永遠の桃花~三生三世~第26話 堕ちていった愛

第26話 堕ちていった愛永遠の桃花

永遠の桃花 第26話 あらすじ

洗梧宮せんごきゅうは数日後に迫る夜華やか素素そその婚儀に向け、色鮮やかに飾り付けられていた。一度天宮を出た折顔せつがんは、十里桃林じゅうりとうりんの桃の香りのする素素のことが頭から離れず、白浅はくせんと関係があるはずと考え天宮に戻った。一攬芳華いちらんほうかにいる素素は、『阿離、母さんは行くわ』と心の中でつぶやき、誅仙台ちゅうせんだいを目指し歩き始めて…?

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永遠の桃花 第26話 登場人物

素素青丘の女帝・白浅が記憶・容色・仙力を奪われた姿。夜華との息子・阿離を産んだ。
夜華天族の皇太子。素素を守るため、正式な皇太子となった。
素錦若水の戦いで滅んだ素錦族の生き残り。夜華に嫁ぐための布石として、天君に嫁いだ。
奈奈夜華が選んだ素素の侍女。
折顔青丘の十里桃林に住む上神。白家と懇意にしている。
天君天族の長。夜華の祖父。素素を邪魔に思っている。
央錯夜華の父。
連宋天君の第三皇子。
楽胥夜華の母。
東華最も尊い神仙。天族の上皇のような存在。
司命人間の運命を司る神仙。

永遠の桃花 第26話 詳しいあらすじ【ネタバレ有】

素錦そきん洗梧宮せんごきゅうを訪ねた。

洗梧宮せんごきゅうは色鮮やかに飾り付けられている。

「“数日後婚儀を行うので誰も入れるな”と仰せです」
門衛は素錦が入ろうとするのを止めた。

辛奴しんどは門衛に無礼であると意見したが、門衛は戦地から帰ったばかりの新入りで、言われた業務をこなしているだけだった。
素錦そきんは寛大に振る舞い、帰っていった。

折顔せつがん白浅はくせんの手掛かりをつかむため、若水じゃくすい東皇鐘とうこうしょうの様子を見に来ていた。
天宮で会った素素そその香りが、十里桃林じゅうりとうりんのものだったことがどうしても折顔の頭に引っ掛かった。

白浅はくせんと関係があるはずだ。天宮へ戻ろう』
折顔は再び天宮に向かった。

素素そそ一攬芳華いちらんほうかに独りでいる。
素素は阿離ありのガラガラを頬に寄せ、阿離の寝台に戻した。

『阿離、母さんは行くわ』
素素は立ち上がり、ゆっくりと歩き始めた。

奈奈だいだい阿離あり様を連れ、楽胥らくしょ様のところに」
侍女は素素に報告した。

「気晴らしに外を歩きたい。…慣れた道だから1人で歩ける」
素素は供を断り、1人で一攬芳華いちらんほうかを出ていった。

「一度もお子を抱かないし人嫌いな方なのね」
「目が見えないなんてお気の毒だわ」
侍女達は小声で噂した。

歩きながら素素は、俊疾しゅんしつ山で夜華やかと出会い、名前を付けてもらったこと、夫婦の誓いを立てたこと、一緒に長海ちょうかいへ出かけたこと、十里桃林で過ごしたこと、阿離を身ごもったと分かった日のことを思い出していた。

夜華やか楽胥らくしょに素素を娶ると報告に来ていた。
奈奈が泣く阿離ありを抱いて、部屋に入って来た。

「楽胥様、阿離あり様が泣きやみません」
奈奈は慌てている。

「ご機嫌だったのに空腹なのかしら」
楽胥らくしょは阿離の様子を見て言った。

「乳は飲ませました。急にどうしたのでしょう」
奈奈は心配している。

夜華やかは胸騒ぎがして、一攬芳華いちらんほうかに向かった。

素素そそ誅仙台ちゅうせんだいの最奥に到着した。
風が通り抜ける穴が、地面にぽっかり開いている。

「夜華」
素素は銅鏡を取り出し、話しかけた。

夜華やか一攬芳華いちらんほうか素素そそを探していた所だった。
「素素」
夜華も銅鏡を取り出した。

「私は行くわ。捜さないでね。私は1人でも大丈夫。阿離をお願いね。ずっと夢みてたわ。阿離ありと手をつないで、月や星や雲海を見ることをね。でもそんなことはもう、すべてできないのね。母親が人間だったことを阿離ありには言わないで。天上の神仙たちに憎まれてたこともね」

「素素どこにいるのか教えてくれ」

誅仙台ちゅうせんだいよ。素錦が私に言ったわ。ここから飛び降りれば戻るべき場所に戻れると」

夜華やかは急ぎ誅仙台ちゅうせんだいに向かった。

「夜華、私を自由にして。私もそうするから。私たちは、それがいいのよ」
素素は銅鏡を捨て、穴に向かった。

素素の目を覆っていた布が風で飛んだ。
夜華に両目を取られた日のことを素素は思い出した。

素素は穴の中に消えていった。
追いついた夜華は、素素に向かって手を伸ばし、素素と一緒に穴の中に消えた。

穴の中は暗く、風が渦巻いていた。

『私たちは東荒とうこうの地で誓いを立てたわ。生まれ変わっても私を裏切らないでね。今後は私のことだけを一途に愛して。もし裏切ったら…今日の誓いは全部反故にしてあなたを捨てるわ』
素素は意識を失いながらも、幸せだったころ立てた誓と、辛かった天宮での日々の夢を見ている。

落ちていきながら、素素の眉間の赤い印は消え、素素は十里桃林に傷だらけの姿で落ちた。

東皇鐘に封じられている擎蒼けいそうは、司音しいんの気配を感じ「司音」と叫びをあげた。

東華とうか擎蒼けいそうの異変を感じ、封印を強化した。

擎蒼けいそうに異変が起きたのは、封じた者と関りがある」
東華は若水じゃくすいに同行した司命しめいに言った。

「帝君は鳳九様を救うため仙力の半分を失ったと…」
「そのとおりだ。籠もって静養したい。そなたにはその間に運名簿を記してもらう」

「しかし私が司るのは、神仙ではなく人間の運命のみです」
「私は人間界に行くつもりだ。…私の運命に愛情星はない。ゆえに運名簿に婚姻を書き込んでほしい。長らく天宮にいたあの娘の願いをかなえてやりたいと思う」

天君に聞かれたら、“帝君は人生の六苦を味わいたいのです”と言うよう、東華とうかは司命に指示した。

体中傷を負い、意識のない夜華に、天君は仙気を送り続けている。

「父上、おやめください。神芝草しんしそうで仙気を清めなければ2人とも仙気を損ない、魔道に落ちます」
央錯おうさくは天君に進言した。
それでも天君は仙気を送るのを止めなかった。

連宋れんそうはやむを得ず天君を気絶させた。

「義姉上、薬王以外はここへ入れぬように」
連宋は楽胥に言い含め、央錯と共に神芝草しんしそうを採りに行った。

夜華から冷たい仕打ちを受け続けている素錦そきんは、部屋で一人泣いていた。
そこに辛奴しんどが駆け込んできて、夜華が誅仙台ちゅうせんだいから飛び降り生死不明と報告した。

折顔せつがんが天宮に着くと、宮女たちが忙しく動き回り、物々しい雰囲気が漂っていた。
夜華が深手を負ったと聞いた折顔は、「私も行こう。役に立てるかも」と薬王に同行を申し出た。

折顔せつがんの医術は四海八荒しかいはっこう(四方の海と八方の果て)で最も優れている。
薬王は「それはいい」と言って、折顔を伴い夜華やかの眠る紫宸殿に入っていった。

素錦そきんも薬王に続き中に入ろうとしたが、夜華の側近武官・天枢てんすうに止められた。

「連宋殿下の命により薬王しか中に入れません。…(折顔せつがん)上神の医術は名高いゆえ、私は死罪を覚悟で命に背いたのです。夜華様を治せぬのなら、私を困らせないでください」

天枢てんすうは言った。

「せめて教えて。夜華は…」

「ご存命です」

素錦そきんは安堵の涙を流した。

楽胥は夜華の側に着き、泣いていた。

「私の医術は(折顔)上神に遠く及びません。偶然いらっしゃったので、診てもらってはどうでしょう」

薬王が言うと、楽胥は快く同意した。

折顔は自分以外を紫宸殿から出し、診療を始めた。

外に出た楽胥は暗い顔をしている。

「上神は世俗を離れる時神器を封印しましたが、四海八荒しかいはっこう(四方の海と八方の果て)で誰より優れた医術は衰えていません。ひとまず待ちましょう」

薬王は楽胥らくしょに声をかけた。

折顔は夜華の傷を全て治した。

墨淵ぼくえんとどういう関係なのか元神まで瓜二つだ。そなたがもし墨淵なら生き続けよ。崑崙虚こんろんきょが待っているぞ。墨淵ではないとしても必ず生き抜け。墨淵のようにそなたが四海しかいと衆生を守るのだ」

治療を終えた折顔は、眠り続ける夜華やかに声をかけ、気絶している天君の意識を回復させた。

「夜華、私の大事な孫よ」

天君は呟き起き上がり、折顔がいることに気づいた。

「皇太子殿下ならもう大丈夫です。ただし目覚めるかどうかは運次第でしょう」

折顔は天君に告げた。

「ならば夜華は目覚めぬことも?」

天君は立ち上がった。

「あり得ます」

折顔は告げた。

連宋と央錯は傷だらけで帰ってきたが、神芝草しんしそうは猛獣に阻まれ採れなかった。

「もうよいのです。折顔上神が来たので、夜華は必ず助かります」

楽胥は二人に言った。

ちょうど紫宸殿の中から折顔と天君が出てきた。

折顔は集まった者の前で、夜華の命は助かったが、目覚めるかどうかは運次第だと話した。

「問題は生きる意欲です。殿下が大事にしている者に世話をさせれば目覚めるやも」

折顔は言った。

「夜華が心を寄せるのはあの人間だけ。でもあの者は誅仙台ちゅうせんだいから飛び降りてしまった」

楽胥は悲しそうな顔をしている。

「それは目の見えない娘さんのことで?」
折顔は確認すると、俗世を離れた者に恩返しは不要と言って帰っていった。

十里桃林に帰った折顔は、白浅の気配を感じた。

傷だらけで倒れている白浅はくせんを見つけた折顔は、白浅を治療した。

「無事に戻ってよかった。傷も浅いようだ」
折顔は目覚めた白浅に声をかけた。

「お酒はある?」
白浅が最初に発した言葉はそれだった。

「酒ならあるが、まずは何があったか知りたい。擎蒼けいそうが封じられたのち、お前の家族は必死に行方を探した。私とて何日も眠れなかった。そのうつろな目と体の傷はどうしたのだ。白真に知られたらまずい話なのか?」

白浅はしばらく黙っていたけれど、口を開いた。

擎蒼けいそうを封印できたけど、私もひどい目に遭った。擎蒼けいそうに記憶と仙力を封じられ、俊疾しゅんしつ山に落とされたの。苦しみを味わった」

白浅はため息をついた。

「折顔、確かあなたは、忘れたい記憶を消す薬を持ってたわね?」
白浅は折顔を見た。

「つらかったようだな。忘れるために薬を飲むのは勝手だ。言っておくが、いったん飲めば後戻りできない。過去にあった何もかもが、記憶の中から消えてしまう」
折顔は説明した。

白浅は立ち上がり、話し始めた。

「よく母上が言うわ。“白浅はくせんは幸運だ”と。狐帝の娘だから、修行しなくても神仙だもの。でも四海八荒ではそんなの通用しない。天劫てんごうを受けもせず上神になれるわけがない。ここ数年間の経験は、私が受けた天劫なんだわ。その天劫が終わったのだとすれば、覚えておく必要もない」

白浅は虚ろな目をしていた。

夜華は未だ目覚めず、紫宸殿で眠り続けている。

楽胥らくしょは阿離を抱き、夜華に声をかけていた。

「なぜこんな姿に?」

若水じゃくすいから帰り、紫宸殿にやって来た東華は驚いて言った。

「夜華は毎日雷を受け、太子印を授かるべく荒火こうかにも耐えたというのに、明らかに自害を図ったのです。あの人間を娶らせていればよかった。側室を迎えることを認めていれば、こんなことには…」

楽胥は泣いた。

「私の過ちだ。…夜華やかは天族にとって信望が厚い皇太子だ。夜華を追い詰めたのは私だ。あの娘が死ねば、しばらくは悲しんだとしてもすぐに立ち直り、四海しかいで敬われる皇太子であり続けると思っていた。私は知らなかった。夜華がこんなにもあの娘を思っていたとは」

天君は夜華を見つめながら話した。

「まだ手立てはある。…天族の秘宝の結魄灯けっぱくとうです。上古に父神ふしんが作り、離散した元神を集めるもの。…素錦そきん族が持っていました」

東華の言葉を聞いた天君は素錦を呼んだ。

「覚えています。…私の母が守っておりましたが、亡くなった一族を葬った時、母の副葬品にしました。無妄海ぶぼうかいです」

素錦は言った。

無妄海ぶぼうかいか。仙体を葬る場所だ。副葬品であれば、母の棺の中にあるのだな?だが7万年も前だ。今さら棺を開けてよいものだろうか」
天君は東華を見た。

「迷いは無用です。天族の皇太子を救うためなら死者も許すでしょう」

東華が言うと、天君は素錦に結魄灯けっぱくとうを取りに行くよう命じた。

素錦は無妄海で結魄灯けっぱくとうを手に入れた。

『母上、機会を与えてくれてありがとう。今度こそ念願をかなえてみせる。絶対に』
結魄灯けっぱくとうを運びながら、素錦は心の中で決意した。

「天君、私の過去の働きと約束を覚えておいでですか?」

素錦そきんは天君の前にひざまずき、結魄灯けっぱくとうを捧げながら問いかけた。

「素錦、そなたは私の側室であり、忠臣の娘だ。嫁ぎたいならよい縁談を与えてやる。なぜ夜華に執着する」

天君は言った。

「どうかお聞き入れを」

素錦は結魄灯けっぱくとうを置き、叩頭した。

「もしその結魄灯けっぱくとうで夜華を救えたなら、そなたを夜華の側室にする」

天君は懸命に頼む素錦そきんの願いを聞き入れた。

「感謝いたします」

素錦は再び叩頭した…。

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感想

素素は夜華に裏切られたと思って、夜華を捨てました。
夜華はずっと一途に素素のことだけを思っているのに、素錦の横やりと、話す時間が足りていないせいで、伝わっていない。
とても切ないです。

やっと素素が白浅に戻りました。
仙力も記憶も戻りました。よかったです。

白浅に戻って最初の台詞が「お酒はある?」ってのも白浅らしくてよかった。
そういえば、素素は全然お酒のんでませんでしたね?
でもお酒を最初に求めたのは、その後の台詞を聞く感じだと、夜華のことを忘れたいからという気持ちがありそうです。

夜華のこと忘れないで!

しかし父神が万能すぎですね…。
8話によれば、神芝草しんしそうを4頭の猛獣に守らせたのも父神ふしんです。25話によれば、鎖妖塔さようとうの妖怪も父神ふしんが残しました。そして結魄灯けっぱくとうを作ったのも父神ふしんだと、今回判明しました。
さすが墨淵上神の父上です。

素錦の執念には毎回脱帽します。

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