永遠の桃花~三生三世~ 第7話 墨淵の抜け殻

第7話 墨淵の抜け殻永遠の桃花

永遠の桃花 第7話 登場人物

司音青丘の狐帝の娘・白浅。身分と性別を隠し崑崙虚で修行している。
折顔十里桃林に住む上神。医術においては右に出る者がいない。
白真司音(白浅)の兄。
墨淵司音の師匠だが、翼王・擎蒼を封印して元神が離散した。
離鏡翼王・擎蒼の次男。玄女と結婚した。
玄女司音(白浅)の兄嫁の異母妹。司音から離鏡を奪い結婚した。
離怨翼王・擎蒼の長男。
疊風墨淵の一番弟子。

永遠の桃花 第7話 あらすじ【ネタバレ無】

若水の戦いで全滅した素錦族の生き残りの少女は、素錦と名付けられ楽胥と央錯に育てられることになった。離鏡は翼王になった。司音は仙体を永遠に腐敗させない玉魂という翼族の宝の話を聞き、離鏡に玉魂を借りに行った。しかし離鏡は貸さなかった。玄女は司音に対する嫉妬心を止めることができなかった。



永遠の桃花 第7話 あらすじ【ネタバレ有】

「師匠はいつ戻るの」
司音しいん折顔せつがんにすがった。

墨淵ぼくえんはすでに元神げんしん(肉体を超越した命の精髄)が離散した」
折顔せつがんは話した。

「あなたの医術の腕は四海八荒しかいはっこう(四方の海と八方の果て)で最高なんでしょ。折顔せつがん、師匠を救ってよ」

泣く司音しいん白真はくしんは慰めた。

「確かに師匠は言ってたわ。東皇鐘とうこうしょうを封印するには元神げんしんが必要だと。ただこうも言ってた。師匠が作った以上、制御もできる。私は信じたわ。師匠は私の代わりに3回も雷に打たれて、傷が治ってなかった。私が悪いの。私のせいよ」

白浅は泣き続けている。

「師匠は生贄になる前に“私を待て”と言っただろ?…墨淵ほどの人物がそう言ったんだ。必ず戻ってくる」
白真はくしんは白浅を慰めた。

「そうね。待てと言ったからには絶対戻ってくる。…私はどこにも行かない。ここで師匠を見守るわ」

白浅は墨淵の仙体の側に付き添っている。

「私もここで一緒に墨淵を見守ろう」
金色の墨淵は白浅の側にいる。

白真はくしんは、先ほどは白浅を慰めるために墨淵は戻ってくると言ったが、元神げんしんの離散した墨淵が戻ってくるなどありえないと話している。

「お前は墨淵を分かっていないな。戻ってこられないのであれば、白浅に無駄な希望を抱かせはしない。…本当に戻ってくるやも」
折顔は話した。

膝を抱え涙を流す白浅を、金色の墨淵は後ろから抱きしめた。
白浅は走り出し、衣をはだけさせると、短刀を自分に向けた。

司音しいんやめろ」
金色の墨淵は止めたが、司音しいんには見えないし聞こえない。

九尾白狐のしんの血を飲めば仙体は腐敗しない。
墨淵にしんの血を飲ませるために司音しいんは自分の胸を短刀で突いた。

翼界では離怨りえんが兵を集め演説をしていた。

「これより、わが軍を立て直す。1万年後に父上の敵を討つため天宮に攻め込むぞ。…私はすでに父上の跡を継ぎ翼王となった。ひざまずけ」

「父上は逝ったばかりだ。いいや、亡骸すら見つかっておらずまだ生きているやも」
離鏡は兄に言った。

「言ったはずだ。私が王位についたらまずお前を殺すとな。…父上はお前の母のために私の母を殺した。この恨みは永遠に忘れない」
離怨りえんは離鏡の首を片手で絞めている。

「だから俺の母親を手にかけたんだな」

「こうなったら隠し立てはしない。そのとおり。私がこの手で始末した」
離鏡は離怨りえんを仙術で蹴飛ばした。

離怨りえんは身を守るため鍛錬していたのだ。
兵士たちは離怨りえんに刃を向けて囲んだ。

「お前の仙力は先王の3割もない。それで天宮を攻めるなど無謀すぎる。20万の大軍が3万に減った。だがお前は兵をいたわるどころか、先王の悲劇にもまったく心を痛めておらず己の即位しか頭にない。そんな者が翼王になれると?」
武将の1人は離怨りえんに言った。

「お前たち…謀反を起こしてただで済むと思うな」

「謀反ではない。離鏡様を擁立するだけだ。そうすれば翼族は天族と同盟を結べる」
離怨りえんは己の運命を悟った。

離怨りえんを極寒の地に監禁し厳重に見張れ。金猊獣きんげいじゅう離怨りえんの一味だ。直ちに捕らえ同じ場所に閉じ込めろ。この件は妹の臙脂えんじには言うな」
離鏡は命じた。

離鏡は河岸に一人でいる。
玄女がやってきて離鏡の即位を祝った。

「俺が王位につけねば、逃げる気だったんだろ?」
「私はあなたを裏切りません。誓って本当です」

「お前には感服する。父上への哀願から苦肉の計で陣法図を盗んだ件まで舌を巻くばかりだ」
「すべてあなたのためです」

「そうだな。俺のような男はお前にふさわしい。これも縁だ」
離鏡は玄女を置いて去った。

天君、帝君、央錯おうさく桑籍そうせきは4名で話し合いをしている。

「墨淵が逝きすでに二月余り。18名の上仙を崑崙虚に送ったが、ある者に追い返された。なんと身の程知らずであろうか」
天君は苦言を呈した。

帝君がその者をかばったため、天君はその者を罪に問うのをやめた。

央錯おうさく崑崙虚こんろんきょに行って参れ。その者が翼族に敵討ちをせぬよう諭せ」
天君は命じた。

そこに央錯おうさくの妻・楽胥らくしょに連れられ少女が入ってきた。

少女は先の戦いで一族が全滅した素錦そきん族の生き残りだった。

天君は少女に名を訪ねた。
「私はまだ500歳です。素錦族は1000歳まで名付けてもらえません」
少女は答えた。

天君は少女に“素錦そきん”と名付け、“昭仁しょうじん皇女”の地位を与え皇族の一員にした。

さらに天君は央錯おうさく楽胥らくしょの養女として素錦そきんを育てるよう命じた。

「義父上が私たちに素錦そきんを託したのは、私が長年みごもれないから?」
央錯おうさくと2人になった楽胥らくしょは、夫に胸の内を話した。

「3人兄弟のうち妻がいるのは私だけで、われら以外に託せる者がいなかったのだろう」
央錯おうさくは答えた。

「あなたに嫁いで3万年。いつになれば子が授かるのかしら」
楽胥らくしょは暗い顔をして俯いた。

「楽胥様のお悩みの件は、崑崙虚に行けば答えが見つかるやも」
通りかかった東華帝君は二人に声をかけた。

崑崙虚を訪ねた央錯おうさくは、離鏡が翼王になったことを司音しいんに話した。

「離鏡は翼族の秘宝“寒月芙蕖かんげつふきょ”を天君に献上し天君は受け取った」
央錯おうさくは言い、司音に翼族への敵討ちを断念するよう話した。

「師匠は天族を守るため生贄になりました。なぜ敵討ちをするなと?他にご用がなければ失礼します」
司音しいんは立ち去った。

疊風ちょうほうは無礼な真似をした司音しいんに代わり謝罪し、「“崑崙虚は敵討ちをしない”と天君にお伝えください」と央錯おうさくに話した。

司音しいんは墨淵の仙体を安置している洞窟へ向かった。
金色に輝く墨淵は墨淵の隣に座っている。
「誰が金蓮きんれんを動かしたのだ」
金色の墨淵が立ち上がると、司音しいんがやってきて墨淵の隣に座った。

司音しいん、誰かが金蓮きんれんを動かした。もうそばにいてやれない。私が人の形になったら、ここもそなたのことも忘れてしまう」
金色の墨淵は司音しいんの頬に触れた。そして金色の墨淵は消えた。

疊風ちょうほう央錯おうさく楽胥らくしょを見送ろうとすると、「金蓮きんれんが突然枯れてしまいました」と弟弟子が金蓮きんれんを持って報告した。
楽胥らくしょ金蓮きんれんに触れると、金蓮きんれんは金色の光になって楽胥らくしょの体を包んだ。

「この金蓮きんれんは主を待っていると師匠は仰せでした。楽胥らくしょ様が来られて間もなく金蓮きんれんは枯れ、金色の光を放ち、散った。金蓮きんれんの主は楽胥らくしょ様では?…万物には因縁があります。師匠が十数万年も守ってきた金蓮きんれんは、師匠が逝った今、縁ある楽胥らくしょ様に巡り合ったのです」
疊風ちょうほうは語った。

司音しいんは今も墨淵の洞窟にいる。
様子を見に来た疊風ちょうほうは、父神ふしんが逝った時さえ仙体は消えたのに、墨淵の仙体に変化がないことを不思議に思っている。

「そういえばこんな伝説がある。…翼族の秘宝“ぎょくこん”だ。…玉魂ぎょくこんを口に含んだ亡骸は永遠に腐敗しないとか」
疊風ちょうほうは話し、翼族から奪おうと考えるなと司音しいんに念を押した。

司音しいん玉魂ぎょくこんを借りるため離鏡を訪ねた。
玉魂ぎょくこんは翼族の秘宝とはいえ、亡骸を永遠に腐敗させないこと以外何の役にも立たない。墨淵のために使うつもりか?」
「私なりの使い道が」
「昔のよしみで貸すのが筋というものだが、王位を巡る混乱で玉魂ぎょくこんは消えた。申し訳ない」

司音しいんは落胆して帰る途中、玄女と会った。
「お目当てはこの玉魂ぎょくこん?おととい翼王が、体の傷を癒やせと下さったの…欲しいのなら、あげるわ」
玄女を無視して帰ろうとする司音に、玄女は話した。

司音しいんが受け取ろうとするのを、玄女は遮った。
司音しいんは逆上して玄女を張り倒し、玉魂ぎょくこんは転がり落ちた。
そこに離鏡がきた。

「これがなくした物?今生、私の最大の不幸はお前に出会ったことだ。お前たち夫婦は残酷すぎる。お似合いだな。翼族は不倶戴天の敵だ」
司音しいんは叫び帰っていった。

離鏡は後を追おうとするのを玄女は止め、離鏡は玄女を張り倒した。
「俺と司音のことに首を突っ込むな」
司音しいんはあなたなど眼中にないですよ。あなたが崑崙虚にいた時、司音しいんは墨淵の話ばかりした。あなたは墨淵を殺したいほど嫉妬してたはず。しかも天族の司音しいんとは結ばれないから、私と関係を持った。でも司音しいんはあなたを愛したことなどない」

「やめろ」
離鏡は玄女に背中を向けた。
「自尊心の強い司音しいんがあなたに平身低頭した。すべて墨淵のためです。それに気づいたあなたは玉魂ぎょくこんを渡さなかった。我を失うほど激しく嫉妬したからでしょう」
玄女はつづけた。

「私も我を失うほど嫉妬してます。どれほど尽くしてもあなたは見向きもしない。…婚礼の日以来指一本触れてくださらない。王妃の座についても幸せなわけがありません。崑崙虚のふもとで過ごした日々には及ばないのです」
崑崙虚こんろんきょのことには触れるな」
離鏡は玄女を置いて立ち去った。

崑崙虚では、墨淵と令羽れいうが逝って以来初めての全員での食事が行われていた。
司音しいんは兄弟子たちを眠らせ、仙体を守るため墨淵を青丘せいきゅうへ連れていった。

感想

心の血を与えるって痛い…!
天劫を受けてもらったり2万年分の恩があるとはいえすごいです。

玄女は好きになれないのですが、7話を見ると玄女も可哀そうだなぁと思います。
7万年好きな人(?)に放置されて冷たくされるって…。
好きじゃない人なら、7万年衣食住保証されて王妃として悠々自適な生活というのも悪くないと思うので、やっぱり玄女は離鏡様のことが好きなんでしょうね。

玄女の話を聞いていると、嘘をつく極意(本当の話の中に嘘を混ぜる)がきちんとできていて、やっぱりすごいなと思います。
玄女ってすごいし、可哀そう。
離鏡様も結婚したんだし、観念して玄女を愛してあげればいいのでは!?と少し思いました。

しかし離鏡様が視聴者に好かれているのは、7万年ずっと司音のことを想い続けているからだろうと思うと複雑です。

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