。私が努力しても2人の目には入らない。私は2人にとって出来損ないにすぎぬのだ。だが宋玄仁よ、お前が生まれた時、天に異象が現れ生母も死んだ。お前は承虞国の疫病神でしかない」

玄応げんおうは心情を吐露した。

「敵と結託し、都を壊滅させた。どちらが承虞国にとって疫病神なのだ」
玄仁は兄に向かって言って…。

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感想

前半は前回の最後の辛さが続きますが、裏で動いていた玄応と聶初寅がついに動き出す後半は怒涛の展開になりました。

どのくらいの間、鳳九と青緹が逃げたのか分かりませんが、あっさりと捕まってしまったように感じました。そして鳳九は玄仁の前に連れていかれました。

ここの2人の演技はすごい。本当にすさまじい必見の演技になってるのでぜひチェックしていただきたいです。私だったら、顔を手でつかまれたらタコ顔になって笑いしか出ませんが、鳳九はタコ顔にされても綺麗で画になります。すごい。

そしてここまでされても、きっとまだ玄仁は鳳九を愛しているんですね。賢太后に助命を頼み土下座していました。ではどうするのかと賢太后に言われ、玄仁が提案した鳳九への処罰は、身分はく奪と故郷に帰すというもので、鳳九の性格を知っている人が見れば、全く処罰になっていないと思いました。

牢の中にも会いに来てくれた成玉。持つべきものは親友です。成玉が来てくれて見ている方も鳳九も明るくなれた気がします。

阿芒あぼうは東華帝君の顔を知っていたようです。

玄応は玄仁が父母に溺愛されたと言っていましたが、玄仁は以前父に会えなかった、父は母を思い出すから自分に会ってくれないのだと分かったと言っていました。でも玄応には太子に選ばれた玄仁は愛されていたように映ったようです。

玄応の言っていることはわかるし、可哀そうだとは思いますが、だからと言って都を火の海に包み、国宝を敵国に差し出していいはずがありません。王位など狙わず趣味に没頭してそっち方面で名を残すと言う手もあったと思うのですが…。周りに悪い人たちが集まってしまったでしょうか。残念です。

次回玄応と玄仁の直接対決。どうなるのか気になります。

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