永遠の桃花~三生三世~第30話 運命の再会

第30話 運命の再会永遠の桃花

永遠の桃花 第30話 あらすじ

十里桃林じゅうりとうりんの桃の木の上で白浅が酒を飲んでいると、夜華やかが下を歩いていた。『どこの若君かしら?』白浅は迷魂術を使い、夜華をからかった。東海水君の宴で、白浅は穴掘りをする阿離ありに出会い、破雲扇はうんせんを貸した。阿離が破雲扇はうんせんを使うと突風が巻き起こり、白浅の目に玄光げんこうの目隠しが出現して…?

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永遠の桃花 第30話 登場人物

白浅青丘の女帝。愛の試練を乗り越え、上神になった。別名:司音 素素
夜華天族の皇太子。愛する人間の妻・素素を失った。
阿離夜華と素素の息子。
折顔十里桃林に住む、白家と懇意の上神。医術と酒造りが得意。
離鏡翼王。
疊風崑崙虚の一番弟子。白浅(司音)の兄弟子。
子闌崑崙虚の15番弟子。白浅(司音)の兄弟子。
緑袖長海水君の娘。夜華に憧れている。
繆清東海水君の妹。阿離の命を救った。夜華に憧れている。

永遠の桃花 第30話 詳しいあらすじ【ネタバレ有】

桃の木の上で酒を飲んでいた白浅はくせんは、下を歩く夜華やかを見つけた。

『どこの若君かしら?』
白浅は、からかってやろうと桃の木から落ちたふりをした。

夜華は落ちてくる白浅を両腕で抱き留めた。

素素そそ

夜華は白浅を見て呟いた。

白浅はくせん夜華やかに術をかけた。

二人は今にも口づけを交わすかのように顔を寄せ合っている。

白浅は幻のように消えた。

「素素、どこだ、素素」

夜華は十里桃林じゅうりとうりんを走り素素を探した。

しかし素素はどこにもいない。

『何かに惑わされたのか?東海とうかいの祝宴が終わったらもう一度来てみよう』

夜華やかは心に決め、東海とうかいに戻った。

白浅が目覚めると、そこは小屋の寝台だった。
「いつ戻ったのかしら。面白い夢だった」
白浅は笑って呟いた。

小屋に折顔せつがんが入ってきた。
「笑うほど面白い夢か?」

「甘美な夢よ。迷魂めいこん術を使い、良家の若君をからかったの」
「面白いな。どんな若君だ?」

「お酒が強すぎて月の色さえ覚えてないのに、そんなの分からない。黒っぽい衣を着てたかしら」

「狐族の迷魂術は私でも解けない。行け、祝宴に遅れる」
折顔は白浅に桃花酔とうかすいを渡した。

「じゃあね」

「忘れていた。白真はくしんに会ったら、たまには戻るよう伝えてくれ。山の畑も耕さないと」
「自分が怒らせたなら迎えに行けば?巻き添えはいやよ」

「このとおり…」
折顔は揖礼ゆうれいしようとした。
「やめて雷が落ちる」
白浅は折顔を止め、出かけて行った。

白浅が東海に続く道を開くと、侍女を連れた緑袖りょくしゅうが声をかけてきた。
「東海の祝宴に行くのなら一緒にお連れください」
「どうぞ」

白浅は共に東海とうかいに向かった。

「助かりました。どちらのお方です?」
東海に到着すると、緑袖りょくしゅうは白浅に尋ねた。

「以前は十里桃林じゅうりとうりんの折顔上神のところに」

白浅は答えた。

「では皇太子殿下と面識が?」

「いいえ」

東海では宮女たちが瑠璃瓦を水草で覆っていた。

白浅は緑袖りょくしゅう一行の後ろを歩いている。

「皇太子殿下が美しい王女様を忘れるものですか。正室は決まってますが、青丘せいきゅうのおばあ様を気に入るとは思えません」

侍女が緑袖りょくしゅうに話しかけているのを、白浅は聞いてしまった。

「“おばあ様”?」

白浅は少し笑い、道を引き返した。

東海水君の宴には離鏡りけいも招かれていた。

疊風ちょうほう子闌しらんは離鏡を見つけ、剣を向けた。

「いくら恨もうと今の私は翼王だ。そなたの父、西海水君でさえ私に頭を下げる」

離鏡は冷静だ。

「何が翼王だ。7万年前に崑崙虚こんろんきょのふもとで酒に溺れていた遊び人めが」

子闌しらんは離鏡をにらんだ。

「皆さんおやめください」

東海水君は止めに入った。

「近年、東海と翼界はよい関係にあり、いさかいで友好を壊したくない。私の顔を立ててどうぞここまでに。お願いします」

東海水君は3人に頭を下げた。

阿離ありは初めての場所が珍しく、夜華たちとはぐれ穴を掘って遊んでいた。

「坊や土を掘ってるの?」

白浅は阿離に声をかけた。

「草の下にきれいな珊瑚が隠れてるって。父上がそう言ったんだ。だから掘ってるの」

「父上?天族なの?」

「そうだよ」

阿離は穴掘りを再開した。

白浅は破雲扇はうんせん阿離ありに差し出した。

「これを使う?そっとあおげば草が吹き飛ぶわ」

「きれいだな。神仙の持ち物みたい」

阿離は破雲扇はうんせんを受け取り、珍しそうに見ている。

阿離が破雲扇はうんせんを力強く仰ぐと、強風が吹き、瑠璃瓦を覆っていた水草が吹き飛んだ。

白浅の目を覆っていた玄光げんこうの目隠しが出現した。

阿離が白浅はくせんを見ると、その姿は絵姿の母にそっくりだった。

「母上。…なぜ僕と父上を捨てたんですか」

阿離は白浅に駆け寄り抱きついた。

「私は母上じゃないわ」

白浅は阿離に言った。

阿離を捜しに来た夜華も白浅の姿を見て、茫然と近づいた。

二人はついに対面した。

夜華は白浅を素素と思い、白浅は夜華を墨淵ぼくえんかと思っている。

『いいえ、違う、師匠じゃないわ』

白浅はくせんは思った。

夜華は白浅の頬に手を伸ばした。

「無礼な」

白浅は夜華の手を払いのけた。

「人違いをした。素素はもっと穏やかだ」

夜華はしばらく白浅を見つめていたが、俯いて呟き、白浅に謝罪した。

「母上、怒ったの?」

阿離は白浅の袖をゆすった。

夜華は阿離を連れて帰ろうとした。

阿離は名残惜しそうにしたけれど、夜華が強く言うと、夜華に従い立ち去って行った。

洗梧宮せんごきゅうにある母上の絵姿にそっくりです」

阿離が夜華やかに言っているのを白浅は聞いた。

洗梧宮せんごきゅうですって?それならあれが皇太子の夜華なの?』

白浅は考えた。

白浅が夜華親子を見送り1人になると、少辛しょうしんがやってきて白浅の前にひざまずいた。

「やめてもう侍女じゃないわ」

白浅は言った。

「この300年繰り返し青丘せいきゅうを訪ねましたが、やはり私を恨み続けておられるのですね」

少辛しょうしん白浅はくせんを見た。

「青丘に来てたの?迷谷めいこくは言わなかったわ。それより、この300年でひどく太ったのね。4人目の子をみごもってるんだったわ。北海水君とうまくいってるのね」

「ですが私は300年前のことで今も苦しんでます」

「知ってのとおり私はお前に会いたくなかった。でも私を裏切ったとはいえもとは侍女なのだし、お前の願いごとを1つかなえてあげる」

「私が望むのは白浅様からのお許しだけです。私は今でも狐狸洞こりどうの者です」

「やめて。お前と青丘の縁は切れてる。これは私からの嫁入り祝いよ。何でも言って。かなえてあげる。そしてこれにて主従の縁もおしまい」

「お怒りは当然ですが、なぜ私をそこまでお恨みに?」

阿離と夜華は白浅に会いに来たけれど、二人が真剣に話しているので岩陰で待った。

少辛と白浅の話は続く。

「分からないの?」

「当時白浅はくせん様は水君を好いてはおらず、水君との破談によって、もっとよい縁を得られました。白浅様には夜華様がいます。でも私は水君を失えば何もありません」

「そうね」

白浅は少辛の話を聞きながら、指先で机を叩いている。その仕草は素素の癖だったことに夜華は気づいた。

「白浅様が怒る理由は水君のことではなく私が勝手に青丘を出たからなのでしょう?白浅様は道理をわきまえた方ですから」

白浅は破雲扇はうんせんで自分の鼻を軽く仰ぎながら少辛の話を聞いていた。

素素も玉清崑崙扇ぎょくせいこんろんせんで同じことをしていたのに夜華は気づいた。

そのうえ、白浅の右腕の内側には紅蓮業火ぐれんごうかによる火傷の跡があった。

「本当に分かってないのね。少辛、お前は同族の者にいじめられてたわね?…中には本当はお前をいじめたくない者もいた。でももしお前をかばえば自分がいじめられる。だから強い者に従いお前をいじめた。そういう者を許せる?」

少辛は首を横に振った。

「そうやって相手の身になり考えれば理由は分かるはず。私は上神よ。十数万年の修練でここまでになったけど、それほど立派じゃないの。お前が言うほど道理もわきまえてない。まだ分からない?お前は私を四海八荒しかいはっこう(四方の海と八方の果て)の笑い者にしたのよ」

白浅は少辛を見た。

そこに我慢できなくなった阿離が乱入してきた。

「立派じゃないなんて母上は嘘つきです。母上は誰よりも立派な神仙なのに」

「地中から現れたの?」

「仙術じゃありません。父上と一緒に会いに来たんです」

阿離が言うと夜華も白浅に近づいてきた。

「そなたが白浅上神だとは知らなかった」

夜華は白浅に言った。

「私は老人だわ。あなたより9万歳も年上よ。だから“白浅様”と呼ぶべきでは?」

「息子は“母上”と呼ぶのに、私は“白浅様”と?それでは道理が合わない」

「道理と言うなら、私たちの会話をずっと盗み聞きしてたのはどんな道理かしら?」

「盗み聞きしてません。“母上が追ってきているから戻ろう”と父上が言ったのです。母上はお話し中だったからそこで待ってました。僕が恋しいから追ってきたんですか?一緒に天宮へ帰りましょう」

阿離は白浅に言った。

「何の話か分からないわ」

白浅は困惑した。

「そうだ、阿離。母上は私たちが恋しかったのだ」

夜華は白浅を見た。

「母上よかったね。いつ天宮に帰りますか」

「天宮へ?」

「明日帰ろう」

夜華は白浅に近づいた。

「よかった母上が帰ってくる。久しぶりだからわくわくしますか?」

「わくわく?」

「お話が終わったのならもう行きましょう」

阿離は言い、夜華は白浅を近距離で見つめ続けている。

「待って。まだ話は終わってないの」

白浅はひざまずく少辛の前にしゃがみ目線を合わせた。

「願いごとを思いついたら青丘へ訪ねてきて」

白浅は破雲扇はうんせんを少辛に渡し、少辛は立ち去った。

「急に用を思い出した。また明日会いましょう。それでは」

白浅が去ろうとするのを、夜華が引き止めた。

「私たち親子と同席してうわさになるのが怖いか?」

「考えすぎだわ」

「確かにそうだ。私たちは婚約しているのだから」

夜華は白浅の手を握った。

「婚約?」

白浅は握られた手を引き抜いた。

「婚約と言えば、私の最初の婚約はあなたが生まれる前だった。こんなに大きくなるとは月日が経つのは早いわね。それでは」

白浅は速足で歩きだした。

「待つのだ」

東海水君が現れ、白浅を呼び止めた。

「そなた私に何か恨みでも?めでたい日に騒ぎを起こすとは」

水君は白浅に厳しい視線を向けた。

「誰かとお間違えでは?」

「何を言う。珊瑚精が見ていたのだ。緑の衣を着た小仙が突風を起こしたとな」

水君は厳しい口調だ。

『小さな子供のせいにはできないわ』

白浅は考えた。

「私は十里桃林から来たのですが、初めての外出ゆえとんだご迷惑を…。水君のご気分を害した私に罰をお与えください」

「そなたは十里桃林から来たのか?」

水君の態度は軟化した。

「折顔上神は世俗を離れ数万年になりますので、こたびは白浅上神の頼みによってここへやって来ました」

「白浅上神と一緒に来たのか?」

「いいえ白浅様は体調を崩し来ておりません。しかしせっかくの水君のご招待なので、祝いの品を私に託されたのです」

白浅は夜明珠やめいしゅ桃花酔とうかすいを差し出した。

「祝いの品を運ぶ使者である私が、とんだ騒ぎを起こしてしまいどうぞお許しを」

白浅は揖礼ゆうれいした。

「遠くから来られたのに迎えにも出ず失礼した。祝宴で酒をどうぞ」

水君は丁寧に対応した。

白浅が誘いを断り帰ろうとするのを、夜華が止めた。

夜華は白浅の腕を強い力でつかみ、白浅は振りほどこうとしたけれどできなかった。

白浅は夜華に腕を引かれ、祝宴会場に向かっていた。

何度も白浅は夜華の手を振りほどこうとしているけれど、失敗に終わっている。

『あなたの息子を守るため嘘をついてあげたのよ。なのにどうして敵意を向けてくるの』

白浅はくせんは心の中で悪態をついた。

『頭にくる。素素、私を忘れたのか?それとも芝居か?』

夜華は考えていた。

祝宴で白浅は、阿離を挟んで夜華の隣に座らされた。

宴が始まり、繆清きゅうせいが踊り子を引き連れ舞を披露し始めた。

「私を連れてきたのは女難を避けるため?」

白浅は夜華に聞いた。

「どういう意味だ」

白浅は顎で繆清きゅうせいを示した。

夜華が繆清きゅうせいを見ると、繆清きゅうせいは夜華に妖艶な眼差しを向けていた。

夜華は眉をひそめ、無視した。

繆清きゅうせいは傷ついた表情を浮かべた。

舞が終わると、東海水君が夜華の所に来た。

「妹が謁見を求めております」

夜華は阿離を白浅に預け、出かけて行った。

『私を天宮へ引っ張り込む気?』

白浅はくせんは考え、阿離を夜華に返すため後を追おうとした。

すると、阿離が口を開いた。

「父上と美女を密会させたくないから僕を利用するんですか」

「小さな頭で何を考えてるの。父上はまじめだから密会などしないわ」

白浅は言った。

そこに白浅のことを噂する声が聞こえてきた。

「白浅様に会えず残念だったな。もし白浅様が来ていれば、皇太子殿下と北海水君新旧の許嫁と会うことに。それは気まずかろう」

噂している神仙は笑っている。

少辛と桑籍もこのうわさ話を聞いていた。

『勝手なことを』

自分のうわさ話を聞いた白浅はくせんは心の中でつぶやいた。

疊風ちょうほうが祝宴会場に入ってくるのを見た白浅は、『今はまだ会えない』と考え、阿離を連れて席を立った。

少辛は噂話を聞いてすぐ席を立った白浅はくせんの後姿を見ていた。

白浅は美女と密会中の夜華を邪魔できないと思うのだが、阿離は白浅を夜華の所に連れて行こうと手を引いている。

「父上のお邪魔はできないわ」

白浅は阿離に言った。

「早く行かないと繆清きゅうせい王女に父上を奪われます」

「いい?父上は若いのよ。繆清きゅうせい王女だって年頃の娘だわ。若い男女が愛し合うのは世の常よ。そんな2人の仲を引き裂いていいと思う?とてもいけないことよ。あなたは繆清きゅうせい王女に恨みでもあるの?」

「僕を叱ってるんですか?…王女に命を救われたけどお礼は言いました。でも王女はそれを理由に父上に頼み込んで俊疾しゅんしつ山に居座ったんです。だから僕は嫌いです」

「命の恩人なんでしょう?それなら大事にしなくては」

「でも父上にはちゃんと奥さんがいるのに、母上の家に住み奥さんになろうとしました」

俊疾しゅんしつ山に素錦そきんの家があるってこと?」

「違う。ここにいる母上の家です。父上によると人間だったときの母上と俊疾しゅんしつ山で出会ったそうです」

「あなたの母上は素錦そきんでしょう?」

「忘れたんですか?母上が僕を産んだのに」

『皇太子の息子の母が人間とは驚きだわ』

事情の呑み込めた白浅は思った。

「どうして私を母上だと思うの?」

「父上が描いた絵姿の母上が、さっき目隠しをしてた母上とそっくりだからです。…父上が言いました。“母上は誅仙台ちゅうせんだいから飛び降りたけど、いつか人間界から戻ってくる”って」

『この子を捨てて飛び降りたの?遺骨も見つからないはずよ。かわいそうな子ね』

「ほかに好きな相手がいるから僕と父上を捨てたんだ」

阿離は立ち上がり、叫ぶように言った。

「父上とは婚約中だけど会ったのは今日が初めてよ。そんなこと言われても…」

「父上も母上も別の相手と一緒になりたいんだ。僕は“阿離”っていう名のせいでもう独りぼっちなんだ」

阿離は泣き始めた。

白浅は阿離を泣き止まそうと抱き寄せた。

「母上があなたを捨てるはずがないでしょ」

「もし母上が捨てたら父上は繆清きゅうせい王女を嫁にして、赤ちゃんが生まれたら僕のことは要らなくなる」

白浅は阿離の涙を拭いた。

「私は…あなたの母上よ。父上を見捨てないわ。だって父上は私の心 私の宝、私の愛しいお方だもの」

白浅が言うと、阿離は白浅の手を引いて夜華と繆清きゅうせいの密会現場に乱入した。

「あなたは…」

繆清きゅうせいは白浅を見た。

「この子が“母上”と呼ぶ者よ。こんな光景を見ると思わず歌を詠みたくなる。そう思わない?」

白浅は繆清きゅうせいを見た。

「“空は青々と 野は広がり 無知な杏が顔を出す”どうかしら?」

白浅が言うと、繆清きゅうせいはひざまずき叩頭した。

繆清きゅうせいは夜華の側室になりたいとは思っていない、遊び人の西海水君の次男との結婚を兄から強要されており、嫌なので夜華に侍女として仕えたいと話した。

「その次子とは疊風ちょうほうのこと?」

崑崙虚こんろんきょにいた頃は聖人君子だったのに、墨淵ぼくえん上神が去ってからは西海に戻り望みを失い酒と女に溺れてます」

繆清きゅうせいは言った。

『妹を後宮へやるため東海とうかい水君が吹き込んだのね。でも別の男を思う女を娶れば疊風ちょうほうさんが不幸になる』

白浅は考えた。

「阿離、あなたの父上に対する娘さんの真心は本物らしいわ。私には仲を引き裂けない」

白浅は阿離に言って立ち去ろうとした。

「行かないで。さっき言ったでしょ?“父上は私の心 私の宝愛しいお方”だって。誰かに奪われてもいいんですか?嘘ばっかり」

阿離は白浅の袖を引いた。

夜華は真剣な表情で白浅に近づいてくる。

「私のことを、“私の心 私の宝愛しいお方”と?そうなんだな?」

夜華は白浅を岩壁に追い詰め、至近距離で見つめた。

夜華が口づけしようとするのを、白浅は顔を背けて拒否した。

「素素。これは芝居か?本当に忘れたのか?」

夜華は言う。

『困ったわ。皇太子は私のことを自分の妻だと思い込んでる』

「分かってるのに私に言わせる気?まったく」

白浅は逃げるように立ち去った。

白浅が落としていった手巾を夜華やかは拾った。

夜華は折顔に話を聞くため、十里桃林に向かって…?

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感想

やっとです。
やっと白浅と夜華が出会いました。長かったような、短かったような。
よかったね。でもまだまだ話が続くわけですね…!

そして、阿離!
小さくておませで可愛い。
阿離がいなかったら、こんなに急速に二人の仲は縮まらなかったでしょう。

子はかすがいということを、阿離が証明してくれました。

私も少辛と同じで、白浅が少辛を怒っている(?)理由が分かりませんでした。別に桑籍殿下のことは何とも思ってなかったわけだし、少辛が結婚してもいいじゃない?と思ってました。

今回白浅が教えてくれたことで、私も気づくことができました。
これは、あれですね。お偉い方ならではの悩みと言うんでしょうか?

偉い方はいつの時代も注目され、噂の種にされる。
何年経とうと、桑籍を少辛に奪われた話なんかを面白おかしく噂の種にされちゃうわけですね。

それは辛いなぁ。
やっと理解することができました。

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