夢幻の桃花 三生三世枕上書 第19話 選ばれし王后

第19話 選ばれし王后夢幻の桃花

あらすじ

玄仁げんじん楊順ようじゅんに調べさせ、昨日王と美姫の講談をしたものがいなかったことを知った。鳳九ほうきゅう玄仁げんじんをだましたのだ。一方、王陵の地図を得た玄応げんおう聶初寅じょうしょいんは、霊璧石れいへきせきと玉座を奪う計画を立てた。玄仁は鳳九を王后にすることを決定した。青緹は鳳九に文を渡した。司命の助言で、鳳九は青緹と駆け落ちする道を選んだ。

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夢幻の桃花 第19話 登場人物

鳳九青丘の姫。人間界で玄仁に愛の苦しみを与える役を果たすため頑張っている。
玄仁修為を回復するため東華が転生した人間界での姿。承虞国大王。
青緹承虞国将軍で玄仁の義兄弟。鳳九に恋心を抱いている。
玄応玄仁の異母兄。承虞国の王座を狙い画策している。
聶初寅緲落の封印を解くために鎖魂玉(=霊璧石)を探している魔族。
賢太后玄応の母で、玄仁の義母。
楊順内侍。賢太后に長年仕えていたが、今は玄仁の側仕えをしている。
沐芸沐風蝶の生まれ変わりで鳳九の侍女。

あらすじ【ネタバレ有】

楊順ようじゅんは、昨日王と美姫の講談をした者はいなかったと玄仁げんじんに報告した。

「つまり小九しょうきゅうは余をだましたのか」
報告を聞いた玄仁は、持っていた筆を楊順ようじゅんに投げつけた。

「いくら心を尽くしても小九しょうきゅうには伝わらぬ」
玄仁は眉間にしわを寄せ、寂しそうな表情を浮かべた。

青緹せいていは何度も玄仁の所へ来ていたが、玄仁げんじんは追い返していた。

今日も禁衛軍のことで大王に相談があったが、楊順ようじゅんに大王は会わないと言われてしまった。

楊順ようじゅんが、理由に心当たりがないのかと言うと、青緹せいていは渋い顔をして去った。

玄応げんおうは手に入れた王陵の地図を見ながら、聶初寅じょうしょいんと話し合っていた。
王陵と王宮はそう遠くない。

霊璧石れいへきせきを奪ったら、玄仁げんじんに退位を迫ろうと聶初寅は言った。

「いつ手を下す?」
玄応げんおうは聶初寅に問うた。

「事態を静観し、時機を待つ」
聶初寅じょうしょいんが答えると、玄応げんおうは頷いた。

玄仁げんじんは酒におぼれ政務を投げ出すようになっていた。
賢太后は玄仁げんじんを訪ねた。

「後宮には不満が渦巻き国事も混乱している…そんなざまで天下の民や亡き生母に顔向けできる?…色恋ごときのために大業を投げ出さないで」
賢太后は玄仁を叱り、励ました。

「古来名君には賢妻がいた。後宮が平穏なら天下も定まる」
賢太后は王后を選び、後宮を束ねさせてはどうかと提案した。

素性が知れぬ者は王后選びとは無縁だと念を押し、酒は控えるよう言うと賢太后は帰っていった。

後宮では大王が立后を決めたらしいと噂になっていた。

鳳九が月を見ていると、成玉せいぎょくが現れた。
成玉は鳳九が悲しそうなので見に来たのだそうだ。

玄仁げんじんはしばらく鳳九ほうきゅうの所へ来ていなかった。
そんなタイミングで大王が立后を決意したと噂が立った。

玄仁げんじんが愛を得られず心変わりしたなら情劫じょうごうは終わる。
鳳九は喜ぶべきなのに、喜ぶことができなかった。

鳳九と青緹のことを気づいているのに、玄仁は会いに来ない。
鳳九は不満をこぼした。

「結局別れる運命なのね。今日も講談本を読んで、ある言葉に共感した」
「どんな言葉?」

「”はかなき寵愛 思いは深く縁は浅し”」
鳳九は暗い顔をして、誰が王后に選ばれるのだろうかと推理した。

えい夫人は家柄が良く太后にも好かれている王后候補の本命。
げん夫人はいつも写経ばかりしていて面白みのない人。
よう夫人はずっと鳳九ほうきゅうと争っていたけど勝てなかった。

「成玉、誰が王后になるかな」
「あなた以外なら誰でもいいわ」
「そうね」
鳳九は暗い表情で同意した。

成玉は鳳九を心配そうに見つめた。

玄仁げんじんは王后を決定し、臣下一同が集まる中、楊順ようじゅんに発表させた。

「天地が変わらねば万物は生じず 陰陽が変わらねば繁栄もせず 夫人白氏は善良であり その言行は礼節にかなう 気品高く見目麗しい 天下の母にふさわしいことから 白氏を王后に立てる 百官に命ず 8月8日に立后の儀を執り行うよう 以上である」

「言語道断」
「九夫人は素性が知れない」
「誰一人納得しない」
「とんだ笑い話」
「九夫人は妖魔の化身で国を亡ぼすと言う噂がある」
「国の基を揺るがす」
発表を聞いた臣下は鳳九の立后に反対し、玄仁に再考を願い出た。

青緹せいていだけは異議がない旨、玄仁に問われ述べた。

玄仁げんじんは最初から考えを変えるつもりはなく、8月8日の立后の儀の準備をするよう命じた。

楊順ようじゅんから王后についての報告を聞いた賢太后は、いますぐ玄仁げんじんを連れてくるようにと怒りを露わにしていた。

楊順ようじゅんが呼びに行くより早く玄仁げんじんがやってきた。
今回の身勝手の許しを請うためだ。

賢太后は、九夫人は素性が知れず陰謀を企んでいるかもしれない上、玄仁げんじんは九夫人のために政務を顧みず他の妃を冷遇したと言って反対した。

「私の王后は小九しょうきゅうだけ。私が臣下と話し合わなかったのは、何があろうと小九しょうきゅうを王后にするためです…私の心には小九しょうきゅうしかいない」
玄仁は賢太后に訴えた。

「実は、もう1つ理由があります。小九に対し霊璧石れいへきせきが不思議な反応を。小九は霊璧石れいへきせきを守るべく天に遣わされたのです」

「そんなことが?」

「はい。事は重大ゆえ偽りなど申しません」

玄仁げんじんが言うと、賢太后は態度を変えた。

「許すと?感謝します」
玄仁は賢太后に深く頭を下げ、退出した。

鳳九の所に大王の詔と、整理しきれないほどの褒美が届いた。

「私を王后にするなんて、どうかしてる」
鳳九は呟いた。

『まずいわ。努力が水の泡になった』
浮かれている沐芸と反対に、鳳九は浮かない顔をした。

王后に選ばれたが、玄仁げんじんが鳳九の所に来ることはなかった。
鳳九が侍女と庭を散策していると、青緹せいていが忍んで会いに来た。

鳳九は青緹に気づくと、侍女を下がらせた。

「まさか、わずか数日でこんな事態になるとは」
青緹は鳳九の隣に間を開けて立っている。
「そうね。思いもしなかったわ」

「申し訳ない。何というべきうやら。祝福すべきかさえ分からない」

「自分に釣り合わない身分は不幸を招くだけ。なぜ祝福するの」

「うれしいか?」
「喜ぶべきよね、だけど…」

「つらければ言ってくれ」
青緹は真剣な表情だ。

「立后を逃れる方法があるの?無理だわ」
鳳九は少し笑って言った。

青緹は暗い顔をして袖から手紙を取り出した。

「ずっと言いたかったことがある。この中に」
青緹せいていは鳳九に手紙を渡すと去っていった。

『そなたが王后になると聞いた時、心に穴が開いたようだった。涙が衣を濡らし、作り笑いするも胸が痛む。そなたは手の届かぬ所へ。私は後悔している。そなたを王宮に連れてきたことを。伝えておこう。もしそなたが王宮を出たくなったら、私は千山万水を越えて生死を共にする。季節が移り変わろうといつまでも――そなたを待つ』

鳳九ほうきゅうが手紙を読んでいると司命しめいが現れ手紙をのぞき見した。

「葉青緹の文は転機です」
司命は言うと、茶を注いだ。

玄仁げんじんは体面を捨て鳳九ほうきゅうを王后に決めた。
このままでは情劫じょうごうは終わりそうにない。
鳳九は司命に相談した。

「葉青緹の愛は情劫の契機となるやも」
司命は言った。

「どういう意味?」

「宋玄仁があなたを忘れ他人を立后すれば情劫は終わっていました。しかし今は?帝君や鳳九様に残された時は多くありません」

「言いたいことはわかる。でも帝君は…。それにもともと葉青緹はこの件と関係なかったし。周夢渓しゅうむけいも他人を巻き込まなかったわ」
鳳九は主張した。

「葉青緹はすでに巻き込まれた。鳳九様が本来の情劫を変えたことで、全てに変化が生じたのです。周夢渓は宮中で苦しんだ末に死にました。宋玄仁を愛さずしぶしぶそばにいるはずでしたが、あなたは真心で宋玄仁に接している。よって帝君は情劫を経られず修為も回復しない。鳳九様」

司命しめいが鳳九を説得するため言葉を続けようとしたところに、玄仁げんじんがやってきて司命は姿を消した。

鳳九は青緹からの手紙をお盆の下に隠した。

「大王どうされました。今から拝謁に行こうかと」
鳳九は玄仁を出迎えた。

「会いたかった。そなたもか?」
玄仁に見つめられ、鳳九は戸惑っている。

「この王宮では余の愛こそがそなたの最大の武器だ。いかなる望みも許す。いつかそなたも余に心を捧げてくれよう」
玄仁げんじんは鳳九の頬を撫でた。

『帝君、私が心を鬼にしないと大変なことになる。どうか恨まないで』
鳳九は心の中で願った。

玄応げんおうは作るよう命じていた衣がまだ届かないため怒っていた。

部下は、立后の儀はかつてない盛大なものになるため、その衣装づくりに縫子は総動員されてしまっていると報告した。

玄応げんおうは聶初寅に呼び出され出掛けた。

聶初寅と玄応は森の中で密談している。

8月8日の立后の儀では宮中の者は王宮を出て宗廟そうびょうで天地を祭る。

その機会に玄応げんおうが都の門を開け、突入した聶初寅の部下が都で乱を起こす。

王の軍が都に引き付けられている間に王陵に攻め込む。

計画が立てられた。

「葉将軍も王宮を出るのか?」
聶初寅は玄応に尋ねた。

崇安国にも勇猛果敢な青緹の名は知られているそうだ。

「奴が王宮にいれば計画に支障をきたす。だが不在なら好都合だ。しばらく阿芒がそなたを護衛し我らの間の連絡役を担う。そなたは時機をつかめばよい」
聶初寅は阿芒あぼうを残し去っていった。

青緹せいていの所に立后の儀の衣装が届いたが、青緹せいていは着る気になれなかった。

部下に試してみるよう言われたが、部下を追い返してしまった。

ふと畳まれた衣装を開いてみると、中から“あなたと共に千山万水を越えたい”と書かれた布が出てきた。

鳳九は立后の儀の礼装を試着して玄仁げんじんの前にいた。

「これはただの立后の儀ではない。そなたと余の婚儀でもある。ある意味この衣は花嫁衣装だ。ゆえに一生忘れられない大典にしたい」

玄仁げんじんが言うと鳳九は涙を流し玄仁げんじんに抱き着いた。

『ごめんなさい、帝君。許して』
鳳九は願った。

立后の儀の当日、沐芸もくうんは侍女を引き連れ鳳九を起こしに向かった。

寝台に鳳九はおらず、書置きが残されていた。

賢太后、玄仁げんじん玄応げんおうが集まり鳳九が到着するのを待っている。
玄仁げんじんは落ち着かない様子でそわそわしていた。

そこに慌てた様子で楊順ようじゅんが入ってきて、鳳九が消えたことを伝えた。

賢太后はすぐに青緹せいていに探させるよう命じたが、楊順ようじゅんは青緹も消えたと報告した。

鳳九の残した書置きには、『さようなら。お許しください』と書かれていた。

月華宮げっかきゅうを捜索すると文の入った箱が発見され、玄仁げんじんに差し出された。
その箱の中には、鳳九が青緹せいていから受け取った手紙が入っていた。

鳳九は青緹に、『理由があって立后の儀に出たくない』と手紙を出し、青緹からは『王宮を去りたいなら私は運命を共にする』と待ち合わせ時間を記した手紙が届いた。

鳳九がその手紙を燃やそうとするのを、司命が止めて文箱の中にしまったのだ。
玄仁げんじんに鳳九と青緹せいていが愛しあっている証拠を残すためだ。

「でも葉青緹に災いが」
鳳九は青緹の身を案じた。

「あなたとの駆け落ちを選んだ以上、死など恐れぬでしょう」
司命が青緹の心中を話すと、鳳九は俯いた。

「地の果てまで追い、2人を連れ戻すのだ」
玄仁は激高し、命令を出した。

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感想

うわぁ!うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

こんなことになるとは全く思っていませんでした。見終わった瞬間心臓が縮まるかと思いました。情劫ってこんなにつらいんですね(泣)

そして、少し経った今では、玄仁の人生は数百年後に映画化されちゃうんだろうなぁという気持ちでいっぱいです。

少し前に、ルートヴィヒ2世の映画を見ました。ディズニーのシンデレラ城のモデルになった、ノイシュバンシュタイン城を作ったバイエルン国王です。狂王と呼ばれ、彼の人生は書籍化・映画化されています。

見ておいてなんですが、見た後、王自身は映画化されちゃってどう思っているんだろうと思いました(亡くなってる方なので何とも思わないと思うのですが)。

私は友達から、出席した結婚式にウェディングドレスを着た女性が2人いたという話を聞いたことがあります。新郎が元カノと上手く別れていなかったみたいで、元カノさんがウェディングドレス姿で乗り込んだらしいです。

これって新郎・新婦にとっては一生忘れられないと思いますが、一般人ならそれで終わりです。でも玄仁げんじんは王様だから、史書にまとめられて何百年・何千年経っても結婚式の日に花嫁に逃げられた王と記されるのです…。映画化もされると思います。辛い。あまりにも辛すぎる。

玄仁げんじんは今回、序盤は酒におぼれていましたが、鳳九の立后を決めてからは病みが入った感じの愛を示してきていて、それはそれでなんかいいじゃんと思っていました。そして礼装姿の鳳九に語った言葉には涙出ました。

それなのに、それなのにこの仕打ち。これがないと帝君の修為が回復しないと言ってもこんなにも大変だったなんて…。

玄仁げんじん青緹せいてい鳳九ほうきゅうに出会わなければ良き王と他国に名を轟かす勇猛な将軍で、仲良く承虞国を支えていく存在だったと思うのに鳳九に出会ったことで全てが変わったのです。これが傾国の美女ってやつですね、きっと。

なんというか、今回は衝撃が強すぎました。はぁ~。

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