夢幻の桃花 三生三世枕上書 第12話 忘れ得ぬ美女

第12話 忘れ得ぬ美女夢幻の桃花

あらすじ

玄仁げんじんは池に落ちた美女を捜していたが見つからず、捜索を打ち切った。鳳九ほうきゅう成玉せいぎょく司命しめい姫蘅きこうが人間界にいて、記憶を失っているようだと話した。成玉はフリをしているだけかもしれないと言い、短刀の図を使って姫蘅を試す作戦を思いついた。姫蘅は短刀の図を見ても何の反応も示さなかった。周夢渓しゅうむけいが既に死んでいることが判明し、司命は鳳九が代わりに東華とうかの情劫の相手役を務めるよう求めた。

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第12話 登場人物

鳳九青丘の姫。ただいま人間界で小九と名乗り、男装して禁衛軍に勤務中。
玄仁東華が修為を回復するために転生した、人間界での姿。承虞国の大王。
青緹玄仁の腹心の部下で承虞国の将軍。
玄応玄仁の兄。玄仁を亡き者にしようと企んでいる。
楚宛魔族の公主、姫蘅が記憶を失い人間界で名乗っている名前。承虞国で霊璧石を探している。
成玉鳳九と仲の良い神仙。
連宋天君の第三皇子。成玉のことが好き。
司命人間の運命を司る神仙。鳳九の腐れ縁で色々と巻き込まれがち。

あらすじ【ネタバレ有】

玄応げんおうの部下が、宮中の様子を報告しに来ていた。
宮中では2つの騒ぎが起こっていた。
1つは大王が女子おなごを見染めたこと、もう1つは禁衛軍の一員に白小九はくしょうきゅうが加えられたことだ。

「禁衛軍だと?女子?」
玄応はつぶやいた。

「邪魔ばかりする白小九は今のうちに始末せねば」
部下は玄応に進言した。

「弟の玄仁は好色な男ではないし、急に白小九が出現したのも妙だ。何か別の目的を隠すための小細工なら必ず阻止せねば」

玄応げんおうは、小九しょうきゅうの素性を調べるよう指示を出した。

玄仁げんじんは共に池に落ちた美女の絵を描こうとしているが、描けないでいた。
美しすぎて描けないのだ。

「あの女子おなごは、人ではないのかもしれない…あの美しさは天上の神仙かもしれない」
玄仁げんじんは呟いて月を見上げた。

天上では成玉せいぎょく司命しめいを責め立てていた。

鳳九ほうきゅうは仙力の反発で体を壊した。なのに帝君の情劫じょうごうのため再び行かせるなんて。鳳九を殺す気なの?」

「まずは聞いてください」
司命しめいは成玉をなだめようとした。

「連れ戻しに行く」
成玉は行ってしまった。

「恐ろしく気が強い。さぞや連宋れんそう殿下は…」
司命はぼやき、成玉の後を追った。

鳳九ほうきゅうが寝ぼけ眼で起きてくると、成玉せいぎょく司命しめいが部屋にいた。

「成玉に司命。どうしたの?」
鳳九は不思議そうに2人を見た。

「帰るわよ」
成玉せいぎょくは起き抜けの鳳九ほうきゅうの手を引いた。

「何なの」
鳳九は立ち止まった。

青丘せいきゅうの姫が今度は何のつもり?懲りないのね。あなた程度の修為しゅうい(修練を積み得た仙力)で帝君を救うつもり?…ただの狐にされた惨めさを忘れたの?」
成玉せいぎょく鳳九ほうきゅうに怒りをぶつけた。

「とにかく怒らないで」
鳳九は司命を見た。

「私を見ても助けませんよ。成玉元君には逆らえませんからね」
司命は言った。

「成玉、聞いて。心配しないで。私が人間界へ来たのはね、私が変えた帝君の劫を元に戻すためなの。周夢渓しゅうむけいを見つけ、劫を見届けたら青丘に帰る。そして帝君を忘れるわ」
鳳九は成玉の手を握り、説明した。

「劫を修正するにはその方法しかないのです。二度と仙術を使わない約束ですし」
司命しめい成玉せいぎょくに説明した。

「でも以前のように恩返しと混同して見も心も傷つかないか心配なの」
成玉は言った。

「今度は大丈夫よ」
鳳九は笑顔で成玉を見た。

「仙術を使い、苦しむ姿は見せないで」
成玉は鳳九に念を押した。

「さてと、私もたびたび来ますが、もし困ったことがあればお知らせください」
司命は場をまとめた。

「分かった。そうだ姫蘅きこうを見たわ。…人間界での名は楚宛そえんよ。帝君に輿入れしたの。宛雲宮えんうんきゅうにいる」

「姫蘅が人間界にいるなんて変ね。司命、寒山真人かんざんしんじんの天命書を見てきてよ」
妙だと思った成玉せいぎょく司命しめいに頼んだ。

「大それたことを、よく気軽に言いますね」
「だけど以前帝君とは…」

“帝君”の言葉に鳳九が聞き耳を立てたので、成玉は司命の側に移動し、小声で続けた。
「“縁がない”って」

「あれはやむなく聞いたまで。何といっても鳳九様のためですから。でもこたびは姫蘅と…。姫蘅と帝君の事情です。寒山真人かんざんしんじんも天命書を見せぬでしょう」

司命は言った。

「心配しなくていい。私たちが調べるわ。司命、調べるわよね」
「はい」

成玉せいぎょくは請け負って、天上に帰っていった。

凌香りょうこう楚宛そえんに、青緹せいてい女子おなごを探しているようだと報告した。
楚宛そえんは事の次第が分かるまで、しばらく行動を慎むよう指示を出した。

成玉せいぎょく楚宛そえん姫蘅きこうだったと突き止めた。
司命しめいに報告すると、楚宛そえんの運名簿は空白だという。

「おかしいわね。しかも婚儀から逃げたのに帝君の劫に付き添うとは虫がよすぎる」
成玉は腕組みをし考えた。

「姫蘅が人間界にいる理由は不明ですが、帝君の情劫とは関係がなさそうです。それに魔族も人間界で仙術を使えば身に返ります」
司命しめいは言った。

「姫蘅が鳳九を虐げなければいいけど。もし何かあればこの私が許さない」
成玉は力強く言った。

「ご自重を。これは神族と魔族の仲や帝君の秘密にも関わる。忠告しておきます。軽挙は慎み静観してください。帝君の劫がまた変わってしまいます」
司命は成玉をなだめた。

「あなたって務めに忠実で神仙の鑑ね」

「そんな」
司命は照れている。

「鳳九の友だから大目に見るけど、融通の利かない者は頭にくるのよね」
成玉は扇子を仰いだ。

「恐れ入ります」
司命は揖礼ゆうれいした。

「帝君の劫に関わることなら寒山真人かんざんしんじんも口を割る。会ってくる」

成玉は勢いよく出かけていった。

鳳九ほうきゅうは遅くまで周夢渓しゅうむけいを探していたが手掛かりがつかめず部屋に帰ってきた。
すると成玉せいぎょくが来ていた。

成玉せいぎょくは、やはり楚宛そえん姫蘅きこうだったが、司命しめい寒山真人かんざんしんじんによると楚宛そえんの運名簿は空白だと報告した。

「でも変よね。帝君との婚儀から逃げたくせに、なぜ帝君の劫に関わってくるのかしら。まさか帝君を失ってから、愛してたと気づき、後を追ってきた?」
鳳九は考えた。

「傷ついたくせに姫蘅に寛容すぎる。極秘のはずの劫を嗅ぎつけて来たのよ。何を企んでることやら。帝君の一大事に姿を見せるなんて。あれは魔族が放った間者ね。ねえ鳳九、今まではあなたが父親にぶたれても心は痛まなかった。でも以前のように愚かにも傷つけられ、尻尾を巻いて逃げ帰る姿は二度と見たくない」
成玉せいぎょくは言った。

「もう昔の私じゃない。確かにあの時はただの狐になり、連宋殿下があなたに贈る短刀の図を必死に…。口が滑った」

「何が短刀よ。それから?」

「図の中に不備があって私が手を加えたの。なのに姫蘅が帝君の前で私の手柄を奪うから、咬みついちゃった」

「咬んだの?」
「そうよ」
「よくやったわ。ここで姫蘅に虐げられた?」

「いいえ。虐げるどころか姫蘅は記憶がないみたい」

「記憶が?装ってるだけじゃ?」

「先日正殿で姫蘅とすれ違った時、名を呼んだけど反応しなかった。装ってるとは思えない」
鳳九はあの時のことを思い出し、考えた。

「それだけでは確信が持てないわ。もっといい方法がある」

「どんな?」

「短刀の図を使うの。図の不備を知っているのは姫蘅きこうと帝君だけよ。図を使って試せばきっとぼろを出す」
成玉は提案した。

「じゃあ短刀の図を手に入れてくれる?」

「任せて」

「それと次に来る時、無憂華むゆうげを持ってきて。食事が口に合わないから無憂糕むゆうこうを作りたい」

「まったく世話が焼ける」
成玉せいぎょくが言うと、鳳九は嬉しそうに笑った。

成玉せいぎょく連宋れんそうの住む元極宮げんきょくきゅうに来たが、門の所で行ったり来たりしてなかなか中に入らない。

すると中から連宋が出てきた。

「自ら来るとは気が変わったか?」
連宋は成玉の前に立った。

「私に短刀を贈りたいとか?」

「なぜそれを?」
「模写するから短刀の図を貸して」

「断る。あれは見せられん。仕組みを知れば喜びがなくなるだろ?」

「くれる時に喜ぶフリをしてあげる」

「だめだ」
「そう?じゃあ帰る」

「待て」
連宋は短刀の図を取り出した。

成玉が図を受け取ろうとすると、連宋は図をサッと避けた。

「幼稚ね」
「図を貸してもいいが条件がある」

「言って」
「私と花見を」
連宋は成玉に近づき、艶のある声でささやいた。

「ごめんだわ」
成玉は連宋に背中を向けた。

「残念だな」
連宋は去っていく。

「一度きりよ」
成玉は連宋に言った。

連宋はニヤリと笑い、成玉に図を差し出した。

成玉が人間界の鳳九を訪ねると、鳳九は木芙蓉花膏もくふようかこうを作っていた。
王宮に芙蓉の花が咲いていたのを見て、人間界でも作れることに気づいたのだ。

「連宋から図を借りて急いで模写したわ。どうぞ」
成玉は短刀の図と無憂華を鳳九に渡した。

鳳九は無憂華の香りを目一杯吸い込んだ。

「この香りが恋しかった」
鳳九は何度も無憂華の香りをかいだ。

青緹は玄仁に、美女探しの進捗報告に来ていた。
青緹は未だに手掛かりを得られずにいた。

「あの女子おなごは存在しないかのようです」
青緹は弱音を吐いた。

「余が幻覚を見たと言いたいのか?」

「滅相もない」
青緹は揖礼ゆうれいした。

「“情”の一字が、そなたにも分かる日が来るだろう。もうよい、捜索は終わりだ」
玄仁げんじんは青緹を下がらせた。

楚宛そえん玄仁げんじんの所に差し入れを持ってきた。

玄仁げんじんはまだ楚宛そえんの住む宛雲宮えんうんきゅうに足を運んでいなかった。

楚宛そえんは話しかけるが、玄仁げんじんは楚宛を見もせず、冷たい態度をとっている。

「大王、私は幼い頃から古典が好きで。大王の書斎にはあまたの古典があると聞きます。見せていただいてもよいでしょうか」
楚宛そえんは玄仁に頼んだ。

「好きにせよ」

楚宛は玄仁の書斎を捜索した。

青緹せいていは鳳九に女子おなご探しが打ち切られたことを伝えた。

周夢渓しゅうむけいの捜索は、手の空いた禁衛軍の兵士たちが手伝ってくれることになった。

鳳九ほうきゅう青緹せいていに王宮の芙蓉で作った傷薬(木芙蓉花膏もくふようかこう)を贈った。

「1日に3回塗れば、半月で消える」
鳳九は使い方を教えた。

「ありがとう。だが太医たいいには手立てがないと言っていた。恐らく無理だ」
青緹は申し訳なさそうに言った。

「試せば分かる。そうだ、なぜ大王は急に捜索をやめると?」

「諦めたのだろう。“情”とか仰せだったが心変わりしたのやも。そういえば宛婕妤が来るのを見た」
青緹も理由は知らないようだ。

「よかった。助かった」
青緹の話を聞いた鳳九は手を打ち喜び、玄仁の書斎へ向かった。

玄仁げんじんの書斎には楚宛そえんがいた。

鳳九ほうきゅうは手に短刀の図を持っている。

「短刀の図を描いてみました」
鳳九が言うと玄仁は興味を示し、楚宛そえんの前で短刀の図が広げられた。

鳳九は楚宛にも感想を求めるが、楚宛そえんからは何の反応もない。

「短刀ではあるが、長剣にも暗器にもなる。鉄の弓にも?多様できる優れ物だ」
玄仁は短刀のしかけに気づいた。

「すぐお分かりとはさすがは大王です」

「この部分は特に巧みだ」
玄仁は図を指さした。

『私が修正して帝君に見せたかった場所よ』
鳳九は心の中で思った。

「私が工夫した部分です。鉄片を抜くと刃が収納され、そして別の武器へと形を変えます」
鳳九は説明した。

『記憶を失ってるなら、何をしに来たの?まさか帝君を愛して、常にそばにいるため?』
鳳九ほうきゅうは姫蘅を見ながら考えた。

短刀の図を気に入った玄仁げんじんは、写させてほしいと鳳九ほうきゅうに頼み、鳳九ほうきゅうは図の説明をした。

青緹せいてい鳳九ほうきゅうにもらった木芙蓉花膏もくふようかこうの香りを嗅ぎながら、鳳九ほうきゅうとの日々を思い出した。

「何を考えている?小九しょうきゅうは義兄弟だ」
青緹は自分に言い聞かせた。

禁衛兵舎で鳳九ほうきゅうが稽古をしていると、玄仁げんじんがやってきて鳳九ほうきゅうと手合わせをした。

『帝君と手合わせができるなんて。かつてはあなたが好むものを模索し、身も心も傷ついたけど、今の私たちは好みが一致してる』
鳳九は微笑み、手合わせを受けた。

勝負は玄仁が勝った。

玄仁は青緹に用があり来たそうだ。

「余がいては邪魔であろう」
玄仁は青緹せいていを連れ禁衛兵舎を去っていった。

去り際、玄仁は足を止めた。

「今日は禁衛軍に宴を用意した。…小九に礼を言え」
玄仁は声を立てて笑うと、去っていった。

「お喜びだったが何をしたんだよ」
兵たちは鳳九の周りに集まって来た。

「私も分からない」
鳳九は首を傾げた。

玄仁げんじん青緹せいていを連れてきたのは、鳳九ほうきゅうが持ってきた図案を見せるためだった。
青緹せいていは図案を見ると1つで5役をこなす短刀の精巧さに感服した。

小九しょうきゅうはたびたび余を助けてくれる」
玄仁げんじんは誇らしげな表情を浮かべている。

玄仁の様子を見ていた大内官は発言を許され話し出した。

「白統領の素性を我々は何も知りません。急に武器の図案を持ってくるとは奇妙ですな。大王の安否に関わるやも」
大内官は心配している。

「青緹はどう思う?」
玄仁は青緹に意見を求めた。

「素性はどうあれ大王と私にとって恩人です。小九のことは私が保証します。何かあればこの首で償います」
青緹はきっぱりと言った。

「葉将軍、人の心は計り知れぬもの。もし大王の御身が傷つくことがあれば、後悔しても遅いかと」
大内官は青緹に言った。

「恩に報いるためならこの命を捧げます。もしご案じならば、私が大王を死守します」

「青緹の言うとおり、気にせずともよい。小九しょうきゅうの身元は詮索するな」

玄仁が微笑んで大内官を説得すると、大内官は納得した様子を見せた。

玄仁げんじんは腕の良い職人を集め、最高の材料で図案の短刀を作るよう青緹せいていに命じた。

玄応げんおうの所では、部下が玄応と密談していた。

「あの者は大王を救い、宛婕妤も救い武器まで考案しました。応王、くれぐれもご注意を」
文官風の部下は玄応に言った。

「素性を調べましたが何も分かりません」
武官風の部下は言った。

「手がかりは?」
玄応は武官風の部下を見た。

「天から下った者のごとく皆無です」
「役立たずめ」

「別の勢力の手先かもしれません。私たちも慎重にならねば」
文官風の部下は進言した。

「何の手がかりもないとは信じられん」
玄応は呟いた。

鳳九ほうきゅう周夢渓しゅうむけいを探し続けていた。

「残りは冷宮れいぐうの者だけね」
鳳九ほうきゅうが呟いた時、玄仁げんじんに呼ばれた。

向かった先は冷宮れいぐうだった。
夜の冷宮れいぐうはなんだか気味の悪い場所だ。
背後から玄仁げんじんが現れて、鳳九ほうきゅうは驚いてしまった。

青緹せいていに美女の捜索を打ち切らせた後も、玄仁げんじんは諦めていなかった。

「一目ぼれだ。忘れられん」
玄仁は言った。

冷宮れいぐうは唯一青緹せいていが捜索していない場所なので護衛に鳳九ほうきゅうをよんで自ら美女を探すことにしたのだった。

「今までに愛した者はいるか?」
玄仁げんじんに問いかけられ、鳳九ほうきゅうは頷いた。

『帝君、私は何千年もあなたが好きでした』
鳳九は心の中でつぶやいた。

青緹せいていの所には、王宮を離れた者の中にも周夢渓しゅうむけいはいなかったという報告がなされていた。

青緹せいていは死んだ宮女の名簿を調べ始めた。

鳳九は部屋で一人、薬を飲んでいた。

鳳九ほうきゅうの身体は人間界にきて弱っているようだ。

『帝君でも誰かを愛するのね。でも愛してるのは池に落ちた女で私じゃない。やはり縁がないのね』
鳳九ほうきゅうは感傷に浸っていた。

そこに青緹せいていがやってきて、周夢渓しゅうむけいは死んでいたことを伝えた。

「(周夢渓しゅうむけいは)冷宮れいぐうで働く宮女だった。風邪をこじらせたが宮女ゆえ高価な薬は飲めず、間もなく死んだ。ちょうど先王が他界した頃で、宮女の死を悼む者もなく、弔いもないまま庭に埋葬された」

青緹は詳しい話をした。

『私が帝君を救ったちょうど半月後ね。私は帝君の劫だけでなく、周夢渓の運命も変えた。帝君に出会えてたら周夢渓は死ななかった。風邪をひいても太医たいいが治してくれた。私のせいだわ』
鳳九は落ち込んだ。

鳳九ほうきゅう冷宮れいぐうの庭に線香を供え、周夢渓しゅうむけいの運命を変えてしまったことを謝っていた。

そこに司命しめいが現れた。
司命しめい周夢渓しゅうむけいが死んでいることを知ったのだ。

周夢渓しゅうむけいは私のせいで死んだの?」
「そうです」
司命は鳳九の問いに返した。

「だが周夢渓しゅうむけいにとって悪いことではない。…愛していない男の側室として生きても幸せになれません。ならば早く死んで苦しみを断ったほうがいい」
司命は付け加えた。

「周夢渓は帝君を愛せたかもしれない」
鳳九ほうきゅう言った。

「得られぬ愛に苦しむのが情劫じょうごうです。周夢渓は王を愛さない。籠の鳥のように閉じ込められる運命でした。そんな日々が続けば苦しむだけです」
司命は説明した。

周夢渓しゅうむけいが死んでしまったので、東華とうかごうはこのままでは失敗になる。
修為しゅういが回復せず緲落びょうらくの封印が解け災いをもたらす。
司命しめいはこのままでは失敗してしまうごうを修正するために人間界に来たのだ。

司命によれば、ごうを邪魔したのは鳳九ほうきゅうなので、それを補うのも鳳九ほうきゅうの役割だそうだ。

司命しめい鳳九ほうきゅうが玄仁の情劫じょうごうの相手となり、愛の苦しみを与えるよう言った。

「私が帝君の得られぬ愛になるの?愛の苦を与えるなんて、できそうにない」
鳳九は俯いた。

「お言葉ですが、宋玄仁は帝君の人間界での姿です。決して帝君ご自身ではないのですよ。しかしあなたは変わらず白鳳九です。これは天命ですよ。従うしかありません」

司命しめいは説得した。

鳳九ほうきゅうが咳をすると血が飛び散った。
司命は脈を診て、跳ね返った仙術の影響だと判断した。

部屋に連れ帰ろうとする司命しめいを、鳳九は呼び止めた。

「やるから助けて。九天にいる時は帝君に狐としても顧みられなかった。どうすればいい?」

鳳九は司命を見た。

「宋玄仁の信頼を得るのです。周夢渓は宋玄仁を介抱し、信頼と愛を得るはずでした。決して宋玄仁から離れてはいけません」
司命しめいは助言した…。

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感想

玄仁げんじんすごいです!謎の美女の正体が神仙だと見破ってます(本人は見破っているとは思ってないでしょうが)。本当に皆様美しいので、天上に住む神仙と言われても違和感がないです。画面の説得力がすごい!

そして、もしかして…もしかすると、青緹せいていは男装姿の鳳九ほうきゅうを好きになってしまっているみたいです?!うわぉ!熱い展開になってまいりました!…が、三国志演義での呂布と董卓のようにならないことを願います。きっと青緹せいていなら大丈夫と祈っています。

今回も短剣の図を借りるために連宋れんそうの前で成玉せいぎょくがツンツンしていますので、ツンツン女子とメンタル強い男子が好きな方は必見の回となっています。

姫蘅きこうがなぜ人間界にいるのかについて鳳九ほうきゅうは何度か考えていますが、そのたびに「もしかして姫蘅きこうは帝君のことを愛していて人間界に来たのでは…」と考えています。

ここで人生(?)の先輩鳳九ほうきゅうに言いたいのは、相手の心を推し量る時、人は自分を基準にして考えがちということです。鳳九ほうきゅうは帝君のことを愛しているから、姫蘅きこうもそうじゃないかと考えてしまうんでしょうねぇ。ニヤニヤ。

周夢渓しゅうむけいは死んでしまっていました。そして、鳳九ほうきゅう周夢渓しゅうむけいの代役をすることになりました。はい、この展開見たことある!永遠の桃花でもこの展開ありました。

ものすご~く鳳九ほうきゅうにとっても視聴者にとっても美味しい展開なので、今回も取り入れたのでしょうか?すごく楽しみです!

今回のごうは失敗すると緲落びょうらくの封印上非常に良くないので、鳳九ほうきゅうは無事に(?)玄仁げんじんに愛の苦しみを与えられるのでしょうか?それとも失敗して東華とうかの修為が回復せず、緲落びょうらく復活という流れになるのでしょうか。鳳九ほうきゅうの体調や聶初寅じょうしょいんに利用されてる姫蘅きこうなど心配ですが、まだまだ先は長いので、楽しみに見守りたいです!

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