夢幻の桃花 三生三世枕上書 第18話 密会の疑惑

第18話 密会の疑惑夢幻の桃花

あらすじ

楚宛そえんの牢の扉が開き、刺客が楚宛を襲った。楚宛そえんに刃が襲い掛かる寸前、楚宛そえんは消えてしまった。楚宛を助けたのは燕池悟だった。燕池悟は姫蘅に記憶がないことを知り、記憶を取り戻そうと仙術を使った。玄応の所に聶初寅が訪ねてきて、霊璧石が王陵の地下にあることを教えた。鳳九は青緹と出かけ、夜遅く帰ってきた。月華宮には玄仁が待っていて鳳九を尋問した。

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夢幻の桃花 第18話 登場人物

鳳九青丘の姫。東華の情劫を修正する役目を負い、人間界の承虞国大王夫人になった。
玄仁修為を回復するため人間界に転生した東華。承虞国大王。
玄応玄仁の兄。承虞国の王位を狙ている。
青緹承虞国将軍。代々勇猛な将軍を輩出してきた葉家の若者。
楚宛記憶を失っているが、魔族の公主姫蘅。霊璧石を奪おうとしたが失敗し、牢に入れられた。
燕池悟青魔族の魔君。姫蘅のことが好き。
聶初寅緲落の封印を解くため、人間界で鎖魂玉(=霊璧石)を探している魔族。
阿芒聶初寅の腹心の部下。
賢太后玄応の実の母で、玄仁の義母。

あらすじ【ネタバレ有】

楚宛そえんの牢が突然開かれ刺客が襲い掛かった。
刺客の剣が楚宛そえんに触れる寸前、楚宛そえんは消えた。

楚宛そえんが消えたという報告が玄仁げんじんになされた。

刺客は玄応げんおうの所に戻り、突然楚宛が消えたと報告した。
退出した刺客は、玄応の側近に殺された。

楊順ようじゅん月華宮げっかきゅう鳳九ほうきゅうの所へ、大王にとりなしてくれるよう頼みに来ていた。
楚宛そえんが消えたため侍衛たちが皆殺しにされ、青緹せいていもおとがめを受けるかもしれないからだ。

連れ去られた形跡もなく消えたという話を聞いた鳳九ほうきゅうは、誰かが仙術で連れ去ったのかもしれないと考えた。

「お前たちの守りはそれほど手薄なのか?」

玄仁げんじんの執務室には青緹せいていと侍衛が集められ叱責を受けていた。
玄仁げんじんはたいそうな怒り様で物を投げつけている。

そこへ鳳九ほうきゅうが登場し、太医たいいの言葉のことです話があると言って人払いをさせた。

部屋は鳳九ほうきゅう玄仁げんじんだけになった。

宛婕妤えんしょうよ(楚宛)を診た太医の言葉をご記憶に?」
鳳九は玄仁に尋ねた。

「脈に規律がなくひどく乱れていると言った」

「毒の作用が疑われるものの、苦しむ様子がないのを理由に否定してました。あの時私は不審に思ったのです。もしや宛婕妤は人間ではないのかも」

「何だと?」
玄仁は立ち上がった。

「宛婕妤は誰にも言えぬ訳があってこの世に来たものの、全てやり終えたので去ったのかと」

「では何のために王宮へ来たと言うのだ」

「大王のためです」
「余のため?」

「大王に疎まれたとたん姿を消したからです」
霊璧石れいへきせきを奪うためやもしれん」

「大王、宛婕妤は大王に情を持っていたと思います」

「もうよい。侍衛どもを守るための弁明であろう?」
「お怒りを鎮めていただきたいのです」

「もうよい。全ては終わったことだ。宛婕妤が去り霊璧石は幸い守られた。宛婕妤の話は二度とするな」
玄仁は落ち着きを取り戻した。

目覚めた楚宛は見知らぬ寝台にいた。
楚宛が記憶を手繰っていると、燕池悟えんちごがお粥を持ってやってきた。

「よかった。目覚めたな?…熱いうちに食え」
燕池悟は粥に息を吹きかけ、食べやすいように冷ましている。

「お助けに感謝を。あなたのご尊名は?」
楚宛そえんが話しかけると、燕池悟えんちごは面食らった様子を見せた。

「人間界で役者の芸を身につけたな?だったら俺も」
燕池悟は咳払いをしてのどの調子を整えた。

「私の名は燕池悟えんちご。青魔君である」
燕池悟は凛々しい表情で演技した。

しかしすぐに「それより粥を…」と楚宛そえんにお粥を食べさせようとしている。

楚宛そえんは「“人間界”とは?」「ここはどこです?」「”魔族”とは何です?」と言い、燕池悟えんちごの顔も覚えていない様子だ。

「まさか自分のことも忘れたとか?」
楚宛そえんと申します」
楚宛は挨拶した。

「違うだろ。魔族の姫蘅きこう公主だ。覚えていないのか?」
燕池悟えんちごは立ち上がり姫蘅に迫った。
楚宛そえん鳳九ほうきゅうにも「姫蘅きこう」と言われたことを思い出した。

「“姫蘅”ですって?私をご存じで?」
姫蘅は立ち上がった。

「知っているどころか親しい仲だ」
燕池悟えんちご丹泠宮たんれいきゅう煦暘くよう東華とうかと名前を挙げた。

「私は…その…分からない」
姫蘅は思い出せず俯いた。

聶初寅じょうしょいんめ、皮を剥いてやる」
燕池悟えんちごが悪態をつくと、姫蘅きこうはその言葉に反応した。

「あの方は命の恩人です」
姫蘅は言った

「あいつは悪党だ。…毛皮をだまし取る野郎だ。記憶だって奪いかねない」
燕池悟えんちごは姫蘅の認識を改めようとした。

「何かの誤解です」
姫蘅きこうは高所から落ちて死にかけた時に、聶初寅に助けられたのだと説明した。

燕池悟えんちご煦暘くようから聞いて姫蘅きこうが崖から落ちたことを知っていたので、それで記憶をなくしてしまったのかと尋ねた。

煦暘くようはそなたの兄で、俺は…俺は親しい友だからそなたを捜していた」
今までの経緯を燕池悟えんちご姫蘅きこうに説明し、仙術で記憶が戻るか試してみることにした。

鳳九ほうきゅうは月を見ながら酒を飲んでいた。
最近鳳九ほうきゅうは酒を飲んでばかりいる。

「飲みすぎですよ。体でも壊したらどうする気ですか」
沐芸もくうんは心配している。

「心配ないわ。酒は強いの」
鳳九は酒を注ぎ、月を見上げた。

「月の満ちる夜は 恋しき者と集いたい もう長い時が過ぎた いつそんな日が来るのやら」
鳳九は呟いた。

沐芸もくうんは酔い過ぎているせいか、言葉まで詩の様だと言いながら、鳳九に大王からの褒美の上衣を羽織らせた。
褒美の品は何度も届いている。

「大王は心から九夫人を愛しているのですね。でも九夫人ったら一度も…」
「もういい、そこまでよ」
沐芸もくうんの言葉を鳳九は遮った。

そこに玄仁げんじんがやってきた。
あわてて挨拶しようとした鳳九はバランスを崩し、玄仁に抱き留められた。

「そなたが羽織るとその上衣もさらに美しい。しかし…飾りが足らぬようだ」
玄仁は鳳九の髪にかんざしを挿した。
特別に作らせた金線きんせん細工の鳳凰ほうおうのかんざしだ。

酒で足元のおぼつかない鳳九ほうきゅう玄仁げんじんは抱きかかえ寝台に運び寝かせた。

『どうしよう。何をするつもりなの』
鳳九は酔った頭で考えた。

「さっき言っていたな、恋しいのは誰だ?そなたの心に住んでいたのは一体何者だ?」
玄仁げんじんは問いかけた。

鳳九ほうきゅうはうつらうつらしている。
「今後は余だけを住まわせよ。今夜はここに泊めてくれ」
玄仁は鳳九ほうきゅうに口づけた。

玄仁げんじんは鳳九の上衣の紐をほどいた。

鳳九ほうきゅうの顔を玄仁げんじんは見つめている。
鳳九ほうきゅうの瞼は閉じていた。

小九しょうきゅう
玄仁は呼んでみるが返事はない。

自嘲した玄仁げんじんは鳳九から体を離すと部屋から出た。
そしてもう一度部屋の扉を開いて鳳九ほうきゅうを確認した後立ち去った。

扉の外で待っていた楊順ようじゅん沐芸もくうんは顔を見合わせた。
「帰るぞ」
玄仁げんじんの言葉を受けて、玄仁げんじんと付き人は帰っていった。

鳳九が翌日目覚めると、机の上にかんざしが置いてあった。
「昨夜まさか大王と?」
不安に思った鳳九ほうきゅうは、あわてて沐芸もくうんを呼び、大王が昨夜ここに泊まったか聞いた。

「大王はやっとの思いで九夫人と寝室へ入ったのに、すぐに出てこられました。九夫人が酔って寝てしまったからです」
沐芸もくうんは答えた。

鳳九は、”よかった何もなかったのね、天の助けだわ”と喜んだ。

「なぜうれしそうな顔を?大王の真心が分からないのですか?」
鳳九の様子を見た沐芸もくうんは不満げだ。

”大王、あなたの思いはもちろんわかっている。だけど今世ではあなたが私の思いを知ることはないわ”
鳳九は心の中でつぶやいた。

鳳九の所へ賢太后がやってきて、実家や両親はどこかと鳳九ほうきゅうに聞いた。
いつも通り、家は承虞国じょうぐこくの国境近くの身分の低い家で、両親は各国を遊歴中であることを鳳九は説明した。

賢太后は、そんな奇妙なことがあるだろうかと思いを述べた。
身分の低い鳳九が寵愛され他の妃達は快く思っていないこと、常日頃から慎み深く従順であるよう努めること、寵愛を得るための手練手管を弄さないことと忠告して、賢太后は帰っていった。

玄応げんおうの所に阿芒あぼうがヴェールで顔を隠した黒衣の人物をつれてやってきた。
阿芒あぼうは応王府を守る兵士たちを次々斬り倒していく。

黒衣の人物は聶初寅じょうしょいんだった。
聶初寅じょうしょいんは玄応の執務室に上がり込み、お茶を淹れ始めた。

「何者なのだ」
問う玄応の前に茶碗が現れた。
聶初寅が仙力で移動させたのだ。

「何をしに来たのだ」
警戒する玄応に対し、聶初寅は余裕の表情だ。

「そなたの所業は全て知っている」
聶初寅の言葉を聞いて、玄応は剣を向けようとした。

聶初寅の隣に控えていた阿芒あぼうは瞬時に移動し玄応の首筋に刃を当てた。
玄応は持っていた剣を落とした。

聶初寅じょうしょいんは、王座を奪う手助けをする代わりに、霊璧石れいへきせきを渡せと取引を持ち掛けた。

霊璧石れいへきせきは国宝であり、王座につかぬ限り王族といえど一生知り得ないと玄応げんおうは答えた。

聶初寅じょうしょいん霊璧石れいへきせきは王陵の地下にあると情報を与えた。

「王陵の地図がある。…宋玄仁の書斎だが、私は見られない」
玄応は言った。

「そなたは宋玄仁の兄ではないか。なぜ弟の書斎に入れない?」
聶初寅は玄応を見た。

「試してみよう」

「朗報を待っている、話が外に漏れるようなことがあれば、自分の身がどうなるか忘れぬように」
聶初寅じょうしょいんは立ち去った。

青緹せいていは、王陵の守りを固め兵を増強してはどうかと提案し、玄仁げんじんに認められた。
青緹から良い香りが漂っていることに玄仁げんじんは気づいた。
戦で負った顔の傷も癒えている。

「よい塗り薬を得たのです」
嬉しそうに言う青緹せいていを見て、玄仁げんじんは鳳九に塗ってもらった薬のことを思い出した。

司命しめいが鳳九の様子を見に来た。

「悩めるお姿を天上から見ていました。何か困難でも?」
司命は鳳九に尋ねた。

「つらいの。もうやめたい」
講談本に書かれている恋物語の裏には苦しみがあると鳳九は悟った。

「あなたは王に優しすぎる。さっさと傷つけねば帝君との情劫じょうごうが終わらない」
司命は言った。

「“得られぬ愛”で苦しめるのはつらい」
「情劫さえ終われば、あなたも楽になれます」

鳳九は月を見上げた。

鳳九ほうきゅう青緹せいていと馬で遠乗りに出かけた。

青緹せいていは鳳九を特別な場所に案内した。
山の高台にあるその場所に2人で座ると、遥か遠くまで山々を見渡すことができた。

鳳九はその美しさに魅了され、平凡な人間界にもこのような美しい場所があるのだとしみじみ思った。

「落ち込む時はここで夕日を見て風の音を聞く。すると悩みを忘れることができる」
青緹せいていは語った。

鳳九は青緹の顔の傷がほとんど消えていることに気づいた。
あの薬のおかげだと青緹は鳳九に礼を言った。

小九しょうきゅう、その…大王と何か?」
青緹は聞きにくそうに尋ねた。

「大王はお優しいわ。王宮が息苦しいだけ」
鳳九は答えた。

青緹せいていは一度腕輪を手に持ち、それをひっこめた。

「何を隠したの?」
「別に。贈るつもりで持っていたが、機会がなくて」

「なぜ引っ込めるのよ」
鳳九が言うと青緹せいていは腕輪を差し出した。
「きれいね」
鳳九は嬉しそうに腕輪をはめた。

鳳九のうれしそうな顔を見た青緹せいていは笑顔を浮かべた。

小九しょうきゅう、もしもいつか耐えがたくなったら私を頼れ」
青緹は言った。

「もう日が暮れる。夜になると山の中は寒いでしょうね」
「帰りたいか?」
「いいえ。ここで星を見たい。王宮からは星が見えないもの。もう少しだけいさせて」

2人は肩を並べて日が暮れるのを見ていた。

政務が終わり玄仁げんじん月華宮げっかきゅうに向かった。

玄仁げんじんが出て行った書斎に玄応げんおうが現れ、王陵の地図を探し始めた。
玄仁げんじんは棚の上の箱の中から王陵の地図を見つけた。

月華宮げっかきゅうでは沐芸もくうんが鳳九の帰りを待っていた。
やっと帰ってきたと出迎えた沐芸もくうんだったが、そこにいたのは玄仁げんじんだった。

玄仁げんじん月華宮げっかきゅうに仕える侍女たちを集め、九夫人はどこへ行ったのかと尋問した。

「九夫人は気晴らしに出かけると仰せでした。それから確か誰かと一緒に行くと…」
侍女の一人が答えている。

沐芸もくうんがその侍女を睨むと、侍女は口をつぐんだ。

青緹せいてい月華宮げっかきゅうまで鳳九ほうきゅうを送った。

「王宮に来て一番楽しい日だった。贈り物も感謝するわ」
別れ際、鳳九はお礼を言った。

「何かあれば必ず私を頼れ」
青緹せいていは宮の中に入っていく鳳九ほうきゅうの後姿を見送った。

鳳九が部屋に入ると玄仁げんじんが待っていた。

「戻ったか。どこへ行った」
玄仁は鳳九に問いかけた。

「気がふさぐので王宮の外へ遊びに行きました」

「1人きりで?」
「ええ、1人です」

「1人でこんな遅くまで?」
「実は講談を聴いてたのですが、夢中になりすぎて時を忘れてました」

「それほど夢中になるとはどんな話だ」
「王と美姫の愛の物語です」

「王と美姫の?」
「はい」

玄仁げんじんは鳳九の左手の腕輪に気づき、腕をとった。
鳳九は腕をひっこめた。

「腕輪も買ったか」
「通りかかった店で美しいので買いました」

「そなたは宝飾品が嫌いだと思っていたが、余からもらうのが嫌だったというわけか」
言い訳しようとする鳳九の話も聞かず玄仁げんじんは出て行った。

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感想

前半は、久しぶりに燕池悟えんちごがでてきました!脳筋おバカキャラで可愛い燕池悟えんちごが私はとても大好きです!今回も癒されました。

燕池悟えんちご姫蘅きこうを助けて保護してくれました。好きな女性が記憶喪失という美味しい状況ですが、「あなたは誰?」という問いに「親しい友人」と言ってしまう燕池悟えんちご

そこは、「おまえの夫」とか「婚約者」とか言うところではないですか?それなのに友人と言ってしまう辺りもまた可愛いらしかったです。

姫蘅きこうが聶初寅から離れることができて良かったです。

その聶初寅は、玄応げんおうと手を組むようです。今回聶初寅じょうしょいんの側近阿芒あぼう玄応げんおうの部下を皆殺しのレベルでバッタバッタと切り倒していました。

私が心配なのは、玄応げんおうは部下をたくさん殺して(殺されて)いるけど、大丈夫?ということです。玄応げんおうが行っているのは悪いことなので、口が堅くて悪に手を貸してくれる人材が必要だと思います。

お金のためとはいえ、悪い仕事をしたい口の堅い人を探すのは大変だと思います。それなのにそんな貴重な人材を玄応げんおうは使い捨てています。すぐに手駒がいなくなっちゃいそうです。悪いことをする人ほど、人材は大切にしましょうと玄応には言いたいです。

最後の方は胃が痛くなりそうでした。青緹せいていは当て馬役を割り当てられてしまってます。玄仁は顔は笑っているのに怖いし、絶対に傷ついています。

私は中国の後宮というのは一度入ったら王が死ぬまで出られないし、宦官としか接することができないと勝手に思っていましたが、そういうわけではないのですね?。時代や王朝によったりするのでしょうか?謎です。

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