永遠の桃花~三生三世~第39話 誘惑の罠

第39話 誘惑の罠永遠の桃花

永遠の桃花 第39話 あらすじ

離鏡りけいは7万年前のことについて白浅はくせんに許しを請うたけれど、白浅は離鏡と決別した。折顔せつがん疊雍ちょうようを救う手立てが見つかったと言って、西海せいかいに向かった。途中崑崙虚こんろんきょに寄ると崑崙虚には霊気が立ち上っていた。白浅は傷を癒やすため、霊宝天尊れいほうてんそんの温泉を借りようと夜華やかと九天に向かった…。

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永遠の桃花 第39話 登場人物

白浅青丘の女帝。夜華と婚約中。別名:司音 素素
夜華天族の皇太子。
阿離素素と夜華の息子。
奈奈元は人間だった。素素の忠実な侍女。
素錦夜華の側室。若水の戦いで滅んだ素錦族の生き残り。夜華を得るために暗躍中。
辛奴素錦の忠実な侍女。
繆清東海水君の妹。阿離の命を救い、洗梧宮の侍女になった。夜華のことが好き。
離鏡翼王。玄女の夫だが玄女に冷たい。司音のことが7万年前からずっと好き。
白真白浅の兄。
折顔十里桃林に住む上神。白家と仲良し。医術に関しては右に出る者がいない。

永遠の桃花 第39話 詳しいあらすじ【ネタバレ有】

「聞いてくれ。あの時もしもお前が、しんの血で墨淵ぼくえんの体を守ると言ってくれたら、玉魂ぎょくこんを渡した。墨淵のために渡すのがいやだっただけだ。認める。俺は墨淵に嫉妬していた。だが司音しいん、お前を忘れたことは一度もない。許してくれるか」

離鏡りけい白浅はくせんの手首をつかんだが、白浅は引き抜いた。

「私を忘れたことはない?あなたという男は、自分が得られないものを追い続けてるだけ。ひとたび得たらもう大切にしない」
白浅は離鏡を見た。

「そう考えればお前の心は楽になるのか。本当に俺を愛したことが?」
白浅は視線を逸らした。

「俺と玄女げんじょの一件のあと、お前は簡単に吹っ切った。とうに俺を嫌っていたはず」
白浅は離鏡を見ない。

「誰でも過ちを犯すし、俺にはお前しかいない。なぜ許してくれない」
白浅は離鏡を見て話し始めた。

「裏切ったあなたを許し、玄女のように嫁げとでも?確かにあの頃あなたを恨んだわ。でも心の血を抜きすぎて死にかけた時、あなたの顔は心に浮かばなかった。それで知ったの。私の心の傷はもう完全に癒えたのだと」

司音しいん、やめろ」

「離鏡、あなたは確かにこの14万年で私が唯一愛した男よ。でもすべてが変わった。もう戻れない」

「俺は気づくのが遅すぎた。そしてお前は結局俺を許してくれない」

「今後私たちは赤の他人よ。失礼」

白浅は立ち去り、夜華と合流した。

「どれほど甘い恋の話もそなたが語ると、なぜか切なくなる」
夜華は言った。

「この空模様だと雨が降りそうだわ。早く行きましょ」

白浅は歩き出した。

折顔が狐狸洞こりどうを訪ねると、迷谷めいこくが出迎えた。
白浅は傷を癒やすため霊宝天尊れいほうてんそんの温泉に行き、白真はくしんは折顔に料理を作るため市へ買い出しに行ったと迷谷は話した。

「白真が作る料理など食えた代物じゃない。ところで先日白浅はくせんは、墨淵を取り戻したあと再び炎華洞えんかどうに?」

「そうですが、あの時白浅はくせん様は負傷していたので、皇太子殿下が仙体を運んできてくれました」

迷谷の話を聞いた折顔は、迷谷に内密にするように言い、墨淵の仙体を見に行った。

折顔が湖のほとりを歩いていると、向こうから白真がやってきて、酒を飲もうと誘った。

「私が造る酒ほどうまくはないだろう。また無駄銭を使ったな」

青丘せいきゅうで一番の名酒だ。我慢してのめ」

二人は湖のほとりの東屋に入った。

「今日はすまんが付き合えない。十里桃林じゅうりとうりんに戻る」

「桃林に?狐狸洞こりどうに泊まるはずでは?」

西海せいかい疊雍ちょうようを救う手を思いついた。まずは医書で確認したい」
「本当か。では急げ」

白真がいうと、折顔は東屋から出ていった。

「早く戻ってこいよ」
白真は折顔の背に声をかけた。

折顔は途中で崑崙虚こんろんきょのふもとに立ち寄り、崑崙虚を見上げた。
崑崙虚では鶴の鳴き声がこだましている。

『思ったとおりだ。もともと壮大な仙山である崑崙虚こんろんきょは、墨淵亡きあと廃れるも、今ふもとから再び霊気が立ち上っている。異変が生じたのだ』

折顔はその足で崑崙虚に立ち寄った。
崑崙虚の2番弟子長衫ちょうさんが折顔を出迎えた。

「先ほど師匠の鶴が鳴き、賓客が来たと思いましたが、まさか折顔上神だとは。何かご用でしょうか?遠慮なくお申しつけを」

父神ふしんが逝った時、神器の伏羲琴ふっききんを崑崙虚に封印した。あれから長い年月が流れたが、ふと見たくなってな」
折顔は長衫ちょうさんに案内され、崑崙虚を見て回った。

白浅と夜華は九天にやってきた。
太上老君たいじょうろうくんの法会に行っていて、九天は人気ひとけがなかった。

洗梧宮せんごきゅう』の扁額のある門を見つけた白浅は足を止めた。

「あなたは3万歳の時洗梧宮せんごきゅうを賜ったのよね」
白浅は興味深げに顔を輝かせ、辺りを見回している。

「そうだ」
夜華はうなずいた。

「ただ中は薄暗いわ。東海の祝宴の場所みたい」
「そなたの目のためだ」
「私のために?」

白浅は目を丸くした。

「白浅」
夜華は白浅の名を呼び手を差し出した。
白浅が夜華やかの手に自分の手を重ねると、夜華は「連れていく」と言って白浅を横抱きにし、仙術を使って洗梧宮せんごきゅうに入った。

下ろされた場所は庭の見渡せる階上の廊下で、庭には見渡す限り桃色の花が咲いている。

「まさか表門を通らずにあなたの宮殿に入るとはね」
洗梧宮せんごきゅうの者たちが私の許嫁の来訪を知れば、大変な騒ぎになる。ゆえに飛び越えた」

「なるほどね。そうだわ。この時分だと伽昀かいんはまだ文書を届けてないはず。青丘へ届けなくていいと伽昀かいんに伝えておいた?」
白浅が夜華やかに言うと、夜華は少し笑い何も言わない。

「あなたの言うとおり表門から入ってたら騒がしくなって、面倒だったわ。ところで昨日は、夜遅く帰ってきたから文書が山積みでしょ。決済は順調?」
白浅は話し続けている。

夜華は何も言わず白浅に背を向けた。

『帝君みたいなお堅い神仙より生真面目な皇太子が、今日は照れくさそうな表情を見せた。かわいらしいわ』
白浅は夜華やかの背中を見ながら、1人微笑んでいる。

「1つ相談が。…私は数日滞在するけど、上神の名を出さずに来たことだし、神殿は用意しなくて結構よ。阿離ありの宮殿に泊まらせてくれる?」
白浅が言うと、夜華は白浅を見た。

「阿離の宮殿に?」
「だめなの?私は…」
「神殿はすでに用意した」
夜華が言うと、白浅は照れて夜華から離れた。

「ところで師匠のことは…」
「誰にも言っていない」

夜華は白浅を一攬芳華いちらんほうかに連れていった。

一攬芳華いちらんほうかの庭には桃の花が咲いている。

「桃の花があるのね。蟠桃園ばんとうえんの桃?」
白浅は足を止めた。

「300年前に私が植え、今年初めて花を咲かせた」
夜華は言った。

「300年もかかったの?本当に辛抱強いのね」
白浅は一攬芳華いちらんほうかに入っていった。

「“一攬芳華いちらんほうか”?とてもいい名ね。洗梧宮せんごきゅうによく似合うわ」
白浅は夜華に言った。

夜華は何も言わず白浅を見守っている。

一攬芳華いちらんほうかに入ってからなぜか気分がすぐれない』
白浅が不思議に思っていると、奈奈だいだいがお茶を持ってやってきた。

奈奈は白浅をみると崩れ落ちるように白浅の足元に座り込み、白浅の腕にすがった。

素素そそ様。素素様なのですね。私は300年も待ってたのですよ。さすがは結魄灯けっぱくとうです。本物そっくりですね」
白浅は困惑して夜華を見たが、夜華は見守るだけだ。

「悪いけどあなたは人違いをしてるわ。私は青丘せいきゅうの白浅よ。素素そそじゃないわ」
奈奈は困惑している。

奈奈だいだい、こちらは青丘の白浅上神だ。ここに数日泊まるゆえ、世話をしてくれ。立て」
夜華に言われ、奈奈は白浅から手を離し、ゆっくりと立ち上がった。

「上神は霊宝天尊れいほうてんそんの温泉につかる。支度をせよ」
夜華に言われ、奈奈は退出していった。

辛奴しんど素錦そきんに、夜華が白浅を連れてきたこと、白浅は一攬芳華いちらんほうかに入ったことを報告した。

「一攬芳華?あそこは夜華が誰にも近寄らせなかった所よ」
素錦は驚愕の表情を浮かべている。

「そのとおりです。私も妙だと思います。夜華様は、この300年あの人間の居所を守ってきたのに。突然別の女を泊まらせるとは」

辛奴しんどが言うと、素錦は崩れ落ちた。

「辛奴、あの白浅は想像以上に手ごわいわ」
「なぜですか」

「夜華は白浅に魂を抜かれたように、どんなことでもする。私はこう考えて自分を安心させてた。“夜華の最愛の女はあの死んだ人間だ”と。でも今は…。辛奴、助けてくれる?夜華を取り戻すために力を貸して」

素錦は辛奴にすがり、辛奴は「お任せください」と叩頭した。

「私は生涯素錦様の侍女。何なりとお申しつけを。恐れることはありません。あの者は九天をまだよく知りませんが、私たちは数万年も住んでるのです」

「そうね。落ち着かなきゃ。私は正式に洗梧宮せんごきゅうに嫁いだ妃よ。慌てることはない。ひとまず静観して打つ手を考えるわ」
素錦は不安に震えながら言った。

奈奈だいだいは一攬芳華の庭で桃の花を摘んでいた。

「皇太子殿下は桃の花が好きなの?」
白浅は奈奈に声をかけた。

素素そそ様がお好きだったので、素素様の死後、皇太子殿下が植えたのです」
奈奈は言った。

素素そそって阿離ありの母親?」
「上神も聞いたことが?」

「初めて阿離に会った時話を聞いたわ」

「素素様は早くに亡くなったので、阿離様は私がお世話しております」
2人が話していると、夜華が阿離を連れてやってきた。

「母上」
阿離は嬉しそうに白浅に駆け寄った。

奈奈は摘んだ桃の花を落としてしまった。

「奈奈どうしたの?」
阿離は奈奈に言った。

「別に。大変失礼いたしました」
奈奈は落とした桃の花を拾い集めた。

『今は亡き阿離の母親は、愛しい息子を義理の母の私に奪われた。侍女は耐え難かったのね。見上げた忠誠心だわ』
白浅は奈奈だいだいの様子を見て考えた。

「抱っこしてください」
阿離は白浅にせがんだ。

夜華は微笑ましげに阿離と白浅の様子を見ている。

「私は体調が悪いから、父上に頼んで」
白浅は阿離を夜華の方に押した。

「母上は赤ちゃんができたのですね」

阿離は白浅に言った。

「そんな…」

白浅は夜華を見た。

「書物にありました。赤ちゃんができたら、もう他の子を抱いちゃいけないと。何かに障るって。そう“身重の体”に」

阿離が言うと、夜華も白浅も笑った。

「そんなことも知ってるの?おませね」

白浅は阿離を見た。

「阿離、誰がそんな書物を?」

夜華は阿離に尋ねた。

成玉せいぎょくです」

「また成玉か」

夜華はため息交じりだ。

「とても面白い方ね」

白浅は夜華を見て微笑んだ。

「阿離様ったら、なぜ顔を真っ赤に?」

奈奈だいだいは阿離に尋ねた。

「うれしいんだよ。下の子ができれば、僕は天宮で一番年下じゃなくなる」

「婚儀が済んだらすぐに子を作ろう」

夜華は白浅に言った。

「あなたが産んでくれるなら喜んで手伝うわ」

白浅は微笑んで答え、4人で上清境じょうせいきょうへ向かった。

上清境では10名の宮女が夜華やかと白浅を出迎えた。

「あなたの正室の名でここへ来たら、何人の侍女が案内を?」

「10人だ。どうした?」

「上神として来ればもっと大勢の侍女が世話を」

「いずれ天后になれば侍女24人が導き、さらに4人が背中を流してくれる」

「それは悪くない」

白浅は微笑んだ。

温泉では果実酒が用意されていた。

「阿離が飲みたがったら、少しやってくれ。果物もやっていいが、多くても半個だ」

白浅は折顔にもらった扇子を扇ぎながら、果実酒の香りを嗅いでいる。

「男手ひとつの子育ては大変よね」

「長年のことだから慣れた」

白浅は果実酒を飲み、夜華は白浅の扇子を見ている。

「美しい桃の花だが詩が欠けている。私が書くから書斎に取りに来てくれ」

夜華は言い、帰っていった。

「人間だった時だけでなく、上神である今も桃の花が好きなのか」

書斎に帰った夜華は扇子を見て呟いた。

白浅はくせん、そなたの本心は分からないし、私たちの絆はそなたと墨淵の絆には遠く及ばない。だがそなたは私の最愛の女だ。待っている。そなたが墨淵を忘れ私を愛するまで』

夜華は扇子に詩を書き始めた。

素錦は繆清きゅうせいを呼び出し、滋養の汁物を夜華に届けるよう言った。

「知恵を働かせて、今夜は夜華様にしっかりお仕えしなさい」

素錦は言い、辛奴は薬の入った小瓶を繆清に差し出した。

「夜華様の怒りを買ったら?」

繆清は不安そうに素錦を見た。

「男というのは、肌を重ねた女には必ず責任を取るの。仮に怒りを買っても大丈夫。あなたは阿離の命の恩人だから、命は取られない。それに万一の時は私が守るわ。あなたは私しか頼れないし、私もあなたを妹だと思ってるの」

素錦が言うと、繆清は辛奴から小瓶を受け取り、「ありがとうございます」と頭を下げ笑顔を見せた。

白浅は阿離と色々な果実酒を飲み比べながら温泉に入っている。

阿離は酔って寝てしまった。

「なんてお酒に弱いの」

白浅は言った。

「初めてお酒をたくさん召したせいかと。薬王に診てもらいましょう」

奈奈は言った。

「必要ないわ。私は10数万年もお酒を飲んでる半ば玄人よ。天界の果物のお酒で酔ったとしても、体に害はない」

「ですが万一のことがあれば…」

「男の子なのよ。あまり甘やかさないで。寝殿で少し休ませなさい。3刻後には目覚めるわ」

白浅が言うと、奈奈は阿離を運んでいった。

「あの侍女は以前の主に忠実ね。主が逝って300年も経つんでしょ」

白浅は近くにいた侍女に声をかけた。

洗梧宮せんごきゅうのことはあまり存じません」

侍女は言った。

「皇太子の宮殿のことなのに知らないの?」

「かつて洗梧宮せんごきゅうで何かが起こったのち、当時の侍女たちは皆人間界へ送られました」

『天君は侍女を換えてまで素素の件を隠蔽した。だから私は素錦が夜華やかの唯一の妻で、阿離の母親だと勘違いしたのね』

話を聞いて、白浅は考えた。

「私は初めて天宮に来たから道を知らないの。皇太子殿下の書斎まで案内して」

白浅は侍女に命じ温泉から出た。

繆清は汁物を持って夜華の書斎に行った。

「私は今日九天を去り、東海に帰ります。最後に夜華様のため汁物をお作りしました。お飲みいただけますか?夜華様と私の縁を絶つためです」

繆清は言った。

「そなたとは縁などない。だが阿離を救ってもらい、私の侍女にした。その汁物ですべて終わりだ」

夜華は言い、繆清から汁物を受け取った。

繆清は夜華が汁物を口に運ぶ様をじっと見ている。

「私に飲んでほしいか?」

夜華は汁物を一口すくい、繆清に問いかけた。

「私が作った汁物なので召し上がっていただきたいです。私の気持ちですし」

繆清が言うと、夜華は汁物を盆に戻した。

「なぜ…」

繆清は夜華を見上げた。

「そなたにいくつか尋ねる。…先日東海に戻ったらしいな」

「兄に会いたくなったので、帰郷いたしました」

「その日東華とうか帝君の身に起きたことを知っているか」

「いいえ」

「帝君は人間界で川に突き落とされた。その時白浅上神も何者かに落とされそうに。仙力が封じられていた上神は死にかけた」

「そうですか危なかったですね」

繆清は視線を泳がせている。

「極めて危なかった。白浅上神は四海八荒しかいはっこう(四方の海と八方の果て)でどれほど貴いと?青丘せいきゅうと天族はこんなまねを許さぬ。繆清、東海とそなたの兄まで罰せられてもよいのか。上神を殺せば畜生道に落ちるのだぞ」

夜華は怒りを露わにした。

「私の過ちです。お許しを」

繆清は叩頭した。

「阿離の恩人でなければとうに命を取っていた」

夜華は言った。

「魔が差しました。ご容赦ください」

繆清は何度も叩頭した。

「もう1つ聞く。汁物に何を入れた」

「それは…。召し上がれば、夜華様が私と共寝してくださる薬です」

繆清は消え入りそうな声で答えた。

「すごい薬だな。誰にもらった」

「私が人間界で買ってきました」

「人間界の薬が私に効くと思ったか」

「私はただ…」

繆清が何か言おうとしたとき、素錦が駆けつけた。

「夜華様が繆清きゅうせいをとがめていると聞きました。どんな過ちを犯したにしろ悪意はなかったはずです。夜華様を慕うがゆえかと。かつて阿離を救ったことに免じて、繆清をお許しください」

素錦は繆清の隣で叩頭した。

繆清は泣き声をあげている。

白浅が侍女に導かれ夜華の書斎にやって来ると、中から女性の泣き声が聞こえた。

夜華やかったら女子おなごに手を出したのかしら。冷淡に見えて結構お盛んなのね。ひと晩中つまらない書物と格闘して疲れた時に、花のように美しい宮女が目に入れば、戯れたくもなる。私は退散しましょ』

白浅は中に入らず、帰ろうとした。

すると夜華から扇子を受け取れと声がかかった。

『仕方ない。じゃあどんな美しい宮女か見てやる』

白浅は意を決して書斎に入り夜華から扇子を受け取った。

「どういうことなの?」

白浅は夜華に言った。

その時素錦が白浅を見て、白浅と素錦は目が合った。

素錦は驚愕し、白浅は『きれいな瞳だわ。ただこの侍女には似合ってない』と素錦の目を見つめた。

「きれいな目をしてるのね」

白浅は素錦に声をかけた。

『素素?』

素錦は呆然と白浅はくせんを見ている。

夜華は繆清と素錦の前に白浅を連れていった。

繆清きゅうせい王女、洗梧宮せんごきゅうにそなたの居場所はない。明日の朝東海に帰れ。今後身を慎むのであればそなたの罪は問わない。これで阿離の恩は返した。素錦、義理堅いのだな。王女と離れたくなければ、東海へ嫁げるよう天君に命じてもらっては?」

夜華は言った。

白浅は気まずそうにしている。

「夜華様、一時の気の迷いで媚薬を盛ってしまいました。どんな罰でも私は受けます。毎日雷に49回打たれても構いません。ここに居させてください。夜華様のそばを離れたくありません。一生お仕えしたいのです」

繆清は泣きながら夜華の足にすがりついた。

あまりの気まずさに白浅が足り去ろうとすると、繆清は白浅にすがった。

「白浅上神、東海の宴でお目にかかりました。どうか私を助けてください。お願いします」

「ひざまずかれた以上、私としても放っておけない。少し言わせてもらうわ」

白浅は夜華を見た。

「何だ」

「これは王女だけの過ちとは言えない。当初あなたは王女の気持ちを知りつつ天宮に入れた。あなたとしては阿離の命の恩人に報いたかったのよね。でも王女は好意を持たれたと考える。なのにあなたは手を出してくれないから、やむなく自分から動いたのよ」

「王女は侍女になれたら満足だと言っていた」

「恋する娘の言葉を信じたわけ?」

白浅は夜華を見た。

繆清きゅうせい王女、東海に帰りなさい」

白浅は繆清に言い、書斎を出ていった。

「白浅は私の妻だ。洗梧宮せんごきゅうの唯一の夫人でもある。白浅が帰れと言った以上そのようにせよ」

夜華も白浅の後を追っていった…。

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感想

「夜華を取り戻すために力を貸して」
素錦姐さんは辛奴に言っていましたが、私はここで姐さんに質問したい。

夜華があなたのものだったことあった?

なかったんだから「取り戻す」という表現は変では?
今日の私の姐さんに対する歪んだ愛情はこんなかんじです。

白真兄上は、折顔上神に料理を作ろうと市に買い物に出かけていました。
メシマズだけれど作ろうというその心が尊いです。でも作られた方は…。まあ、幸せならOKです。

折顔上神は疊雍さんを救う手立てを見つけたと言って出かけましたが、途中崑崙虚に寄り道していました。
その前にも墨淵上神を見に行っていました。

疊雍さんと墨淵上神・崑崙虚に何か関係があるのでしょうか。

300年前夜華が植えた桃の花が今年やっと咲いたそうです。

なんだか涙が誘われます。

28話で夜華が桃を植える所は、何度見ても泣いてしまいます。

「300年もかかったの?本当に辛抱強いのね」

と白浅が夜華に言っていますが、本当にその通りだと思いました。

成玉の暗躍と夜華の子づくり宣言には笑わせてもらいました。

奈奈は相変わらず素素の忠実な侍女のようで、そのことに白浅は感心していました。
忠実な侍女と言えば、辛奴ですね。

素錦は白浅が一攬芳華に入ったと聞き、顔を歪めていました。

さらにその後、白浅の姿を見て驚愕していました。

素錦が動き出すでしょうから、これからまた一波乱ありそうです。

繆清王女は媚薬を夜華に盛ろうとして失敗し、悪事を暴かれてしまいました。

ナイスファイトと言葉を掛けたいです。

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