永遠の桃花~三生三世~第31話 止められない恋心

第31話 止められない恋心永遠の桃花

永遠の桃花 第31話 あらすじ

夜華やか十里桃林じゅうりとうりんを訪ね、折顔せつがん上神に白浅はくせんについての話を聞いた。天宮に帰った夜華は、結魄灯けっぱくとうに火をつけ、白浅の落とした手巾を燃やしてみた。素素そその衣を燃やした時、炎は青色に燃えた。白浅の手巾も青色に燃え上がった。夜華は白浅が素素であることを確信して…?

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永遠の桃花 第31話 登場人物

白浅青丘の女帝。素素という人間として生きた記憶を消した。
夜華天族の皇太子。愛する人間の妻・素素を失った。白浅=素素ではと考えている。
阿離夜華と素素の息子。
折顔十里桃林に住む、白家と懇意の上神。医術と酒造りが得意。
離鏡翼王。かつて白浅が司音と言う名で崑崙虚で修行していた時、好きだった人。
繆清東海水君の妹。阿離の命を救った。夜華に憧れている。
鳳九白浅の姪。東華に命を救われ、恩返しのために人間界で陳貴人になった。
東華鳳九の願いをかなえるため、人間界に行き、皇帝になっている。
司命人間の運命を司る神仙。
迷谷白浅の従者。木の精。

永遠の桃花 第31話 詳しいあらすじ【ネタバレ有】

『しつこい親子だったわ。今夜は北岸で休んで明日白真はくしん兄上の屋敷へ行こう』
東海水君の宴から逃げだし、白浅はくせんは一人帰路に就いた。

夜華やか十里桃林じゅうりとうりん折顔せつがんを訪ねた。
今夜は阿離ありと十里桃林に泊まる。
夜華は折顔せつがんに命を救ってくれた礼を言った。

折顔は意外に思った。
300年前、確かに折顔は夜華の命を救ったが、夜華は生きる気力を失い目覚めなかったからだ。

「また生きる気力が湧いたのか」
折顔は夜華を酒の席に誘った。

夜華は折顔に問われ、白浅のことを聞きたいと話を切り出した。

「300年前私が天宮でそなたらの縁談をまとめた時、無関心に見えたが、今頃興味が湧いたのか?」
「3つ伺います。…白浅の目が光に弱いのはなぜですか?」

「生まれつきの病だ」

「300年前、白浅が擎蒼けいそうと戦ったあと長年眠ったのは誠ですか?」

「もちろんだ。知らない者はおらん。どうした。疑うのか?私のような老いた鳳凰が嘘をつくと?本当だ間違いない」

『確かに嘘ではなさそうだ。もしや…。いやあのやけどの痕は素素そそである証しだ。紅蓮業火ぐれんごうかによる傷は消えない』
夜華やかはゆっくり酒を飲みながら、考えた。

「3つ目の問いは?」
「白浅は記憶喪失に?」
「なぜそれを?」
「記憶を失ったのですね」

「いや数年も眠っていたから、その間のことを知らないだけだ。なぜそんな問いを?」
「私の考えすぎでした」

『何か知っているようだな。白浅が忘れたい相手は夜華なのか?』
折顔は夜華の問いに答えながら考えた。

夜華やか、私も1つ聞きたい。…初対面の時からそなたは黒い衣を着ている。…そなたのような若者がなぜそんな色を好む」

「美しい色ではなくとも重宝するからです。敵に斬られ衣に血がしみ込んでも、湖に飛び込んだとしか思われません。それなら私を傷つけた敵を喜ばせないうえ、身近な者を心配させずに済みます」

「その考え方は墨淵ぼくえんに似ているな。そなたは墨淵なのではと時折考えてしまう」

「いいえ違います」

二人は共に酒を飲んだ。

離鏡りけいは洞窟の中で美女と共寝していた。

「翼族の殿方は皆酒豪なのですか?」

美女は離鏡の胸に頬を寄せ尋ねた。

「他人は知らない。ただ俺の酒量はこの7万年増え続けた」

二人の影が重なった。

白浅は寝場所を探していて、穴に落ちた。

落ちた場所は離鏡が美女と過ごしている洞窟だった。

白浅に気づいた離鏡は、美女と離れ白浅の側に来た。

司音しいん、長年どこへ行っていた」

離鏡が言うと、白浅は自分と離鏡の間に障壁を張った。

「翼王でしたか」

司音しいん、普通に話をさせてくれ」

「私たちの縁はとうに切れました。名で呼ばれるなど恐れ多いのでおやめに」

白浅が慇懃無礼に言うと、離鏡は障壁を取り払い白浅の手を掴んだ。

司音しいん、このまま俺を避け続けるつもりか。7万年も捜していたんだぞ。俺が悪い。何もかも俺のせいだ」

白浅は腕を引き抜き、離鏡に背を向けた。

崑崙虚こんろんきょはおろか天界の各地も捜し回った。昔“不倶戴天の敵だ”とお前に言われ…」

「お心を煩わせました。あれは腹立ち紛れの言葉です。天族と翼族は長年の盟友ですし、私もこの年になれば、多少の分別はつきます。翼界に行き面倒を起こしたりしません」

白浅は離鏡の話を遮った。

「つまりもう恨みさえないのか?」

「もちろんありません。今後は一切関りを断ちましょう」

離鏡は白浅の前に回り込み、白浅の手首をつかんだ。

「そう言うな。話を聞いてくれ。昔俺が裏切ったのはお前は天族だから…。お前はもう死んだと皆が言ったが、俺は信じなかった。司音しいん、俺は7万年もお前を思い捜し続けた。俺を少しも思っていないのか?」

白浅は離鏡の手を振りほどいた。

「私が天族ですって?よく見なさい。私は青丘せいきゅうの白浅よ」

「青丘の白浅?ではなぜあの頃…」

崑崙虚こんろんきょで修行するために狐族こぞくの身分を隠したの。…翼王と玄女げんじょの婚礼では4頭の麒麟獣が花嫁を導き9日間祝ったそうね」

「その話はやめろ。あの時つらくはなかったのか?なぜ狐族こぞくだと言わなかった」

「少しは悲しんだけどもう思い出せないわ。翼王が私を捨てて玄女を選んだのは、あの者の卑劣さを好んだからよね。私たちはもう赤の他人。蒸し返しても意味はない」

「7万年前、お前に玉魂ぎょくこんを渡さなかったから俺を恨んでいるんだろ。あのあと俺は悔やんで崑崙虚へ行ったが、お前はもう墨淵と共に消えていた」

「7万年前のことはただのくだらない過去よ。美女がいることだし、もう執着しないで。失礼」

白浅は仙術を使い消えた。

司音しいん、司音行くな」

離鏡は洞窟から駆け出したが、白浅はどこにもいなかった。

『司音、そんなふうに去らないでくれ。また会ってくれるのか』

離鏡は呆然と考えた。

美女は外に出た離鏡を追いかけて甘えた。

「まさか俺に嫁ぎたいのか?教えてやる。翼界に住めば寿命が縮まるぞ。そればかりか、翼界で子を産めば…子は病にかかって死ぬ」

離鏡は美女にそれだけ言うと、消えた。

朝、十里桃林で目覚めた夜華は白浅の落とした手巾を眺めていた。

阿離を連れ夜華が小屋から出ると、繆清きゅうせいが外で待っていた。

夜華やか様に仕えることは私の願いです」

繆清きゅうせいは言った。

「どうしてもと言うなら天宮に召そう。考えが変わったら去れ」

夜華は繆清きゅうせいを見ずに言うと、歩き去った。

繆清きゅうせいは満面の笑顔で夜華やかに礼を言った。

夜華と阿離は青丘へ向かった。

迷谷めいこくは夜華を出迎え、白浅がいないことを告げた。

「知っている。…東海から逃げた」

「逃げた?誰かを怒らせたのですか。いやもう上神になったんだ。誰も恐れてはいないはず。逃げたとは?」

夜華は阿離を迷谷めいこくに預けた。

「私にはとてもお世話できません」
迷谷は戸惑っている。

「僕はお茶と書物さえあればいいよ。母上が好きな書物って何?」
「私には分かりませんよ。私は幼い頃からずっと青丘にいて、お母上の顔も知らないのに」

「僕の母上は白浅上神だよ。母上が好きな書物を読ませて」
迷谷めいこくはあまりの驚きに声を上げた。

紫宸殿に帰った夜華は、結魄灯けっぱくとうに火をつけ、白浅の落とした手巾を燃やそうとしていた。

『かつて素素の衣を燃やした時、炎が青色に変わった。もしも…』
手巾に火をつけると、火は蒼く燃えた。

『やはり青色だ』
夜華は喜びに震えた。

「まだ諦めていないのか」
部屋に入って来た連宋は、夜華が結魄灯けっぱくとうを使っているのを見て言った。

「その火は…素素の物はもうないはず」
夜華は結魄灯けっぱくとうの火を消した。

「せっかくともした火を消したのか」
連宋は慌てている。

「はい」
夜華は穏やかに言った。

「なぜだ」

「見つけました」

「どういう意味だ。素素はまだ生きていると?あの時別人が飛び降りたのか」
「いいえ」

「まったく。じらすな早く言え」

結魄灯けっぱくとうの火を300年ともすも素素を作れなかったのは、素素は死んでいなかったから。ただ私を忘れていました」

「死んでいなかっただと?誅仙台ちゅうせんだいから落ちれば死ぬ。神仙なら話は別だが。素素は神仙なのか?」

「はい」
「一体どこの神仙だ」
「青丘の東荒とうこう女帝白浅上神です」
「何だと」

「このことはしばらく内密に。まだ疑問があります。なぜ白浅は人間となり東荒とうこうにいたのか。そしてなぜ私を忘れたのか」

「待ってくれ。頭の中を整理する」
連宋はしばし沈黙した。
夜華は歩き出した。

「どこへ行く」
太晨宮たいしんきゅうへ。300年前の擎蒼けいそうの異変については、東華とうか帝君が一番よくご存じです」
夜華は出かけていった。

「素素が白浅で白浅が素素?あんな苦労をしなくても、最初から白浅を娶っていれば済んだわけか」
連宋は大きな声で独り言を言った。

夜華は太晨宮を訪ねたが、東華は人間界に行っていて留守だった。

応対した司命も夜華が知っていること以上のことは知らなかった。

白浅が白真はくしんの家に寄ると、家の外に雲生うんせいがいた。

「せっかくですが白真はくしん様はご不在です。姿を消し畢方ひっほうを捜しに出かけました。よろしければ私がお世話いたします」

雲生うんせいは白浅を出迎えた。

白浅は雲生うんせいの様子がおかしいことから、白奕はくえきが来ているのではと考えた。

「勘が鋭いですね。今朝白奕はくえき様が怖い顔でいらっしゃったので、私は外にいたのです」

雲生うんせいは言った。

白浅は帰ろうとしたが、白奕はくえきに見つかってしまい、仕方なく寄ることになった。

白浅は白奕のすぐ近くに座らされた。

鳳九ほうきゅうは?」

「私の狐狸洞こりどうにいるはず」

「鳳九は帝君のために何度も恥をさらし、300年前私に打ち据えられてやっと落ち着いた。私に代わりしっかり見張れ」

白奕は白浅を見た。

「任せて。青丘の狐狸洞こりどうに縛りつけておくから」

「帝君への恩返しは…」

「心配ないわ鳳九が帝君から受けた恩は叔母の私が返す。鳳九にはもう二度と帝君に関わらせないわ。帝君は石から生まれた神仙だもの。愛しても報われない」

「いかにも。お前はなぜ北荒へ?」

東海水君の祝宴に、父母の代理で出席したと白浅は話した。

「青丘へ帰るなら東荒とうこうを通るはず」

白奕が指摘すると、白浅は白真はくしん桃花酔とうかすいを届けに来たのだと話し、厨房に酒を届けると言って席を立った。

部屋から出た白浅は、雲生うんせい桃花酔とうかすいを託し、帰ることにした。

「白浅様は東海の祝宴に行かれたんですよね。…皇太子殿下に会えましたか?…昔殿下は反乱を鎮圧するため北荒に来られました。あの立派な姿は一生忘れられません」

「かなり昔の話でしょ。よく覚えてるわね」

「殿下は私の憧れの方なんです。この2万年四海八荒しかいはっこう(四方の海と八方の果て)での戦は、殿下が出陣すれば百戦百勝です。白浅様が殿下に嫁ぐ際はお供させてください」
雲生うんせいは夜華に対する思いを熱く語った。

「私は行くから白奕はくえき兄上をよろしく」

白浅は帰っていった。

白浅が狐狸洞こりどうに帰ると、阿離ありがいた。
迷谷めいこくは経緯を白浅に伝えた。

阿離は、白浅が逃げたのは天宮が嫌だからだと考え、それならば自分が青丘に住むと白浅に話した。

「母上がいれば、僕はどこでも大丈夫です」
阿離は白浅を見上げた。

「私と一緒に住むの?」
白浅が言うと、阿離はうなずいた。

「白浅様、これには先例があります。…天君が皇太子だった頃、当時の天君が決めた縁談に不満を示すと、お相手の家に禁足にされました。すると一月後には2人は相思相愛に。今や美談です。…夜華やか様が青丘に住むとおっしゃれば、断る理由がありません」
迷谷めいこくは言った。

夜華やかはきっと私に難癖をつけに来たのよ」
白浅は考えた。

「東海で夜華様を怒らせたのですか」
「夜華と東海王女の良縁をぶち壊したの」
白浅は頭を抱えた。

「それなら夜華様がいないうちに隠れてください」
「いないの?」
「阿離様を置いて去りました」

「母上おなかがすきました」
阿離は白浅に言った。
食事もなく、料理上手の鳳九も人間界に行っていないことを迷谷めいこくは話した。
白浅は阿離を連れて市に買い物に出かけることにした。

人間界にいる鳳九は、ついに夜伽を命じられた。

『神仙だった頃は恩を返したくても、やり方が分からなかった。まさか人間界へ来たら夜伽をするなんて』

夜、鳳九はびくびくしつつ迎えを待ってた。

すると、皇后の取り巻きが鳳九の鳳尾花ほうびかを見てもらうためと言って道士を連れてきた。

道士は鳳尾花ほうびかを妖花と判断した。

鳳九は禁足を命じられてしまい、夜伽の話はなくなった。

皇后の取り巻きは皇帝に鳳九の額のあざが妖花だったことを報告し、後宮から追い出すよう進言した。

「その道士の話は信じぬが、面倒を避けるため今後陳貴人ちんきじんは召さぬ」
皇帝は判断した。

「このまま一生帝君に会えないのかな」
部屋から出られない鳳九はひとり呟いた。

その時鳳九はひらめいた。
「帝君の夢の中に入って願いを聞いてみよう。そうすれば恩返しのしかたが分かる」
鳳九はさっそく寝ている皇帝の夢の中に入り込んだ。

「そなたの今生の願いを聞かせよ」
夢の中の皇帝が歩いていると、どこからともなく声が聞こえてきた。

「一体何者だ」
「私は九天の神仙でここを通りかかったゆえ尋ねたのだ。なぜそんな表情を?どうしてもかなえたい願いはあるか?」

「願いか。富も天下も要らぬ。ただ愛が欲しい。与えてくれるか?」
神仙から反応がない。
皇帝は鼻で笑った。

「これしきの願いが神仙さえ実現できぬとは」
皇帝は呟いた。

「それはそなたの本心なのか。全身全霊で愛する心が欲しいと?」
神仙の声は、戸惑っているようだ。

「朕は一国の主だ。嘘など言わぬ」

「分かった。私がかなえよう」

鳳九は皇帝が目覚めるまで姿を消して見守っていた。

『帝君は石から生まれた神仙じゃないの?願いは“愛”だなんて』
鳳九は戸惑った。

阿離を連れて、市に来た白浅は、鳳九がいないことを知って気が気でなかった。
白奕はくえきに鳳九を見張ると約束したばかりだったからだ。

『天上の1日は人間界の1年。鳳九は二月ほどで戻るはず。白奕はくえき兄上には ばれないわ。鳳九早く帰ってきて。じゃないと私はあなたを守れない』
白浅は心の中で願った。

白浅は、枇杷が大豊作で値段が下がり困っている女性から、枇杷をたくさん買った。
そこに夜華が合流した。

「あなたも来たの。お昼に枇杷を食べるの。一緒にどう?」
白浅は夜華を誘った。

「育ち盛りの子に枇杷だけか」
夜華は白浅の手を引き、肉や、野菜、魚を買い求めた。

夜華は白浅を妻として扱い、市場の人々は二人のことを噂し合った。

買い物は終わらせたものの、迷谷めいこくは木の精で火が苦手だ。
料理ができないというのを、白浅は無理やり厨房に行かせた。

「よく分からなんな。青丘は仙界なのに人間界のようだ。民は皆生業を営み、仙術に頼っていない」
夜華は言った。

「何でも仙術で解決してたらつまらないでしょ。民もそう思うはずよ。近いうちに戦場を用意して、暇潰しに取っ組み合いでもさせるわ」
「面白そうだな。私は天兵を送り、興を添えよう」

二人が料理を待ちながら話していると、厨房から迷谷めいこくの叫び声が聞こえて…?

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感想

「素素が白浅で白浅が素素?あんな苦労をしなくても、最初から白浅を娶っていれば済んだわけか」

この一言に尽きます。

白浅と夜華の婚約が調ったのは、10話で白浅が擎蒼を封印しに行く直前でした。

婚約が調って、すぐに白浅を娶っていれば…。

でもまぁ高貴な方々ですし、無理な話ですね。

色々なことがありましたが、夜華と白浅が再び会うことができたので、全てOKということにします。

鳳九の父・白奕は、鳳九のしつけを白浅に頼まず、自分ですればいいのでは?と思ったのですが、これは何か白浅が世話をしなければならない理由?掟?のようなものがあるのでしょうか?

その鳳九は人間界で苦労していました。

私はこの人間界編のようなのがメインストーリーのお話(陰謀渦巻く感じ)は、少し苦手に感じるタイプです。

でも鳳九は人間ではなく強いですから、楽しく見られました。

帝君の皇帝陛下は早く鳳九の可愛さに気づいてあげてください。

よろしくお願いします。

今回も阿離が可愛かったです。

阿離、頑張って母上の記憶を取り戻してあげてください!

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